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官能小説 うずきがとける 後編


甘い残り香を吸い取って…

「これ、美味しいね」

圭介が、ぐったりとしている私の横に寝そべる。 顔を近づけながら

「リサのここの味も、もちろん美味しいんだけど」

と、正気を失ったばかりの私の中心に指を這わせた。

小さく「もぅ」と、私は顔を逸らす。 自分から出したラブシロップだったけど、 正直、こんなにキモチいいなんて…。 だから、だから…、 まっすぐに彼の目など見ることができない。

「イヤなの?どうして?」と 私の顔の正面に向き合おうとしながら、 彼はイタズラな声で私に覆いかぶさってきた。 彼の口の中でアリ地獄に引きずり込まれたクリトリスに、 硬くなった彼の先端が触れる。

「…っんんぅふっっ」

私は、自分の口から漏れるその声と、 つい、彼自身を求めるように動いてしまう腰に、 驚いていた。

「リサ、めちゃくちゃ欲しがってるね…」

欲望のめしべが、再び大きく脈打つ。

「あ、ちょっと残ってる」と、 彼は私の胸の先に舌を伸ばして、チュルンと吸った。 一瞬にして全身に快感の波紋が広がる。 胸の先から、体を覆うすべての皮膚に…。 そのしびれに、思わず目を閉じる。

…と、グッと蜜壺が圧迫される。 反動で、目を開けた。 半分笑っていて、 半分は切なく奥歯を噛みしめるような圭介の視線。 彼の中心が、一気に蜜壺に押し入り、 一直線をなぐり書いて奥を突く。

「……っっっ」

私は、息が詰まってしまう。 いつもは、少しずつ優しく 蜜壺に忍び入って来る彼なのに…。

「ダメ…、リサ、なんか今日、全然ガマンできない…」

最後に行きつくときのように激しい圭介…。 ガツンとぶつかるように奥を突いて、 今度は溢れ出す蜜をジュッとかき出す。 奥を壊されるたび、蜜をかき出されるたび、 彼の中心が大きさも太さも、 そして硬さも増していくのが分かる。

「…ぅぅんんん。…私…も…」

暴れ出す自分の腰を、 私も抑えることができなかった。 短距離走を全速力で走り抜けるように 荒くなっていく息も、 一瞬一瞬スピードを上げていく腰も、 当たり前のように息が合う。

「ぁぁあ、すごい…。リサの中…、 はぁ、いつもより…、ふぅ、熱いよ…」

子宮の入り口にぶつかって、 彼は、眉間にしわを寄せながら笑みを浮かべている。

「圭介も…。すごく、 っあんっ…硬い…大きいぃっ…ぅぅぅん」

そのまま最後までいってもいいよ、という私に、 彼はもったいないからと言って、大きくひと突きすると ドサッと私に乗りかかる。 そして、 上半身をピタッと重ね合わせて、 今度は、蜜壺の中を優しくかき回すように 腰を前後させながら、口づける。

巻貝が岩にくっつくようにぴったりと、 私の口は圭介の濡れた唇に吸着していく。

「甘いね」

ラブシロップの残り香が漂う唾液を、 ジュルッと吸い込んで、 圭介は、ふたりの舌先と舌先をチロチロと触れさせる。

私は、「うん」と答えると、彼の舌に吸い付いた。 歯へ…、舌の裏へ…。口の天井へ…。 唇の方が、腰よりも激しく動く。 密着している胸と胸は、 じわりと浮いてくる汗で心地よく滑っていた…。

うずきがとける

チュル…チュル…、と シロップの甘みを吸い尽くしてキスを離すと、 彼は私の腰の下に手を入れて体を起こし、 四つん這いにさせる。 私は、いつもよりもツンと、お尻を突き出してしまう。

そのお尻をグッと掴んで、 彼は後ろから、一気に奥まで突き刺した。

「あぁっん…」

突き刺された蜜壺で生まれた声が、 背骨をなでて走り、口から漏れる。

何度も、何度も、彼の先端は、 蜜壺の中で声を生み出す。 私は、彼に突き抜かれるたび、 体の細胞がひとつずつ剥ぎ落されていくようで、 身をよじりたくなる。 腰を抑える彼の手が、そのうずきに蓋をする。 すると、剥ぎ落とされそうになった細胞は、 その場でトロリと溶ける。 ジュッ、と一瞬焦げた音を発しながら、 トロッ…と溶けてゆく。 体のあちこちで、うずく細胞が焦げ、 そして、溶ける。

熱い…、熱い…。 溶けると同時に体に還ってゆく細胞たちは、 私の体温をいっそう上げて、またうずきを生み出す。

チュル…チュル…、と シロップの甘みを吸い尽くしてキスを離すと、 彼は私の腰の下に手を入れて体を起こし、 四つん這いにさせる。

私は、いつもよりもツンと、お尻を突き出してしまう。

そのお尻をグッと掴んで、 彼は後ろから、一気に奥まで突き刺した。

「あぁっん…」

突き刺された蜜壺で生まれた声が、 背骨をなでて走り、口から漏れる。

何度も、何度も、彼の先端は、 蜜壺の中で声を生み出す。 私は、彼に突き抜かれるたび、 体の細胞がひとつずつ剥ぎ落されていくようで、 身をよじりたくなる。 腰を抑える彼の手が、そのうずきに蓋をする。 すると、剥ぎ落とされそうになった細胞は、 その場でトロリと溶ける。 ジュッ、と一瞬焦げた音を発しながら、 トロッ…と溶けてゆく。

体のあちこちで、うずく細胞が焦げ、 そして、溶ける。

熱い…、熱い…。 溶けると同時に体に還ってゆく細胞たちは、 私の体温をいっそう上げて、またうずきを生み出す。

圭介の中心は、 四つん這いの私の中でさらに硬くなっている。 彼が奥に突き当たるたびに、 尾てい骨が甘やかに切なく響く。

「圭…介…。だめ…。だめに…なっちゃう…」

蜜壺の底に、ヒビが入り始めた。 壊れそう…。割れそう…。 この蜜壺を割って壊してほしいような、 割れないように大事に守ってしまうような。 矛盾の渦巻きの中で、 蜜壺のヒビは、着実に深く大きくなっていった。

「だめになっちゃって…」

彼の声に、蜜壺の壁から、無数の突起が生まれる。 ニョキリと一斉に生えてくる突起は、 蜜壺の底のヒビをいっそう大きくしながら前後する彼を、 しがみつくように追いかける。

ジュ…、パンッ…。 グチョッ、パン…。 その音を狂おしく求めながらお尻を突き出して、 蜜壺の底は粉々に砕け散った。

「ああぁ、圭介、あぁ、壊れる、壊れちゃ…うぅぅぅ」

自分の声を吸い込みながら、 四つん這いを保つ四肢を痙攣させた。

もっともっと、愛したい…

「リサ、ほてってるね…」

後ろから蜜壺を壊されてオーガズムを浴びた私の体をしばらく撫でた後、圭介は私の上体を起こすと、向かい合わせに膝に乗せた。中心を、蜜壺の中にしっかりと埋めて…。

私は、腰をグッと押し付けて、さらに奥まで彼を封じ込め、強く抱きついた。

「あぁ、すごい、まだ中がビクビクしてるよ…」

ゆっくりと腰をくねらせながら吐く彼の声が、背中にかかる。

「っあ、奥が…、奥が…」

絶頂の波が引ききらず、とめどなく溢れる蜜が、 ビチャリ…クチュッと音を立てている。 彼の首に右手を回し、左手はソファベッドにつく。 私も、下から突き上げるように暴れていた。

ハァ…ハァ…と荒く激しく息を立てながら、 圭介と目を合わせる。

「すごい、リサ、乱れてるね…」

眉間にしわを寄せ、「嬉しい」と付け加える彼。

うんうんと息で頷きながら、 私の腰は、さらに深く激しく、彼を求めていた。

「あぁ、ダメ…ダメ…リサ」

さらに深く眉間にしわを刻むと、 彼は私の何倍も強い力で、 蜜壺の奥を突き詰めてくる。

あぁ、うぅ、というふたりの声と…。 吸着力を増す蜜壺と…。 グンとひと回り大きくなる彼の中心と…。 すべてがうずいて、溶けあって、はじけた。

力が抜けて仰向けに倒れる私に、 圭介が覆いかぶさってくる。

「律ちゃん、どうしてこれをくれたんだろ?」

息が落ち着いて隣で横になる圭介が、 ラブシロップのボトルを手にした。

「女同士の秘密!」と返す私に、 「そっか」と微笑みながらボトルを開ける彼。 そして、自分の指先にシロップを少し落とすと、 私の口へとその指を運んで舐めさせる。

ついさっきまでと同じ甘みが、口の中に広がる。 「すごくキモチよかった。正直、びっくり」 と言いながら、彼は私の舌の表面をなぞる。 音も立てず、 私は彼の人さし指を根本まで吸い込む。 鼻の奥に、彼の中心を愛撫しているときの興奮が蘇った。

(先走りを受け入れることができれば、 オーラルはあんなにきもちいいんだ… しかも、すごく愛おしい…。 すごくすごく、愛おしい…)

少し強く吸い付いた後、 彼の指先を唇で甘噛みして、 チロチロと指の先端に舌を遊ばせる。

(それに、彼が私の中に入って来た時だって、 今までよりもずっときもちよかった。 ゴム越しにも、彼の形がはっきり分かるくらい 吸い付いちゃうし…。 圭介も、気持ちよかったかな…?)

彼の快感を知りたくて目を合わせ、再び指を吸い上げる。 今度は、舌の下に指を収めて、 指の甲をじっとりと舐め、 彼の指の腹を軽く歯に押し付けた。 彼は、優しく笑っている。

(この彼の笑顔をもっと幸せにするには、 どうしたらいいかしら…。 もっと彼を気持ちよくするには、 どうしたらいいかしら…。 もっともっと、気持ちよくなってほしい)

私は、チュルンと音を立てて 彼の指を口から出すと、 彼の中心に顔を近づけ、軽くキスをした。 これから、もっともっと満足してもらおうと、 無言の約束をしながら…。


END

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あらすじ

挿入しながらキス…
絶頂してぐったりしていても、彼に押し付けられてつい求めるように腰が動いてしまうリサ。

ひとつになってからの激しい動きののちの熱いキスは、ラブシロップの甘い残り香が漂い…

はづき
はづき
肌の細胞すべてに、体の動きすべてに、心が宿る。 心が…
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