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官能小説 心も体も通わせて 3話
チェックイン
地元の食材を使ったレストランで昼食を摂った後、土産店を見て回ったりちょっとした買い食いをしたりして過ごし、日が暮れ始めた頃にチェックインした。
二人で泊まるには十分すぎるほど広々とした和室で、窓からは見事な庭園が一望できる。
海の幸山の幸をふんだんに使った食事を楽しんだ後、七海が露天風呂風の大浴場でさっぱりして部屋に戻ると、部屋には二組の布団がぴったり合わせて並べられていた。
そしてその一つに、先に戻っていた康彦が、七海と同じ柄の浴衣を着て腰を下ろしていた。
恋愛経験値の低さを自覚している七海は、その光景を見た瞬間に一気に緊張が高まってしまい、つい狼狽えて壁際に立ち尽くしてしまった。
「七海」
名前を呼ばれてはっと我に返ると、苦笑交じりの康彦に手招きされていた。おずおずとそちらに近付き、拳一つ分ほどの距離を開けて七海も腰を下ろした。
「なんで正座なの」
「え、えっと……、っあ!」
康彦がプッと吹き出し、おろおろと視線を泳がせる七海の肩を引き寄せた。ぐらりと上体が崩れ、康彦の胸に抱き止められるような体勢になる。ひゅうっと大きく息を吸った七海の背中を、康彦がそっと叩いた。
「ごめん、緊張してるよな。とりあえず、七海が落ち着くまでこうしてるから」
「う、ん。ありがとう」
どくどくと激しく脈打つ心臓を感じながら七海が頷くと、康彦のもう片方の手がそっと七海の髪を梳くようにして頭を撫でてきた。その感触の心地よさのおかげで、しばらくすると七海の呼吸と鼓動が落ち着いてきた。
「……また、あのグロスつけてるんだな」
「うん……」
康彦の体がわずかに離れて向き合う形になり、二人の間に、「ラブリーキッス」の甘い香りが漂った。
康彦のまっすぐな瞳にじっと見下ろされ、七海はゆっくりと瞼を閉じた。
ふわりと、七海の唇が柔らかく温かいものに包まれた。康彦の腕が七海の背中に回り、ぐっと抱き締められる。
ちゅ、と音を立てて一度唇が離れたが、またすぐに重ねられる。今度はすぐに、熱い舌が滑り込んできた。
「ん、っふ……、は、あ……」
文字通り食らいつくように何度も角度を変えて口の中を蹂躙され、七海の頭がぼうっとし始めたところで、ようやく唇が離された。
「……はあ、やっとキスできた。もう、夕飯の間も煽られっぱなしで、我慢するの大変だったんだからな」
「え……っ」
ニヤリと満足げに笑った康彦が、すさまじい色気を放ちながら七海の唇を指で撫でた。その感触に、七海の体がぞくりと震えた。
「……大丈夫か?」
「ん……、っ! ご、ごめん、少しだけ待って……!」
「ん?」
蕩けそうな甘い声の問いかけに頷きかけた七海は、寸前で佐伯から受け取ったもののことを思い出し、顔を上げて身じろぎした。康彦は気分を害した様子もなく七海を放し、七海が自分の旅行鞄から取り出したものを見つめた。
「あ、あの、……これ……!」
さすがに何なのかを口にすることまではできず、真っ赤になって手に持ったものを差し出すと、さすがと言うべきか、康彦はそれが何なのかすぐに分かったらしかった。
「へえ、可愛いボトルだな」
康彦が持っているのは、七海がヌレヌレと一緒に佐伯から受け取った、「LCハーバルローション・ホット」という潤滑剤だ。康彦が言ったように、万が一他人に見られたとしても妙な目で見られることはなさそうな、ピンクを基調としたおしゃれなデザインのボトルになっている。使い心地もいいうえ肌に優しい成分が配合されているということで、佐伯も気に入っている商品なのだそうだ。
七海はこの商品も、受け取った日の夜に、使い心地を確かめるために少しだけ手に取ってみた。
とろりとしたローション
独特のぬめりがありながらも肌触りはさらりとしていて心地よく、さらに触れている肌がじんわりと温かくなっていくことに驚いた。確かにこれなら、冷たさに体が硬くなってしまうことはなさそうだと、佐伯に改めて感謝した。
康彦は一度ボトルを下に置き、改めて七海を抱き寄せた。さらりと髪をすくうようにして頬を撫でられ、七海がその心地よさにうっとりと目を細めると、再び康彦の顔が近付いてきた。
優しい口付けの感触に胸の鼓動が高まり、ふわりと上体が揺れたと思った時、七海は布団の上に押し倒されていた。
「あ……、んっ」
自分の体勢に驚いた七海が目を丸くするのと同時に、楽しそうに笑った康彦が七海の首筋に吸い付いてきた。軽く肌を吸われ、首を這う濡れた感触に一瞬息が詰まった。ふっと顔を上げた康彦が、熱のこもった瞳で見つめてきた。
「嫌だったか?」
「あ、ちがっ」
「そうか、よかった」
不安そうな表情で聞かれ、慌てて首を振ると、ほっとしたような微笑みが返ってきた。そのまま覆いかぶさってきた康彦から、また深い口付けが落とされる。互いの吐息が重なり合い、絡まる舌の感触にだんだん思考が鈍くなっていく。
不意に、ふっと胸を覆う布の感触が消え、わずかに意識の靄が晴れた。七海は何度か瞬きすると、ようやく自分の姿がどうなっているのか気付いた。
いつのまにか帯がほどかれていた浴衣はすっかりはだけており、ホックを外されたブラジャーが、今にも腕から抜かれようとしている。これが経験値の差というものなのか、驚くほど手際の良さだ。
「え……っ」
いつの間にと戸惑っているうちに、ブラジャーもあっさり腕から抜かれてしまう。肌が外気に触れたことで一気に現実に引き戻された七海が緊張で息をのむと、康彦にぎゅっと抱き締められた。
「大丈夫だ、できるだけゆっくりするから」
「う、ん」
は、と耳に熱い吐息がかかり、心臓がどきんと大きく跳ねたのが分かった。七海の顔がぐわっと熱くなり、きっと真っ赤になっているだろうと分かる。それでも嫌だと思う気持ちは全く浮かばず、七海はせめてパニックにはならないようにと深呼吸した。
「っと、そうだな。せっかくだし、早速これ使わせてもらおうか」
康彦が体を起こし、横に置いていたボトルを手に取った。ふたを開けて中身を手のひらに出し、とろりとしたローションをまとった康彦の指が、七海の胸に触れてきた。
「っあ!」
やわやわと胸を揉まれる感触に七海の体が跳ね、喉から細い声が零れた。そしてすぐ、ローションが触れた部分がじんわりと熱を持ち始めた。
「へえ。このローション、肌に触れると温かくなるのか。すごいな」
「っひゃう!」
康彦が感心したように眉を上げ、つうっと指を七海の脇腹に滑らせた。七海がぬめる感触とくすぐったさにたまらず身を捩ると、康彦は楽しげに目を細め、またキスの雨を降らせてきた。
ローションが塗られた肌が温まっていくのを感じ、少しずつ七海の体から緊張が解けていく。
「ん、ん……っ!」
両胸の先端をそっとつままれ、びくんと体が跳ねた。二つの果実を同時に捏ねられ、何とも言えない感覚が七海の脳を痺れさせた。
「ふあ、や……!」
「うん? こうされるの嫌?」
「あ、そうじゃなくて……っ!」
小さく首を振った七海に、康彦がどこか楽しそうな笑顔で問いかけてきた。ほとんど反射で出てしまった声だったため慌てて否定すると、康彦の笑みが深くなった。
嬉しそうな声
「嫌じゃないんだな。それなら続けるよ」
きっと彼も、七海が本気で拒絶したわけではないことは分かっていたのだろう。嬉しそうに声を弾ませた。
「い、あんっ!」
きゅん、と両方の胸から同時に甘い痺れが走り、思わず声をあげてしまった。康彦が、七海の胸の尖りを強めに摘まんだのだ。そのまま先端をこねたりくにくにと押し潰されたりと弄ばれ、そのたびに貫く刺激に七海は声を抑えることができなかった。
「あ、あっ……! や、あぁあっ!」
「ああ、いいな。ぬるぬるして温かいのも気持ちいいし、七海のいやらしい顔と声にもすごく興奮する」
胸をいじる合間にへそや脇腹にも康彦の手のひらが滑り、くすぐるように指が動く。肌が温まる範囲が広がっていくのと同時に、腰の奥にジンジンとした熱が溜まっていく。
ただ、足の間が濡れる感覚はなく、やはり体質なのだろうかと、かろうじて残っていた冷静な部分が微かに七海の気分を沈ませた。
しかし、そんな小さな胸の痛みなど、次の瞬間にはかき消されてしまった。
「ほら、分かる? ここ、もうこんなに固くなってる」
「ひゃ、ああんっ!」

くりくり、と胸の先端を指で捏ねるように刺激され、一際強烈な快感が七海の背筋を貫いたのだ。悲鳴に近い声をあげてしまった七海が恥ずかしさと気持ちよさで息を荒くしていると、康彦が上体を起こした。
「続けても、大丈夫?」
「う、んっ」
康彦が、熱のこもった瞳で七海を見下ろしてきた。七海は熱に浮かされた気分のまま、ほとんど無意識のうちに頷いていた。その姿を見た康彦の瞳が、いっそう強い光を宿したように見えた気がした。
「腰、上げられるか?」
「ん……」
優しく聞かれて軽く腰を浮かせると、康彦は左腕で七海の腰を支えながら、右手でするりと下着を脱がせた。これでもう、七海の体を覆うものは何もなくなってしまった。再び不安と緊張がこみ上げてきた七海の頬を、康彦がそっと撫でてくれた。
「ゆっくり、するから」
とろりとしたローションをまとった康彦の指が、七海の足の間に滑り込んできた。
「っあ!」
その感触に反射で七海の体が跳ね、喉から細い声が零れた。すぐに、ローションが触れた場所が温かくなっていく。くちゅくちゅと濡れた音がはっきり七海の耳に届き、恥ずかしくなって顔ごと横に視線をそらした。
「ふ……んっ」
それでもゆっくり動き続ける康彦の手から与えられるむず痒さに小さく喉を鳴らすと、康彦がニヤリとした笑みを浮かべた。
「七海も、いいみたいだな」
「ふ、あ……あっ!」
つうっとさらにローションが足の間に垂らされ、康彦の指がぬるぬると敏感な芽をこねるように愛撫してきた。強い刺激に七海の背中が反り返り、無意識に足をばたつかせてしまった。康彦はますます嬉しそうに唇の端を吊り上げ、指の動きを大胆なものにしていく。
「これなら、いけそうかな」
「え、っきゃ、あぁあっ!?」
康彦の指が、ぐぷ、と足の間の秘裂に埋め込まれたのが分かった。とはいえ、ローションのおかげで痛みはほとんどなく、驚くほどスムーズに入り込んでいく。
「やっぱり、まだきついな……。痛いか?」
「ん、へ、平気……っ! 指が入ってる感じはあるけど、痛くはないから……!」
「そうか。よかった」
不安そうに見つめてくる康彦に大丈夫だと首を振ると、ほっとした笑顔が返ってきた。その表情に七海の胸がきゅんと高鳴り、同時に中も収縮したらしい。康彦が驚いたのか軽く眉を上げると、楽しそうに目を細めた。
「可愛いな」
「ふえっ!? んぅ、あ、はあんっ」
七海の中に埋め込まれた指が、ぐちゅぐちゅといやらしい音をたてながら抜き差しされる。同時に内壁をほぐすようにぐにぐにと蠢き、敏感な粘膜を擦り上げる。少しでも七海に痛い思いをさせまいとしてくれているのか、康彦はこまめにローションを足しては指の数を増やしていった。
三本目が埋め込まれた、と感じた直後、ローションのせいだけではない疼きでジンジンと熱を持っていた陰核を、ぐにゅりと強めに押し潰され、今までで一番鮮烈な刺激が七海の全身を貫いた。
「っきゃああ!」
その衝撃にびくんっと背中が反り返り、七海は無意識のうちに康彦の体にしがみついていた。
「っや、なに、これえ……っ!」
「っ、大丈夫。一度イっておいた方がいいけど、経験が少ないうちは、中だけでイくのは難しいだろうから」
半ばパニックになりながら喘ぐ七海をしっかりと抱き締めた康彦が、そっと七海の頬に口付けて指の動きを早めた。
「は、んあっ、……ふ、あ、あああーっ!」
たちまち高められていく体の奥から快感が突き上がり、ぐわりと七海の全身に広がって勢いよく弾けた。
ちかちかと七海の瞼の奥で火花が散り、直後に全身から力が抜けた。康彦の背中に回していた腕も、ぱたりと力なくシーツの上に落ちる。
生まれて初めて味わった絶頂という感覚の強烈さに、七海はほとんど放心状態になっていた。
「ふ、あ……」
くったりと横たわる七海を見下ろし、雄の顔になった康彦が自分の浴衣を脱ぎ始めた。
あらすじ
康彦とチェックインする七海…康彦の体がわずかに離れて向き合う形になり、二人の間に、「ラブリーキッス」の甘い香りが漂い…