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英語のCANDYにはなぜか麻薬の意味もあり、 また「…を砂糖漬けにする」というときに、 動詞として用いられることもあるという。
キャンディは世の東西を問わず甘い魔なのだと、なんとなく思う。 いつの頃からか、キャンディ、なかでも棒つきのキャンディを見ると、 えっちな妄想が止まらなくなってしまった。
なぜと問うなかれ。だって、見ればわかるじゃないですか、 舐めている姿がそっくりだもん……。
スタンリー・キューブリックの古い映画に、 『ロリータ』というのがあって、 その宣伝ポスターやサントラ盤のジャケットに使われた、 有名な写真では、主役の美少女がキャンディを舐めている。
作品のテーマが少女性愛なので、これは実に意味深、 というか狙いがとてもわかりやすかった。 少女が舐めるキャンディは、無論のこと男性器だ。 そして、少女の唾液に濡れた唇は、女性の下のお口。
――そして、妄想は進化する。
棒つきキャンディがアレならば、ディルドゥやバイブレーターは? やっぱりキャンディなのだろう。 もっとも、現代科学の粋を集めた電気じかけのキャンディは、 上のお口には適さない。下専用。 でも、最近のは、ほんとにハードキャンディみたいに、 カラフルでキレイ。
――下のお口用のキャンディの日本における歴史は古く、 たとえば十七世紀の江戸では「四つ目屋道具」が大流行。 両国薬研堀に大人の玩具および媚薬各種を取り扱う、 四つ目屋という店があり、かなり繁盛していたそう。
だけど、その当時の「淫具」のイメージは今はもう無い。 21世紀のキャンディたちはツルリと清潔で、 女性の心と身体によりフィットする造りだ。
キャンディは甘く切ない快感の味。
寂しいとき、ちょっと欲しいなというときに、 この美味しい悦びをどうぞおひとつ召し上がれ。 ハードキャンディばかりでなく、ソフトな肌触りのものや、 真珠を散りばめたものなど、各種取り揃えてございますれば…。
【川奈まり子】
コラムニスト。元AV熟女女優。1967年11月9日生まれ。A型。
2004年にAV界引退後、エッセイ、官能小説などの執筆で活躍中。
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