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ラブ・ハンティング
プロの漫画家のまなかが描いているのはHなレディコミだったのだが、実は男性経験がほとんどない。
「あんたっていつまでそうなの？」
うるさすぎる部屋の中の音が無音に聞こえるくらい、まなかの頭にはその言葉が響いていた。
数時間前、友達に無理やりクラブに誘われていた。
「いい年してそんなだから彼もできないのよ、作家なんだから見聞広める意味でもさっ」
「いいよ！そんなの！あたしはあたしで幸せなんだから」
そんなやり取りのなか言われた言葉だった。
「じゃあ何？あのぼんくらの幼馴染とくっつくわけ？そういう人生でたのしいの？」
「清二は関係ないでしょ？だいいち男性として見たことない！」
「じゃあ、いきましょうよ」
「出会いが無いことには道は開けませんよー」
「…」
ねじ伏せられてきたクラブだった。
軽いノリ、なじめないお酒、どこを見渡しても男も女も同じような人間にしか見えない。
ドンッ
「すみませんっ」
客にぶつかり、お酒をこぼしてしまうまなか。
悪態をつかれ、更に落ち込んでしまう。
「大丈夫？彼女このお店初めてみたいだし、大目に見てやってよ」
さっきそこで演奏していたDJだった。客は渋々DJ佐伯の言うことを聞く。
こういう出会いを待っていたんだ。きっと友達が言ってたのもそう。
「助けてくれてありがとうございます」
「いいえ、コレに懲りず、また来てね」
まなかにとって最高の出会いだった。
この彼との運命とは…
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