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官能小説 本当にあった物語 2話「不安に香りを吹きつけて」
しぼんだ自信
「理乃、いい香り」
大学の友達4人で買い物に出かけ、そろそろ解散という頃、有紀が私に近寄って鼻をクンクンさせる。
「そう?香り、きつくない?」
私は、有紀に視線を向けて確かめる。さっき、メイク直しをしたときに、香水をひと吹きしたのだ。
「全然きつくない!」
「うん、かわいいっていうか、でもキレイっていうか。そういう香り!」
恵理子も智恵も、有紀に続いて私に顔を近づける。
「裕二、気づいてくれるかな…」
「大丈夫大丈夫」と笑う3人とは対照的に、私はひとりで不安になる。
5つ年上の社会人である裕二と付き合い始めて、もうすぐ1年。
最近、あまりエッチが盛り上がっていない。キスの回数も、減ってきたかも…。一晩一緒に過ごしても、彼はすぐに寝てしまうことが増えた。
学生の私には、社会人の彼の疲れが理解できないのかもしれない。そう考えてみても、だからといって、寂しさや不安が小さくなるわけではなかった。
(飽きられちゃったの…?)
あまりにもありきたりな心配が、切実に胸が痛くなる。
そんなとき、偶然ネットで見つけた、“ベッド専用香水”という言葉から、私は目が離せなくなった。
そして今日、届いたばかりの香水“リビドーロゼ”をバッグに入れて出かけてきたのだ。
友達と解散した後の、デートのために…。
しぼんでゆく風船のような私の自信に、三人はたくさんの励ましと笑顔という空気を入れ直して、見送ってくれた。
切なさに鍵をかけて…
「お待たせ」
仕事帰りの裕二が、地下鉄の改札を通って駆け寄ってくる。
(走ってきてくれた…。飽きられて…ないのかな?)
不安と期待とが入り混じるこの気持ちを、すがっていると呼ぶのかもしれない。
明日は裕二も仕事が休みだから、今夜はこれから、スーパーに買い出しに行って、私が一人暮らしをしているアパートに泊まってもらう予定だ。
(まずは、美味しいものを食べてもらわなくちゃ)
胸の切なさに鍵をかけて、笑って手を振る。
「お疲れさま。何食べたい?」
笑顔を大きくする私に、「お疲れ。今日はね…」と言いかけて、裕二が真顔になる。
(どうしたの?)
鍵をかけたはずの切なさが、蘇りそうになる。
「なんか…いいにおい…」
裕二は、私の胸元に顔を近づけた。
「ちょ…ちょっと、裕二。こんなところで…」
改札口から流れ出てくる人たちが、こちらを見ているような気がする。
「だって、いいにおいなんだもん」
年下かもしれないというくらいに無邪気な笑顔で私を見上げて、「ハンバーグ作って」と、はしゃぐ声を出す裕二。
その透明な泉のような瞳には、どんなに見慣れてもドキッとしてしまう。
「あ、裕二、何かいいことあった?」
視線を返しながら、私の声もつられて無邪気になる。仕事で嬉しいことがあると、彼はハンバーグを食べたがることが多いのだ。
「うん!課長がね…」
嬉しそうに歩き始める彼の隣にいると、何も不安になる必要などないような気もする。
いつも、そうなのだ。
おしゃべりをしていても、テレビを観ていても、ショッピングをしていても、自信を持てる。
エッチに関係ない場面では…。
後で、いいから…
「ただいまぁ」
誰もいない部屋に、ふたりで声をそろえて帰宅する。
「裕二、テレビ観ててね。すぐ作るから」
スーツのジャケットを脱ぎながらリビングに入っていく彼に声をかけて、私は、キッチンに食材を並べ始めた。
女として愛されているのか、不安もある。でも、それとは別に、純粋に美味しいものを食べてほしい。
特製ハンバーグのレシピは、この1年でかなり進化している。今日も、こっそり入れる予定のスパイスがある。それを取り出そうと棚に手を伸ばしたとき…。
「料理とか、後でいいから…」
ガバッと音がするほどの激しさで、裕二が後ろから抱きついてくる。
「ゆ…裕二、どうしたの?お腹、すいてないの?」
「いいから、後で…。理乃、さっきから、すっごくいいにおいで、俺、ずっと、たまんないんだ…」
荒い息を吐きながら耳たぶを甘噛みして、裕二は、両手で私の胸を掴む。
「柔らかい…理乃のおっぱい…」
息をさらに熱くしながら、裕二は、カットソーの裾から手を入れて巧みにブラのホックを外す。荒い息の温度が浸透しているような熱い指先が、胸を辿り、乳首をつまむ。
「ぁあ…」
思わず声が出てしまう私に、「可愛い…」と耳の中へと舌を伸ばし、さらに乳首を転がす裕二。
「あぁ…ん」
「理乃、ここ、敏感だもんね」と、つまんでいた指を離して胸の先端をつつかれると、私まで息が荒くなる。
「恥ずかしい…」
思わず彼に寄りかかると、すでに硬くなっている彼自身が腰のあたりに触れる。
「理乃が、ほしい…今、すぐ」
数秒間ギュッとすると、裕二は一気に私を抱き上げて、ベッドに連れていく。
あの愛撫…
「駅で会ったときから、ずっと、我慢してたんだ…」
ベッドの上で、もどかしそうに私の服を脱がせ、はぎとるように自分の服も脱いだ裕二は、すべてをさらけ出した姿で、もう1度私を強く抱きしめた。
「嬉しい…」
私は、思わず本音が出た。
「嬉しい…?」
一瞬不思議そうな顔をする裕二に、「キスして」とねだる。
激しく舌を絡め合いながら、私たちは、お互いの体を手が届く限りに撫でた。
「舐めたい」
裕二は、舌と舌を絡ませながらそう言うと、私の両脚の間に顔をうずめる。
右手を私の胸に伸ばして、乳首をコロコロと転がしながら、愛液が溢れている泉に舌を沈める。
(嬉しい…)
心の中で、もう一度本音を吐いた。これは、付き合い始めた頃、私に初めて“昇り詰める”ということを教えてくれた愛撫だ。
「…はぁ…ぁあん…裕…二…」
「もう片方の乳首、自分でつまんでごらん」
ジュルジュルと音を立てて泉に吸いつきながら、裕二は、私の右手を促す。
「だめ…そんなことしたら…いっちゃ…う」
荒い息で少し抵抗する私の右手を改めて促して「いいよ。いってよ」と視線を合わせる裕二。
少年のような純粋さを残しつつ、でも確実に年上なんだという強さと色気を放つ彼の瞳に、私は逆らうことができない。
右手の親指と人差し指で乳首をつまむと、「おりこう」という裕二の声が聞こえ、次の瞬間から、熱い泉と乳首への愛撫が執拗さを増した。
「あぁ…ダメ…いっちゃ…う…」
自分でも右の胸を愛撫しながら歯を食いしばる私に、裕二は「いって」といっそう荒い息を吐いた。
その瞬間…、私の全身は硬直し、ぐったりと脱力した。
理乃の告白
息が落ち着くと、私から「ほしい」と彼自身に手を伸ばした。
裕二は、「俺も」と言って、目を合わせたまま、私の中に入ってくる。
「うぅぉ…」
彼の快感と苦しさが入り混じった声を、なんだか、とても久しぶりに聞いたような気がする。
「あったかい…」
同時に同じことを口にして、私たちは少し照れて笑い、それから、その恥ずかしさを打ち消すように激しく腰をぶつけ合った。
裕二のカラダが、私の内側をこすり、私の奥を突き、私の中で大きさを増していく。
「私、実は、不安だった…」
対面座位で抱き合いながら、「何が?」と問う彼に、抱えてきた胸の内を告白した。
「最近、あんまり求められなかったから…。飽きられちゃったのかなって…」
それ以上言葉にできずにいると、裕二は腰の動きを止めて、痛いほどに強く抱きしめた。
そして、何度も私の名前を口にして、それまでの何倍もの強さを感じさせる勢いで、激しく突き上げる。
「好きだよ…、理乃、大好き」
「うん…私も」
激しい息の中で、何度も何度もお互いを呼び、好きだと告白を重ねながら、私たちは同時に果てた。
裕二の告白
「最近、仕事が正念場で…。でも、そんなこと、理乃に言うのもカッコ悪いし…。俺、逃げてたんだろうな」
遅めの夕飯を口に運びながら、裕二は少し恥ずかしそうに教えてくれた。
特製ハンバーグが、いつも以上に美味しく感じたのは、新しいスパイスの効果かもしれないし、私たちの絆が強くなったからかもしれない。
私たちは、何度も、ハンバーグ味のキスをした。微笑みながら。
――翌朝。
ベッドでまどろむ私の胸に、何かが忍び寄ってくる。
「なんか、昨日の香水のにおい、忘れられない…」
耳元でささやく裕二の声に、胸に忍び寄っているのが彼の手だと気づいた。
昨晩よりもさらに愛の激しさを増したような彼の愛撫に、私は、とろけながら身をゆだねた。
END
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あらすじ
5つ年上の彼、裕二と付き合い始めてもうすぐ1年の理乃。
彼女は彼がベッドで先に寝てしまうことが増えて自信を失っていた。
寂しさを抱えていたとき偶然ネットで「ベッド専用香水」に目が止まり購入。
今日はその香水をつけて彼に会う予定だった…。