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官能小説 回り道 〜十年越しの約束〜 後編
これ以上、待てない…
十分もせずに充弘が現れた。
タオルを腰に巻いただけの姿を、祥子はまじまじと見てしまう。見惚れると言った方がいいかも知れない。
細身に見えるのだが、胸板は厚く、筋肉の隆起が肌を押し上げてはち切れんばかりだ。肌は水をはじき、所々水滴が飛んでいる。筋肉の隆起のハッキリしたたくましいこの腕が自分を抱くのかと思うと、祥子は芯から火照って来てしまう。
ベッドに座った祥子の横に充弘はゆっくりと座ると、顔を寄せて囁いた。
「もうこれ以上、待てない」
と同時に、祥子の身体に巻いたタオルを乱暴にはぎ取ると、ベッドに押し倒した。 薄く紅のさす祥子の身体が、間接照明の柔らかな光に浮かぶ。
「綺麗だよ」
充弘は呟き、壊れ物を扱うかのように優しく祥子の身体に触れると、二人は同じシャンプーの香りにふんわりと包まれた。これから二人の境界がなくなり、溶け合って行く期待に、祥子の胸は高鳴った。
充弘は丁寧に丁寧に愛撫を重ねる。まるで祥子との隔たれた長い時間を埋めているようだった。首筋から鎖骨へ、唇と舌がねっとりと伝い、肌に密着したまま柔らかな膨らみを焦らしながらゆっくりとのぼり伝う感触が、少しずつ祥子を昂らせて行く。加えて太く長い指と手の平も、しっとりと汗ばんだ肌の質感を確かめるように動くから、胸や脇腹のあたりが蠢(うごめ)き出し、祥子の全身はだんだんと敏感な感覚器になって行く。
充弘の唇が柔らかな胸乳をついばみ音を立てて吸うと、思いがけない快感に祥子はのけぞった。それでも充弘の唇の動きは止まらない。無骨な大きな手がやわらかい乳房をゆっくりと揉みしだくたびに、祥子のうっすら開いた口から耐え切れずに甘い吐息が漏れた。
もうすでに、頂きは熟した果実のように赤くぷっくりと膨らんでいる。充弘がそれを口に含んだだけで、祥子はのけぞり白い喉をさらす。熟れた果実は舌で執拗に転がされるたびに、さらに固く敏感になり、充弘の愛撫に反応する。チロチロと小刻みに間断なくバイブレーションを伝える舌は、決して止まらない。時折わざと立てるピチャピチャという濡れた音がいやらしく、耳からも祥子を犯す。
もう片方の乳房も大きな手で揉みしだかれ、赤く尖らされた先端は指ではさまれ、つままれ、はじかれ、弄ばれる。まるで楽器を奏でるかのようなリズミカルな動きで、祥子をさらなる快感の高みへ連れて行く。
敏感な突起を充弘が甘噛みすると、身体中が共鳴するように、祥子の全身を心地よい甘い疼きが突き抜けた。祥子はことさら大きな嬌声(きょうせい)を上げ、のけぞる。あまりの気持ちのよさに、芯から甘い蜜がとろけ出してしまう。それを見透かしたかのように、充弘の指は流れるように滑らかな所作で祥子の秘部へ辿り着く。割れ目を確かめるように何度か往復すると、ゆっくりと侵入して来た。
「あっ」
祥子が小さく声をあげると、指は花芯を捉えた。
「もう、こんなになってる……」
意地悪に耳元で囁く充弘が憎たらしい。恥ずかしさのあまりに祥子は顔をそむけるのだが、身体は裏腹に火照って燃えるようだ。
「きれいだ……」
充弘は微笑むと、容赦なく花芯を愛撫し始めた。男の太い指の腹が小刻みに、リズミカルに花芯を刺激する。祥子のあふれた蜜が、さらに充弘の指を滑らかに滑らせる。
祥子を夢見心地にさせながら、指は少しずつ下の方へ移動して行く。トロトロに潤った部分に到達すると、祥子の内部は待ち切れないと言わんばかりに飲み込んだ。そして充弘に、引っ掻くようにだったり、焦らすようにゆっくりだったりと傍若無人(ぼうじゃくぶじん)にかき回される。祥子が鼻にかかった喘ぎ声を漏らしながら、身体をくねらすと、充弘の興奮に潤んだ瞳がじっと見つめていた。祥子の反応を見ながら弄んでいるのだ。
充弘が身体をずらし、祥子の足の間に頭を割り込ませて来た。さらに内股をまさぐるようにしながら太股を大きく開かせる。
「あっ、恥ずかしい……」
祥子は両手で顔を覆う。充弘の目の前に茂みがあらわになってしまっている。 それを思うだけで、止めどなく熱いものが溢れて出て来てしまう。
長くしなやかな充弘の両手の指がしっとりと濡れそぼった茂みを分けながら、祥子の反応を確かめるように白く柔らかな恥丘の割れ目をなぞって行く。 左右の花弁をめくり、花芯を露(あらわ)にする。興奮でピンク色に膨らんだ祥子の花芯は蜜をたっぷりとまとい、濡れそぼって光っている。 急に息を吹きかけられた。
「ひゃん、ああん」
祥子の口から妙な悲鳴が上がり、嫌々をするように身体をくねらす。 舐めるようなじっとりとした視線を感じる。こんな痴態を充弘は眺めているのだ。自分の痴態を視姦されているという羞恥心が、祥子の身体をさらに鋭敏にする。嫌々なんかと裏腹にさらなる快感を期待してしまって、我慢出来ないほどに子宮が疼く。
充弘はたっぷりと潤った部分に舌を差し入れ、ねっとりと舐め始めた。 固く凝らせた舌を中へ入れたり、出したり。そのまま花弁の縁を焦らすようにじっくりと舐め上げてから、充血し敏感になった花芯を執拗に責め立てる。
ほじるように荒々しくだったり、丹念に舐め上げてみたり、小刻みに振動させたり。その動きはまるで生き物のようで、わざといやらしく淫靡(いんび)な濡れた音を響かせ、祥子を責め立て、快感をあおり、貪る。
押し寄せる狂おしいほどの気持ちの良さに、甘い喘ぎと嬌声(きょうせい)が止められなくなる。蜜は止めどなく溢れ、臀部を伝い、シーツに大きなシミを作る。恥ずかしさと快感で、祥子の脳髄をとろけさせる。
夢見心地で身体が宙に浮いた……と祥子が思ったのは錯覚ではなく、充弘が祥子の下半身をすくい上げるように抱き上げたのだった。
……俺、もう限界
「……俺、もう限界……入りたい」
充弘の目は耐えるかのように細められていて、苦しそうな切ない声を絞り出した。
「……来て」
答える祥子の声もかすれている。 熱く張りつめた充弘が、祥子のとろけそうに熱い部分にあてがわれただけで、もう狂いそうな気分だった。それが焦らすように少しずつ中に侵入する。気持ちの良さに思わず声を上げ、祥子は腰を浮かしていた。
祥子の内部はむっちりと詰まり、充弘を押し返すから、ゆっくりとしか入らない。溶けそうに熱い内膜がまとわりつくように包み込むその快感に、充弘は低く短く呻きながら、より祥子の奥深くへ侵入する。その度にさらに怒張し固さを増すそれは、子細な形がはっきりと祥子にも感じ取れるほどだ。
「動くよ……」
切なそうな充弘の声に、感じることに夢中な祥子はコクコクと頷くので精一杯だった。充弘がゆっくりと腰を動かし始める。奥深くまで突かれるごとに、祥子の口からは切なく甘い喘ぎ声が絶え間なく漏れる。そのたびに握り合った手に、絡めた指の爪痕を残す。
充弘は祥子を苦しそうな顔で見下ろしながら、祥子の右足首を肩の辺りへ持ち上げ、左足を自分の腰の辺りに固定するように体勢を変え、腰を打ち付けるように最奥まで激しく突き始めた。
祥子の白い胸は激しく揺れ、充弘の額から汗が滴り、肌は汗ばんでいる。祥子の肌も汗で艶やかに光っている。二人ともただ、お互いを感じ求める動物のように、快感だけを貪り合うだけだ。充弘の呼吸が荒い。何とか祥子は光洋の足につかまり、かろうじて意識を保っていたが、快感の高波が来ると無意識に嬌声を上げた。
急に充弘は祥子の背を抱え、今度は密着したまま激しく突き始めた。 絶え間ない波のように、快感が祥子の身体中を走り抜け、思わず爪を充弘の背中に立てていた。祥子の目の前に白い光がだんだんと近付いて来る。 充弘がこもったうなり声を上げ始める。だんだんとその間隔も短くなっていく。
二人の荒い呼吸とベッドの激しく軋む音だけが部屋に響いた。 祥子の目の前の光がはじけるのとほぼ同時に、充弘は獣のような声を上げると、ドサリと祥子に覆い被さった。
幸せな朝
部屋の備え付けの電話が鳴った。そのコールで目が覚めた。
「レイトチェックアウトでお願いします」
充弘の声がする。
電話がすむと充弘は祥子を覗き込み、
「起きたか……身体、大丈夫か?」
と気遣った。
「……うん。大丈夫」
祥子は昨日の激しさを思い出して、シーツに半ば顔を隠しながら照れて笑った。つられるように充弘も満面の笑みを浮かべると、祥子に口づけた。
「俺、今幸せだわ……ありがと」
そう言って照れる充弘がかわいい。
「もう一度聞くけど、俺にしないか?大切にするから」
急に言われて面喰らう。
「返事は……今じゃなくてもいいから……」
充弘の語気が弱くなる。
「私でもいいの?」
「俺はお前がいいんだよ!お前だからいいんだよ!」
身体の奥がキュンと疼く。 こんなことを照れもごまかしもせずに、正面切って言ってくれる男が愛おしくてたまらない。
「……私も、大木君がいい」
自然と柔らかな笑みが祥子に浮かぶ。
「ほんとに?」
嬉しそうに笑う充弘に、答えのつもりで優しく口づけた。充弘は背中に腕を回し、強く抱きしめると、深く祥子を求めた。
長いキスの後、二人は顔を見合わせて笑い合った。 枕元に置いた腕時計で時間を確認して充弘が言う。
「あんまりゆっくりできないな……でも俺、もう少し抱き合っていたいんだけど」
だだっ子のように言うのが可笑しい。
「じゃ、これからうちに来る?」
祥子が恥ずかしそうに言う。
「え?いいの?行く、行く。もちろん行く!昨日のだけじゃ足りない。もっと相性確かめないと!」
ふざけて充弘は言ったが、急に大真面目な顔に変わる。
「これから週末だけでも一緒に過ごさないか?俺がこっちに通うから」
「そんなの、大木君ばっかりが負担じゃない。お互い行き来したほうがいいよ」
「いや、今度は絶対に失いたくないんだ。お前を」
充弘は祥子のおでこに口づけて抱きしめた。
「これからはお前と一緒に生きて行きたいんだ」
大事そうに触れるその手のぬくもりが、優しさと愛おしさを伝えている。
その手が唯一祥子を、世界でたった一人の男だけの宝物にしてくれる。
こみ上げて来た涙で祥子の視界がぼやけた。
充弘の肩に頭をのせたまま小さな声で
「うん」
と頷くのがやっとだった。
充弘は黙って祥子を抱きしめたまま、泣き止むまで頭を撫で続けていた。
〜END〜
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あらすじ
充弘(みつひろ)は祥子(しょうこ)に顔を寄せて囁く。
「もうこれ以上、待てない」
お互いの気持ちを確認した二人。
シャワーを浴びた充弘は、
祥子をベッドに押し倒す。
まるで壊れ物を扱うかのように
優しく触れる充弘の愛撫に祥子はどんどん
敏感になっていき…
気持ちを確かめあうようにお互いを求める
祥子と充弘の関係は…。