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官能小説 私も知らないわたし 2話


自由を奪われた昼下がり

「由紀…きれいだね」

由紀は手は縛られ視界を塞がれたまま、宗一がささやく声を聞く。

「どうして欲しいの?」

声の感じと身体の周りの空気から、宗一は由紀から少し距離を取っているのがわかる。ただベッドの上に晒された下着姿の自分を想像して、由紀は胸がきゅっと詰まるのを感じた。

「そ、宗一…恥ずかしいよぉ。こっち、きて」

「大丈夫、ここにいるよ」

由紀がお願いするとギシッとベッドが軋む音がして、頬をそっと撫でられた。そんなところを触られると思っていなかった由紀は、ビクッと小さく震えてしまった。

「あ・・・」

「もしかして、違うところを触られると思った?」

図星を当てられ、かぁっと顔が熱を帯びたのを感じた。

由紀からは見えはしないが、宗一は少しニヤリとしているのだろう、ということも声からわかった。

「どこだと思ってた?ここ?それとも・・・」

肩から腕、腰、太ももから足先まで、ゆっくりと艶めかしく撫でまわされる。ただ触れているだけなのに、何も見えない由紀は、それだけでいつも以上に身体がゾクゾク感じてしまう。

荒くなる呼吸を感じながら身をよじった時、宗一が由紀の耳たぶをペロッと舐めた。

私も2

「ひあっ」

ブルブルブルっと、身体の奥から震えが込み上げてくる。宗一が耳元で囁く。

「感じ過ぎ。どこも全部性感帯みたいだね。由紀はいつからこんなエッチな子になったの?」

低音の空気の震えが耳に直接響くだけで、おかしくなりそうだ。だんだんと思考がぼやけてくる。

その時、もう一度カチッとあの音が聴こえ、すぐに腰にヴヴヴヴっと振動が来たかと思うと、また勝手に身体がよじれてしまった。

宗一は振動をそのまま上へ滑らせ、その下には何も着けていないキャミソールの上から、乳首に当てがう。

「ん・・・はっ」

柔らかい布越しに伝わってくる揺れが、もう一度胸の突起をツンと尖らせる。

片方にローターを当てたまま、もう片方を掌で包みながら宗一が言う。

「へぇ、ここが好きなんだね」

そして、一旦スイッチを切り、布の上から乳首を口に含む。口内の熱を感じたかと思うと、そのまま舌でゆっくり転がされ、吸い込まれ、暖かい刺激は止むことなく続けられる。

由紀が我慢できずに腰をくねらせ、太腿を擦り付けるのに気づき、宗一が上半身を起こした。

口を離された後も、濡れたままのキャミが今度は冷たさという刺激をその頂に与え、休まることがない。

「由紀・・・気持ちいいの?身体、熱いよ」

何も答えられずにいると、宗一がショーツの上から由紀の割れ目に触れる。そこは既に、これまでの刺激によってじっとりと湿っていた。

とろけそうなほど濡れて…

「ほら、由紀。言わないと分からないよ。どこを触って欲しいの?・・・お願い、してごらん」

上半身への刺激で虚ろになっていた由紀は、もう羞恥という意識が消えていた。

「そこ、下、触って・・・欲しいの・・・」

「よく出来ました。ご褒美、あげる」

スイッチを2回押す音のあと、今度はヴーッヴーッという長めの振動音が聞こえる。そしてその動きは、ショーツ越しにお尻の穴の辺りに、最初に来た。

「あぁっ!・・・はっ・・・あっ」

由紀の甘い声が、昼下がりのまだ明るい部屋に大きく響く。それからその振動は谷を通り、その先の小さな突起へと渡る。

「あぁっ・・・あんっ」

その位置を保ちながら、もう一度宗一の舌が由紀の乳首の片方を攻める。もう片方は空いている方の手でクリクリとつねられる。

「や、だめだめ、や・・・ああっ!」

由紀の両脚がピンと突っ張ったかと思うと、それからすぐに、全身の力が抜け落ち、シーツに沈んだ。

「はぁ・・・はぁ・・・」

(これって、もしかして・・・ううん、もしかしなくても・・・)

奥手な由紀は、これまで絶頂というものを体験したことがなかった。それで特に不思議に思ったり不満を抱いたこともなかったが、突然、こういうものだと突き付けられ、戸惑いと、それから少し遅れて罪悪感を覚えた。

朦朧とする意識の中で呼吸を整えていると、

「由紀・・・すぐいっちゃったね。凄く、可愛かった」

と、宗一がそっと目元と手首のタオルを解いてくれた。

部屋の明るさに目が眩み、そしてそれに反して乱れた由紀自身の姿にハッと我に返り、身体を縮こまらせる。

まだぼやける視界の中で宗一の方を見ると、手に持ったピンクのモノを由紀の方へ近づけて言う。

「ほら、コレにイカされちゃったんだよ。あんなに、声出して・・・」

「・・・やっ、は、恥ずかしい・・・」

由紀は直視できず、手で顔を覆った。

昨日自分で試した時は特に何ともなかったのに、宗一に見つかって突然こんなことになってしまった。由紀は、まだ今起きた出来事に対して自分の思考が追いついていなかった。

「でもちょっと、妬けるな」

宗一が由紀の手を取って、手のひらにキスをしながら言う。由紀の方を見上げた瞳が鋭さを湛えていることに気づき、くっと息が止まるのと同時に、一旦熱が引いたはずの身体の芯が、もう一度火照り出すのを感じた。

⇒【NEXT】初めての絶頂を経験した由紀、宗一によってふたたび体がほてりだして…。(私も知らないわたし 3話)

あらすじ

ラブグッズを見つけた瞬間、穏やかだった宗一は豹変して、強引に由紀を責め始める。
手を縛られ、目隠しをされたまま体にラブグッズを当てられて…

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