自ら貪る、止められない快感

由紀をベッドへ押し倒した宗一は、コンドームを着けてもう一度由紀へ向き直った。

「こんなにグチョグチョにして・・・気持ちいいの？」

宗一が中を指で広げながら尋ねる。

「うん・・・も、おかしくなり、そう」
「そっか。もっとおかしくなった由紀を見せてよ」

そう言って、既に赤く膨れ上がっていたクリトリスをペロッと舐める。

「ひあっ！」

由紀がビクッととなって叫ぶと、更に泉が溢れてきて、お尻の方へ垂れるのを感じた。宗一は由紀の両腿を持ち上げ、その泉へ自身をあてがうと、そのままグイッと押し込んだ。

「ああっ！」

ズルズルっと、自分の中へ侵入してくる感覚が、由紀を震わせる。いつもなら、ゆっくり丁寧に入ってくるのに、今日はあっという間だった。
由紀の身体の方が、中へ中へと引き入れているかのように、なめらかに滑りこんでくる。
ずちゅ、ずちゅ、と大きな水音と立てて、宗一が前後に揺れる。

「・・・くっ、由紀・・・やばいよ、これ。いつもより、ずっと熱い」

宗一が一旦、動きを止める。
由紀は止まったことが耐えられず、中をきゅっきゅっと締めたり緩めたり、お尻をちょっと動かしてしまう。

「ちょ、ちょ、由紀！だめだって・・・俺、いっちゃうから」

さっきまでとは打って変わって、焦る宗一が愛おしい。
そして由紀は、恥じらっていた気持ちは今は頭から消え去り、快感を求めて身体が勝手に動いてしまう。

「…由紀。体勢変えよう」

そう言って宗一がスルッと自身を引き抜いた。
途端に中で感じていた熱が消え、由紀は無性に寂しくなってしまい、泣きそうな顔で宗一を見つめた。

「そんな顔しないの。ほら、由紀が好きなように動いてみて」

宗一は由紀の唇に軽くキスを落とし、仰向けに寝転ぶ。由紀の手を引き寄せ、上に乗るように促す。

「ん・・・」

由紀はそっと宗一のモノに手を添え、恐る恐る自分の中へ誘導する。これまでで気持ちも身体もほぐれていたためか、抵抗なく滑らかに迎え入れることができた。
宗一の胸に手を置き、身体を上下させてみたり、円を描くように動いてみたり、試してみる。
その度に、ちゃぷちゃぷと水音が跳ね、足の付け根に湿った感覚が広がっていく。
宗一のローションを付けた手に、腰からお尻にかけて撫でられながら動く感覚が心地よく、一定の間隔で動けるようになってきた時、宗一が囁いた。

鏡の前で

「由紀、動き止めないで、そのまま右向いて」

そっと、横を見る。 先程こちらを向けたままの鏡に、今度は自ら快感を求めて宗一の上で跳ねる姿がありありと映っている。

(わ、私、こんなこと・・・)

と頭では思っても、波に乗った身体は動くことを止められない。その時、リズムに合わせて、宗一が下からグイッと突き上げた。

「はぅっ！」

自分の下がるタイミングに合わせて突き上げられ、今までよりも深く奥を、勢いよく突かれ、ビリっと電撃が走るような感覚を覚えた。
そこからも宗一はズンッズンッと突き上げてきて、その度に激しく息が漏れる。

「・・・あっ・・・はっ・・・はっ・・・」
「由紀、そろそろ、一緒に行こうか」

宗一がそう言うやいなや、カチッ・・・ヴィィィン・・・と先程も聞いた音が聞こえてくる。
宗一はそれを根元の方へ持っていき、由紀が下へ降りてきた時にちょうど、最も敏感なところへ当たるようにきた。
中に咥えこんでいる時に外側の突起へ刺激があるというのは、先程とまた全然違う感覚だった。
由紀の身体はもう無意識に、貪欲に、快感だけを求めている。とにかくその振動に触れられるように、上下する速度が自然と早まっていく。

「由紀、そろそろ出る・・・っ」

だんだんとせり上がってくる快感は遂に頂点に達し、由紀がその瞬間ググッと中を締めたのを合図に、宗一も果てた。

「あ、あああっ・・・！」

途端に力が抜けて仰け反った由紀の白い身体を、宗一が慌てて半身を起こして抱きとめる。 結合した状態のまま、由紀はなんとか宗一の身体にしがみついた。
宗一は片方の手で振動を止め、そっと二人分の身体をベッドへ横たえた。

息が切れて声を出せない由紀が、とろんとした瞳で見上げる。宗一は微笑み、両手で頬を包み、キスをした。
優しく、いたわるような柔らかさに、心に暖かいものが広がるのを感じた。

NEXT：思い切り感じあった二人は…（私も知らないわたし　最終話）

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