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官能小説 ルームナンバー701 4話
泣いて、泣いて、泣いて…
山田さんに振られた翌日。どんよりとした気分のまま、ホテルのフロントに立った。
お客様と直接顔を合わせることがないとはいえ、昼間っからラブホテルに来るカップルの気配を感知するだけで落ち込んでしまう。
見るに見かねた従業員達が早退するよう勧めてくれたので、有難く好意に甘えることにした。トボトボと自宅に戻り、ベッドに突っ伏す。
たくさん泣いて、泣いて、泣いて、自分の体温であたたかくなった布団に優しく包まれていたら、いつの間にか眠ってしまった。
「先輩…?」
ぼんやりとした視界にユウタの顔が映る。
「ユウタ?」
びっくりして、思わず声が裏返る。
「ご飯誘おうと思ってホテルに電話したら、先輩早退したっていうから心配になって」
…ユウタが家に来るのなんてどのくらいぶりだろう。 学生の頃には、風邪引いたときは必ずお見舞いに来てくれてたよね。 でも、寝ている私の横で、今までずっと何をしてたの?
「先輩…」
ユウタの様子がいつもと違う。
「…どうしたの?」
胸の鼓動が少しずつ早くなる。
「僕、ずっと先輩のことが好きだったんです」
聞いた瞬間、頭が真っ白になった。言葉を失う。
「ずっと、好きで。でも言えなくて。 先輩は彼氏が途切れることなかったし、諦めなくちゃ、って 自分も彼女を作ったりしたけど…やっぱりずっと好きって気持ちは変わらなくて。 それどころか、どんどんどんどん大きくなって…」
突然の告白。
「先輩が弱ってるときにこんなこと言ってごめんなさい。でも、寝顔見てたら抑えきれなくなって…」
「ユウタ…」
泣きはらしてブサイクな私の寝顔を見てたのに、そんなことを言ってくれるの?
「わ、私なんて鼻毛出てるしっ!」
どうしていいか分からずに、背中を向ける。
「そんなの、みんな生えてるよ」
ごめん!ごめん、ユウタ。私、台無しにしてる!! 頭まで布団を被って、心の中で必死に謝る。
だって、こんなときにそんなこと言われたら、好きになっちゃうよ!!
触れ合うことで、一瞬にして理解できる
「先輩…隣で寝てもいい?」
「…」
返事をしない私をしばらく待って、ユウタが静かに布団に入ってきた。
シーツの擦れる音。ゆっくりと近づいてくる吐息。
いつしかふたりの体温ですっかりあたたかくなった布団のなかで、 後ろからギュッ、と抱きしめられたとき、私のアソコは自分でも恥ずかしいくらいに濡れていた。
「先輩…」
ユウタの声が耳もとをくすぐる。感じてしまって、思わず声が出そうになる。 ドキドキしすぎて、全身が熱い。
ねぇ、ユウタ。触ってほしいよ。
もう少しで胸に触れそうな、遠慮がちに置かれたユウタの手が震えている。 私はそれを両手で抱きしめ深呼吸をする。
そっと、ユウタの指が乳首に触れた。その瞬間、体中に電気のような快感が走った。
(…ああ、私が求めていたものって、こういうことだったんだ)
触れ合うことで、一瞬にして理解できてしまうことがある。 本能が、子宮が答えを出してくれるものなんだって、生まれて初めて知った。
リラックスした体の筋肉はゆっくりと興奮を高め、快感を受け入れようと甘美な熱を放射する。 ユウタとだったら、きっと素晴らしいセックスができる。私は体の向きを変え、ユウタにキスをした。
幸せの青い鳥って、ホントに近くにいるんだなって思いながら。 もう頭では恋をしない、と思いながら。
<ルームナンバー701 〜おわり〜>
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あらすじ
彼に振られた翌日、愛子はラブホテルの業務を早退し、失恋のショックにひたすら泣き、眠ってしまっていた。
目を覚ますと、そこには後輩のユウタが。「ずっと好きだった」突然の告白を受けた愛子は…!?