みなさんは、デリケートゾーンを毎日洗っていますか？
デリケートゾーンはひだに隠された部位があったり、膣や肛門の入り口があったりするため、女性のカラダのなかでも特に複雑な構造になっています。
そのため、実はどうやって洗うのがよいのかよくわからないという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

ボディ全体の洗い方はテレビや雑誌などでもよく紹介されていますが、デリケートゾーンの洗い方は取り上げにくいテーマのためか、情報は入手しにくくなっているようです。

デリケートゾーンの洗い方を母親から教わったという方もいらっしゃいますが、その洗い方は本当に正しいのでしょうか。

今の洗い方で気になるトラブルが起きていないようであれば、特に大きな問題はないと思われますが、洗い方は日々の積み重ねです。
ちょっとした洗い方の違いから、知らず知らずのうちにデリケートゾーンに思わぬ負担をかけてしまっていたということもあるかもしれません。
それではここで、あなたのデリケートゾーンの洗い方をチェックしてみましょう。

上記の項目に、いくつ「チェック」がつきましたか。
全問イエスの方は、正しい洗い方のお手本です。
それとは逆に

という方は、デリケートゾーンにとっては優しくはない洗い方になっているようです。

デリケートゾーンのにおいの元とは？

「恥垢（ちこう）」とは、膣まわりに溜まる白いカス。
これがデリケートゾーンの臭いの原因となります。
粘膜の部分のものなのでカサカサはしておらず、クリーム状のため、こびりつきやすいという嫌な特徴があります。

恥垢の一番の原因は、陰部が清潔に保たれていないことにあります。
デリケートゾーンは、小陰唇やクリトリス（陰核）は皮やシワが多く、目に見えにくい部分のため汚れや老廃物が溜まりやすい場所。
恥垢に気付かずに放っておくと、陰部から悪臭が発生してしまうので注意が必要です。

恥垢は、毎日きちんとケア（掃除）ができていれば、それほど大きな問題になることはありません。
しかし、日本人の女性の多くはデリケートゾーンをあまり丁寧に洗わないと言われています。

その理由は、洗いすぎることで色素沈着（黒ずみ）を起こすと考えている女性が多いからのよう。
また、セクシャルな部分であるためじっくりと向き合うことを避けている方もいるようです。
しかし、これらは間違った考え。デリケートゾーンをかゆみや臭いから守るために正しい知識や洗い方を身に着けることはとても大切です。

また、自身のデリケートゾーンの状態を知っておくことは、おりものの異常や性病の早期発見にもつながります。

デリケートゾーンの洗い方を間違えたままでいると、どんな問題があるのでしょうか。
例えば、

という方は、汚れが十分に落ちていないことが考えられます。
残った汚れが重なっていくと入浴後でもデリケートゾーンに体臭が残っていたり、黒ずみにつながることがあります。
また、

という方は、洗うたびにデリケートゾーンにかなり強い刺激を与えていることが考えられます。
その結果、皮膚が炎症を起こすことも考えられます。こういったことが積み重なると古い角質や汚れなどによって黒ずみの原因にもなります。

デリケートゾーンは、見えにくいうえに複雑な構造の部位だけに、毎日のケアが、ついついおろそかになりがちです。
しかし、清潔に保つことは心身の健康につながります。
正しい洗い方を覚えて、デリケートゾーンに優しいケアを習慣にすることが大切です。

デリケートゾーンを清潔にしたいと思うあまり、、膣の中まで洗っているということはありませんか。
膣の中は常に弱酸性に保たれ、病原体や雑菌の侵入や繁殖を防ぐはたらきを持っています。
そのため、膣の中までは洗う必要はないのです。
洗うことで逆に膣が持つ浄化作用のバランスを崩してしまうことになります。

膣は、直径が２〜３センチ長さが９センチ前後の管状の臓器です。
子宮口までつながっていて、内壁は口の中と同じような粘膜でできています。
たくさんのひだがあり、子宮から流れてくる分泌液や膣からの分泌液で潤っています。

膣は生理のときは経血の通り道になり、出産のときは赤ちゃんの通り道になるという役目を果たしています。
そのため、細菌などに対する自浄作用を持っています。
膣の自浄作用を生み出すのは膣内に常在する乳酸菌です。
乳酸菌の力により膣内は常に、弱酸性に保たれています。

デリケートゾーンのにおいが気になるとき、膣の中が原因ではと思う方もいると思います。
しかし、膣自体がにおうことはほとんどありません。
膣自体ではなく、膣を通って分泌されるおりものがにおいの原因である場合がほとんどなのです。
健康的なおりもののにおいは分泌直後はまったくありませんが、下着などについて時間が経過したときには、細菌に触れて酸っぱいようなにおいが発生します。

また、生理中は、経血、分泌物、汗などが混じり、女性にとって不快なにおいになる場合もあります。
生理中でもないのに、酸っぱいというイメージからかけ離れた強いにおいを感じる場合は、膣内や子宮などの異常を知らせるサインかもしれません。
いち早く専門医の診察を受けるのがよいでしょう。

膣内は原則洗浄する必要はありません。
しかし、おりものが増える排卵期や生理が終わりかけた頃には、膣内のひだに汚れが溜まってしまうことも考えられます。

そのような時期は膣内の浄化作用が低下しないように、膣洗浄がよい場合もあります。
そのほかにも、何らかの事情で入浴できないときも膣洗浄をおすすめします。
膣の洗い方には以下のような方法があります。

●膣洗浄器（使い捨てビデなど）

ビデの中に精製水を入れて洗浄するのがベストです。
ビデは種類が豊富でノズルの形はメーカーによって違います。
自分にあったビデをみつけましょう。

●デリケートゾーン用せっけん

デリケートゾーンを洗うときは、普通の石鹸ではなく、専用の石鹸があります。
ジャムウという言葉を聞いたことはありませんか。
インドネシアに伝わるはハーブの調合体系です。

デリケートゾーンにも使える石鹸はもちろん、ビデのように膣内の洗浄にも使えるジェルタイプもあります。
膣内をケアしたい時は石鹸ではなく、残留してもトラブルがおきにくい、ジェルタイプを使う事をおすすめします。

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いかがでしたか？
これまで膣内の洗い方で負担がかかりそうな方法を取っていたという方は、この機会に見直す事で、よりトラブルのおきにくいデリケートゾーンを手に入れる事ができるかもしれません。

妊娠中のデリケートゾーンについて

デリケートゾーンはそもそも生殖のための器官のため、妊娠、出産は非常に重要なポイント。
妊娠中は胎盤から出るホルモンの影響でおりものが増えます。
体温が高くなる妊娠中は汗をかきやすい上、お腹をカバーする大きめの下着や腹巻を使用するので、通常よりもさらに蒸れやすくなっているのです。

また、膀胱が圧迫され頻尿や尿もれも起こりやすくなるため、細菌性の感染症にかかるリスクが高くなってもいます。

妊娠週数が進むとデリケートゾーンを洗う体勢をとるのも苦しくなってきますが、細菌性膣炎を起こさないためにも、デリケートゾーンは清潔に保つよう気をつけましょう。