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官能小説 本当の私〜初めての玩具エッチ〜


ぎくしゃくした二人

キャラクター紹介:★朝倉涼音) キャラクター紹介:★端午鉄馬


「私たち、このまま別れちゃうのかな」
涼音はこの頃、そんなことをよく考えてしまう。鉄馬は優しく、いつも涼音のことを一番に思ってくれる。でも、気持ちが満たされない。
原因はわかっている。ベッドの中での鉄馬は、真面目だけど淡泊だ。自分のエッチに自信が持てず、気持ちが空回りしているようだ。涼音も自分からこうしたい、こうして欲しいと言えるタイプではない。そんな二人の気持ちがすれ違い、日常生活までぎくしゃくしたものになっていた。

次のデートが最後になるかも。だったら、思い切って本当の私をすべて見せよう。ずっと心の片隅でくすぶっていた願望を、鉄馬にぶつけよう。
その願望は…玩具エッチをすること。それも明るい場所で、やっている姿を見てて欲しい。涼音はローターを購入し、バッグの中にしのばせてデートに向かった。

デート中、鉄馬は何だか落ち着きがなく、心ここにあらずといった様子だった。ホテルにチェックインしても、思いつめた様子でベッドに腰掛けたまま動かない。
「涼音…話が、ある」
やっぱり別れ話…涼音は覚悟を決めて、鉄馬の横に座った。
「これ…」
鉄馬はバッグの中から何やら出して涼音に見せる。
(え…これはもしかして、バイブ?)
涼音は驚いて鉄馬の横顔を見つめると、鉄馬は頬を赤らめ、話し始めた。

「俺のセックス、気持ちよくないだろ?でも、涼音を気持ちよくさせたいっていう気持ちはあって…だからこれならと思って買ったんだ」
涼音は口を開けたまま、鉄馬を見つめるばかりだ。
「ごめん、引いたよね」
鉄馬は顔を強張らせ、涼音の視線を避けるように立ち上がった。

「ま、待って!」
涼音は鉄馬の上着の裾を掴んだ。
「私…私、これ使ってみたかったの!」
「えっ!?」
驚く鉄馬の前に、涼音はバッグの中からおずおずとローターを出して見せた。

「私も今日、玩具エッチしたいって言おうと思ってたの」
「嘘だろ。涼音がそんな…」
「今日は、本当の自分を包み隠さず見せようと思って…。これが本当の私よ」
鉄馬は涼音の思ってもみなかった言葉に、戸惑っている様子だ。
「こんな女、嫌?」
「そんなこと…。びっくりしたけど、嬉しいよ」
鉄馬は優しく涼音を抱き締めた。涼音は鉄馬の腕の中で、安堵の溜息を洩らす。

二人で玩具で…

シャワーを浴びた後、部屋の明かりを消そうとする鉄馬の手を、涼音はそっと掴んだ。
「どうしたの?」
「恥ずかしいついでにもう一つ明かすと、私、玩具を使ってる姿を明るい部屋で見てて欲しい願望があるの」
涼音の告白に鉄馬は驚きながらも、受け入れてくれた。

涼音はベッドに腰掛け、ローターを乳首にあてがった。細かな振動が乳首を刺激する。涼音は目を閉じてその快感に浸った。
そしてローターはだんだん下に降りていき、涼音の泉に分け入った。振動を強くしたり、弱くしたりを繰り返しながら刺激を与える。
「あああっ!」
涼音は思わず声をあげた。ローターの刺激に何度も快感を感じ、声を出さずにはいられない。そしてそんな自分を鉄馬が見ているかと思うと、余計に興奮してしまう。泉はひくひくと震え出し、蜜が溢れ出すと、鉄馬は我慢できずに涼音の泉に飛びついた。

裸でベッドに腰掛ける男女

「てっちゃん!?」
「こんなにたくさん零れて…勿体ないよ」
鉄馬は涼音の泉に吸い付き、蜜を舐めた。
「あああん…」
ローターで刺激を受けたところに鉄馬の舌が絡み合って、涼音の泉は潤いに満ち溢れていた。そんなところに、鉄馬がバイブを入れていく。思っていたよりも、するすると入っていく。

「こんなに大きいのに、全部簡単に入っちゃった…」
「すごいな。飲み込んでいくところ、明るいからよく見えるよ」
バイブは涼音の中で、感じやすい部分を刺激していく。
「何、これ。…ああっ!」
さらに鉄馬が回したり、引っ張ったりすると、バイブは涼音の中で、今まで感じたことのない動きを始めた。

「あ…ああっ!え、嘘!あっ、ああああっ!」
涼音はたまらず声をあげた。
「どこに当たるのが好き?」
鉄馬はさらに振動を強くし、出し入れして刺激を与えていく。涼音のあられもない姿に、すっかり興奮しきっている。

「だめっ!何も考えられないっ!ああっ、ああっ!」
涼音はたまらず体をのけ反らせた。鉄馬は出し入れの速度を速めて刺激していく。たまらず涼音の腰が浮き上がる。
「やだっ!てっちゃん、そこ、ああー、いいっ!」
涼音は顔を紅潮させ、潤んだ瞳で鉄馬を見つめた。鉄馬の手の速度がより速くなっていく。
「あああああっ!もうだめー!! イクーッ!」
絶頂を迎えた涼音の体は熱く火照り、その姿は鉄馬が今まで見たことないほどの色気を放っていた。

初めてじゃないけど初めて

ベッドの上に仰向けに崩れ落ちた涼音からバイブを抜いた鉄馬は、間髪入れずにすっかり固くなった自身を挿入し始めた。
「てっちゃん!?」
「涼音の感じてる姿が可愛すぎて、もう我慢できないよ」
達したばかりの涼音の中はかつてないほど潤っていて、鉄馬は驚くばかりだ。鉄馬の自身は、その中でがんがん激しく動き回った。自然と腰の動きも激しくなり、涼音の体は何度も波打った。

「ああっ、ああっ、すごいっ!てっちゃん、ものすごく気持ちいいっ!」
「俺、こんなの初めてだ。可愛いよ、涼音…ああっ!」
涼音は鉄馬の自身を締め付けた。鉄馬は「凄い…!」と叫びながら、負けまいと動き続けた。涼音はたまらず鉄馬の背中に爪を立てる。
「てっちゃん、私、いっちゃう!もうだめっ!」
「俺も限界!あっ!ああーっ!」
二人は同時に絶頂を迎えた。体中に電流が走ったように、二人の体は激しく震える。

鉄馬がこんなに積極的に攻めてきたのは初めてだった。もしかしたらこれまで鉄馬が控えめな動きだったのは、自分がしっかり潤っていなくて気遣っていたというのもあったかもしれない。涼音はまだ興奮冷めやらぬ鉄馬の顔を、愛しそうに見つめた。

「私、今まで知らなかったてっちゃんが見られて良かった」
「俺も、涼音の本当の姿を知ることができて良かった」
「二人で気持ちいいエッチの工夫するのって、楽しいね」
「ああ。次はどうやって攻めようかなあ」
「もう…!」
二人は顔を見合わせ、微笑み合った。涼音は鉄馬の胸に顔を埋め、大きな幸せを感じていた。


END

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あらすじ

涼音は近頃、真面目で優しいがベッドの中では淡白な鉄馬に不満があった。
お互いの気持ちはすれ違い、二人の関係は次第にぎくしゃくしたものに。
とうとう次のデートが最後になると感じた涼音は、思い切ってずっと心に秘めていたある願望を鉄馬にぶつけることにした…

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