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官能小説 彼と彼女のラブグッズ物語 第三話『大喧嘩した後に仲直り』


第三話『大喧嘩した後に仲直り』

(えっ?うそ、なにこれ…!)

絵梨のパソコンのマウスを操る手が、ぴたりと止まる。

そっと背後の圭太の様子をうかがうと、彼は絵梨の動揺など気がつかず雑誌をめくっている。
絵梨はもう一度パソコン画面を凝視した。
『履歴』にはぎっしりとアダルトショップのHPアドレスが載っていたのだ。

「圭太、こんなの見てるわけ?!」

思わず声がうわずってしまう。
圭太が目を丸くして近づいてきたが、パソコン上の開いた履歴を見ると、気まずそうに目を伏せた。

「なんだよ、人の履歴なんて見るなよ」
「だって…信じらんないよ。あたしとのエッチに不満は無いって言ってたじゃん!」

「ふ、不満なんかないよ」
圭太は目を合わせず言う。

その姿が嘘を隠しているようで、絵梨の心が悲しみに満ちてくる。

「じゃあ、なんでこんなサイトばっかり見てるのよ!あたしとのエッチが物足りないから?」

元来気の弱い所のある圭太は、問いつめられて押し黙る。

絵梨はだんだん気持ちが高ぶってしまい、つい吐き捨てるように、「もういいっ」と怒鳴ると、圭太の部屋を飛び出してしまった。

一人夜道をとぼとぼ歩きながら、絵梨はぽろぽろ涙をこぼしていた。

(サイアク!)

山本絵梨と広沢圭太は、大学1年の時に同じ講義で隣の席になったのがきっかけで付き合い始めた。
妹弟のいる長女の絵梨は、明るく相手を引っ張っていくタイプで、逆に一人っ子の圭太は照れ屋で引っ込み思案なところがある。

性格が対称的な二人だけに、お互いの無い部分に魅かれ合った。
しかし、付き合って3年目にもなると、何事にも消極的な圭太とのセックスはマンネリ気味で、絵梨にはこれでいいのかという不安がある。

ある日思い切って絵梨から「私のエッチに満足している?」と聞くと、圭太は「満足しているよ」と答えたものの、どこか白々しい響きがあった。

その日、春休みに一緒に旅行に行こうという話しになり、圭太の部屋にあるパソコンで、絵梨が旅行の情報を集めることになった。
その最中、たまたまネットの履歴を絵梨が開けてしまった事から、今回のいさかいになったのだ。

沈んだ気持ちで自分の家に帰った絵梨は、しばらく部屋でぼんやり座っていた。
そうしていると、次第に後悔の念に襲われだす。

もともと内気で照れ屋の圭太なのだ。
セックスの事を自分からあれこれ絵梨に要求するはずもない。

(アダルトグッズのサイトを覗くくらいで怒ったりしなければよかったな…)

絵梨は立ちあがると自分の机の上のノートパソコンを開いた。
ラブグッズのサイトを検索すると、様々なサイトの中で可愛いグッズばかりそろっている店を見つけた。

(わあ、こんなにいろいろあるんだぁ)

いつしか絵梨は夢中でそのサイトを巡り、手頃な値段で可愛いラブグッズを幾つも購入していた。

圭太にまたがる絵梨

「この間はごめんね、圭太。あたし短気だから」

次のデートの時、絵梨は自分の部屋に圭太を招き入れた。
もともと気のいい圭太は、にっこり笑って「気にしてないって」と、答える。

絵梨は圭太の手を引くと、ベッドの下からきれいにラッピングされたラブグッズを次々取り出した。
あっけにとられた圭太の表情が可笑しい。

「ね、こういうのしたかったんでしょ?」

絵梨が悪戯っぽく笑うと、圭太の顔が真っ赤になる。

「これ、いいね」

圭太が興奮まじりの声で、マリンビーンズを手に取る。
清潔感あるさわやかな青いバイブだ。

圭太はそのバイブを持ったまま、熱っぽい目で絵梨に囁く。

「使ってみて、いい?」

いつになく積極的な圭太に、絵梨も下腹部がじわりと反応する。
二人で裸になって、絵梨は圭太の前に足を開いてみせる。

圭太がごくりと生唾を呑み込む。
微かに震える手で、ゆっくりとマリンビーンズを絵梨の股間に当ててくる。

先端が浅く絵梨の花弁を割って潜り込む。

「あ…っ」

ひんやりした感触に、絵梨がぴくりと震える。
圭太は慎重に浅瀬でバイブを抜き差ししながら、絵梨の表情をうかがう。

「痛い?」
「ううん、気持ちいい…」

絵梨の目元がぽうっとピンク色に火照る。

ぐっとバイブを奥まで押し込むと同時に、ふいに圭太がスイッチをオンにする。

「はああっ」

びりっと鋭い電流が走るような快感が、股間から脳裏に走った。
クリトリスと膣を同時に振動で刺激され、絵梨は今までにない痺れるような悦びを感じる。

「はあ…、圭太、ああ、すごい感じる…」

いつにないあられもない絵梨の悶え方に、圭太の自分の中で眠っていた激しい欲望に火が着くような気がした。
バイブを使いながら、絵梨の乳房を揉みしだく。

「感じてる絵梨、すっごく可愛いよ」
「あ、あ、圭太、だめ…」

切ない声を上げて、絵梨が絶頂を極めた。

その後、二人が様々なラブグッズで悦びを確かめ合うようになったのは言うまでもない。

END

あらすじ

絵梨と圭太は付き合って3年になるカップル。
とあるきっかけで圭太のパソコンの検索履歴を目にしてしまった絵梨。

なんとアダルトショップがずらり。 怒った絵梨は…!?

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