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官能小説 【小説版】シンデレラになる方法 番外編 〜誓子の場合〜 第8話
中から磨くプロデュース
「あら、使い方を説明しなくてもわかったみたいね!」
真樹夫は高揚した顔でソファーに座る誓子を見て、嬉しそうに言った。誓子は図星を突かれ、恥ずかしさのあまり下を向いた。
ラブグッズが届いた次の日。指示された通り、真樹夫の家に2週間ぶりにやってきた。熱く火照る欲情に我慢できず、誓子は昨夜ピンクローターを使ってしまったのだが、どうやら真樹夫に見抜かれてしまったようだ。
――絶対この人、エスパーなんだわ!!
誓子は真樹夫の神がかった洞察力に心底驚愕しつつ、恥ずかしさをこらえて持参したラブグッズをそっとテーブルに置いた。
「これからこれを使ってプロデュースを進めるんですか?」
「そうよ、見た目はもう問題ないから、今度は体の中から磨いていくの」
「中からって…これを使って何か変わるんですか…?」
「あら、あなたすでに変わってるわよ。前よりもずっと色っぽくなってるわ♪」
真樹夫は胸の前で組んだ手を、嬉しそうにぶんぶんと左右に振った。誓子はまたもや真っ赤になってうつむいた。
色っぽく…自分には一番縁のない言葉だと思っていたが、確かに感じている自分は驚くほど艶っぽい声を出していたと思う。
「感じれば感じるほど、美しくなるの。さぁ、あと一息よ!!」
真樹夫は立ち上がるとクルクルと回転しながら舞い、いってらっしゃい、と妄想フィルターへと促した。
誓子はうなずいて、マシンに入る。昨夜の稲妻が通り抜けるような衝撃的な快感…。あのときはどうしていいのかわからず、数分でスイッチを切ってしまったが、あのまま続けていたらどうなっていたのだろう。またお腹の奥に眠っていた熱い欲望が、チリチリとくすぶり始める。
――最後に妄想したときにキスをした、あの男性にまた会えるかな…。彼となら…続きをしてみたい。
頭上からウィーン…と音がすると同時に、誓子の目の前は真っ白な光に包まれていった。
顔の見えない男性の正体
誓子が目を覚ますと、古めかしい木の天井が目に入ってきた。起き上がって周りを見回すと、障子に囲まれた狭い部屋の中。どうやら古い日本家屋にいるようだ。
「すごい、今回は時代劇テイストなのかしら」
部屋の隅にある鏡台を覗き込んでみると、着物と日本髪という、町娘のようないでたち。誓子はコスプレをしている気分になり、ちょっと嬉しくなった。
すると、突然バタバタと廊下に誰かが近づいてくる足音が響いてきた。
「だ、誰!?」
勢いに驚いて誓子は反射的に部屋の隅ににじり寄った。足音は部屋の前で止まり、障子に人の影が映る。頭には髷が見えるので、男性のようだ。着物を着ているが、細身で背が高く、凛とした立ち姿。誓子はシルエットだけで、その佇まいにピンときた。
――これは…あのときの彼…!
誓子を海の中から救ってくれた、あの顔の見えない男性。誓子は思わず、ゴクリ、と喉を鳴らした。
障子に手をかける音がすると、ガラッと勢いよく障子が開かれた。逆光ですぐには顔が見えなかったが、形がはっきりした瞬間、誓子は思わず声をあげた。
「た、橘さん…!」
目の前に立っていた男は、あの同期の橘だった。メガネを外しているのでイメージが違うが、顔は間違いなく橘だ。
――なんで橘さんが…あの男性は橘さんだったの!?
誓子は壁際にへなへなと座り込み、驚きのあまり口をパクパクさせていたが、橘は後ろ手に障子を閉めると、平然と誓子に近づいてきた。
「今日はお前さんにいいものを持ってきたよ」
誓子の前であぐらをかいた橘は、自身の懐に手を入れ、何かを取り出した。
「噂の店で買ってきたのさ。誓子、使ってみたいって言ってただろ」
そう言って橘が見せたものは、なんと春画展で見た『張型』だった。
「え…えぇっ!!!??」
誓子は思わぬ展開に、何が何だかわからなくなった。
――橘さんが私にラブグッズを…!?あんな紳士的な人が…なんで、どうして…!?
パニックになっている誓子にかまわず、橘はニヤリと笑うと、誓子の顎をつかみ強引に唇を重ねてきた。

「んッ…んん…」
突然すぎてキスをされていることに気づくまで数秒かかったが、ねっとりと舌を絡ませられ、頭の奥がとろりと溶けてくるような心地よさを感じた。
――やっぱり…あのときのキスと同じ…
海で顔の見えない男性としたのと同じ、熱く激しく淫らなキス。誓子は改めて、あのときの彼は橘だったんだ、と確信した。
静かな和室に2人の舌が絡む音が響く。誓子は橘の唇を夢中でむさぼりながら、体の奥が熱くなるのを感じていた。
すると、顎にかかっていた橘の手が、誓子の首、襟元へと動き、強引に襟の合わせを開いた。そしてすばやく中に手を入れると、長い指が胸をまさぐり、誓子の突起を挟んだ。
「あっ…」
しびれるような快感が体を貫き、ピクンと体が震える。その瞬間、熱い欲望が堰を切って体の奥からどろりと流れ出るような感覚を覚えた。もっと、もっと触れてほしい…!
「相変わらず感じやすいな。こっちはどうなってる?」
橘は誓子の着物の裾をひらりとまくりあげ、足の間に自らの体を滑り込ませると、誓子の足を勢いよく開いた。反射的に誓子は足を閉じようとした。
「ちょっ…ダメ…ッ」
「何がダメなのさ。こんなに体が火照ってるじゃないか。本当は俺を待ってたんだろう?」
欲望の渦
橘の意地悪な囁きに、誓子は恥ずかしくて顔が真っ赤になった。だが、欲望の渦はどんどん膨らんで大きくなる。
橘は誓子の反応に満足そうに笑うと、割り開いた太ももへと手を滑らせ、腰巻の中に指を入れた。あまりになめらかな動きで、誓子が気づいたときには橘の手はそこに到達していた。長い指が誓子の敏感なところを擦る。
「は…あんっ」
あまりの快感に、誓子の体は弓なりに反った。人に触れられる快感は、自分で触れるそれとは比べ物にならないほど気持ちいいものなのだ、と誓子は身をもって知った。
「もうこんなに濡れてるよ…音、自分でも聞こえるだろ?」
橘は誓子の中にゆっくり指を入れ、出し入れをし始めた。クチュクチュと自分の出す水音が部屋中に響き渡り、誓子は羞恥心のあまり泣き出しそうになる。
「ああん…ダメ…ッ」
「ダメじゃないだろ。気持ちいいくせに」
橘は嬉しそうに笑うと、誓子の頬に軽く口づけをした。そして、先ほど見せた張型を目の前に差し出した。
「もう十分に濡れてるし、試してみるか」
「…えっ…!?」
誓子はわずかに残っていた理性で、ハッと我に返った。処女の誓子には、まだ張型を受け入れられる自信はなかった。
「ダメダメ、橘さん、待って…!」
「ほら、これが欲しいんだろ」
橘は誓子の腕をグッとつかみ、にやりと笑った。そしてラブグッズを誓子のトロトロにとろけた部分に押し当てる。
「ま、まだそれはー…っ」と言いかけたとき、あの真っ白な光の世界に引き込まれ、ウィーンという機械音が誓子の耳に響いた。
気づくと目の前には嬉しそうな真樹夫の顔があった。
「どう?どう?いい感じだったんじゃない!?」
脳波のデータが書かれたシートを握りしめ、真樹夫の瞳は期待いっぱいにキラキラと輝いていた。
「はぁ、いい感じ…なんですかね…。意外な人が出てきて…ちょっと混乱してます」
誓子は火照っている自身の体をそっと抱きしめた。橘に触れられたところは、いまだじんじんと熱を帯びている。
「ああ、素敵だわ…!ロマンスの始まりね!!」
「ロ、ロマンスって、橘さんとはまだ何も始まってませんよ!一度しか話してないし…向こうも私のことなんて忘れてるはずです」
すると、真樹夫は人差し指を突き出し、チッチッチと口を鳴らした。
「あら、何言ってるの。夢っていうのはね、自分のことを思っている人が出てくるってこともあるのよ」
「そ、そうなんですか…?」
「もちろん、あなたが潜在的に彼を想っていた可能性もおおいにあるけれど」
真樹夫は鼻歌交じりにフンフンと歌いながら、誓子にバイブ状のラブグッズを差し出した。
「もう使い方、わかったわよね。これは医療用の柔らかい素材でできているから、心配しないで大丈夫。毎晩使ってね?」
「え、あ、はい…」
やっぱりこの人はエスパーだ…と誓子は確信しつつ、おずおずとラブグッズを受け取った。
ロマンスの始まり
次の日の朝。誓子は職場のデスクに座りぼんやりしていると、内線が鳴った。誓子の仕事上、あまり他部署との関わりがないので内線が鳴らない。めずらしいな、と思いながら液晶に出ている発信者を見ると、そこにはなんと『営業部橘』という字が表示されていた。
突然のことに誓子は慌てふためいたが、いつまでも内線を鳴らすわけにもいかず、とりあげず受話器を上げた。
「も、もしもし…」
誓子がぎこちなく出ると、相手も「あ、大橋さんですか?お、お疲れ様です」と幾分硬い声で返してきた。

橘の声が耳の奥に響くと、否応なしに昨日の妄想が思い出される。誓子は恥ずかしくなり、みるみるうちに顔が熱くなるのを覚えた。
「えっと…突然ごめんね」
橘は申し訳なさそうに一度謝ると、意を決したように続けた。
「あの、もしよかったら、今夜食事に行かない?」
「…は?」
何を言っているのかわからず、誓子は思わず間の抜けた問いかけをしてしまった。が、はたと我に返り、この現実に驚愕した。
――なにこれ、なんで橘さんが私を誘ってくるの…?まさか、本当にロマンスの始まり…!?
誓子がパニックに陥って黙り込んでいると、「…あ、忙しいかな?」と橘は諦めの色を見せた。その瞬間、誓子は思わ「い、いえ、大丈夫です!」と食い気味に答えていた。
「よかった、ありがとう。じゃああとで場所をメールするよ。19時に待ってる」
電話を切ると、誓子は放心状態になっていた。こめかみに響くほど、心臓がバクバクと音を立てている。しかし、誓子は確実に喜びを感じている自分がいることに気づいていた。
――ロマンスの始まり…
真樹夫の声が頭に響いた。誓子の心は、橘に会いたいと願っていたのだ。何かが動き出す胸騒ぎに、誓子は思わず自身の腕を抱きしめた。
⇒【NEXT】新しい恋の始まりの予感…(シンデレラになる方法 番外編 〜誓子の場合〜 第9話)


あらすじ
真樹夫からの送られたピンクローターで初めてひとりエッチをした誓子。
翌日、誓子は真樹夫を訪ねた。
誓子のさらなるプロデュースに、真樹夫は誓子にラブグッズを使った女磨きを提案したのだった…!
ついに顔の見えない男の正体が明らかに…!?