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投稿官能小説「エレベーター内のキス」(minamiさん)
貴重な日
「そろそろお昼にしよっか」
「うん、そうだね!」
久々のデート。
街中にあっても一際目立つ21階建ての超高層ビルに、わたしたちはいた。
わたしの名前は若月桃子。
彼は小野田誠一。セイちゃん。
わたしたちは高3の夏から付き合っている。今年でふたりは24歳になる。
たまにケンカもするけど、別れたことはない。高校時代も今も、周りからは「癒し系カップル」と呼ばれている。
わたしたちは全く異なった職種に就いていて、勤務形態も違うことから、なかなか休みが合わない。
大学卒業後はデートさえ、2ヶ月に一度できるかできないか。
今日はその中でも、一日中一緒にいられる貴重な日。
朝から街に繰り出して、何を買うわけでもないウィンドウショッピング。
これ似合う?うん、可愛いよ。
あ、あれ可愛い!どれどれ?え〜そうかなぁ…
という何気ない会話がとても楽しい。
ちゅくちゅくと卑猥な音を…(エレベーター内のキス)
1階から6階までを占めている若者向けのお店を順繰りにまわって、気づけば正午をとっくに過ぎていた。
「最上階にスカイレストランがあるよ。そこでお昼にしない?」
「ステキ!はやく行こ!」
彼の手を引いてエレベーターのボタンを押すと、すぐに扉が開いた。
「ちょうど良かったね」
顔を見合わせてニコリ。こんなちょっとしたことでも嬉しく感じられる。
「うわ〜!!すご〜い!」
エレベーターはガラス張りになっていて、街を行き交う人や車がミニチュアに見えた。
ここは6階。
きっと最上階からは市街が見渡せるのだろう。
それを思うと、今から心が踊る。
しかしエレベーターの扉は閉まったものの、うんともすんとも動かない。
不思議に思って振り向こうとすると、それを阻止するかのように後ろから抱きつかれた。
横を向くと、キスされた。
「セイちゃん!?ダメ…こんなところで…。誰か来ちゃ」
来ちゃうよ、と最後まで言えなかった。
再び彼の唇に襲われたから。
そのキスは長く、わたしの舌は彼の舌に絡めとられ、ちゅくちゅくと卑猥な音をエレベーター内に響かせた。
キスしたまま、彼の手はわたしの体のラインをなぞり、少しだけスカートをまくってふとももを撫でる。
周りからは「癒し系」と呼ばれているけれど、ふたりきりの時の彼は全然癒し系じゃない!
エッチなことが大好き。
人目のつかないところや暗闇に行くとすぐ抱きついてきて、キスしたり、体を触ってくる…。