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官能小説 幼馴染 2話 (初恋の彼と再会)
初恋の彼と再会
熱気と雑草の匂いが入り混じる湿った空気の中、祐二はバス停で1人、バスを待っていた。
額からしたたる汗を手でぬぐいつつ、顔をしかめてバス路線図を眺める。
すると視線の先に、白いワンピースを着て、白い日傘を差した女の姿が浮かびあがった。
アスファルトから立ち上る熱気がゆらゆら漂う中で、それはまるで蜃気楼のようだった。
女がバス停で立ち止まる。甘い香りが、ふわりと祐二の鼻先をかすめた。
女は日傘を傾け、祐二のほうへ顔をのぞかせた。祐二は思わず息を飲んだ。
「瞳ちゃん?ひとちゃんだよね?」
「祐……くん?」
祐二は、恥ずかしそうに笑った。
「里帰り?」
「うん、遅い夏休み」
「それにしても祐ったら、久しぶり過ぎ」
瞳は祐二の幼馴染で、初恋の相手だった。
近づく距離と触れる唇
そしてこの再会がきっかけで、祐二の帰省中、2人は毎日のように会うようになった。
ある夜2人は、瞳の部屋で月見をしながら、並んで赤ワインを飲んでいた。
「なんか、満月の夜って酔いがまわるの早いわ〜」
祐二は、ワインで湿った瞳の唇を眺めていた。瞳の唇は、少し上向きでいつも何か言いたげだ。その思わせぶりな形が、吸いつきたい欲求をあおる。
「ひとちゃん…」
瞳が振り向くと同時に、祐二は瞳の唇をふさいでいた。柔らかい感触が心地よく、 自然と瞳の口の中に舌をすべりこませた。
瞳は素直に受け入れ、逆に舌先で祐二の唇をなぞり挑発してきた。腰を引きよせ、瞳を抱きしめる祐二。
「ん…」
瞳から艶っぽい声が漏れる。祐二は瞳の体の線をなぞりながら、下半身へと手をのばす。
「あ…」
瞳の声に刺激され、祐二はスカートをまくりあげた。
数年前のラブソング
祐二の指がショーツの股間部分にふれる。すでにしっとり湿っていた。
そのあいだも、互いの唇は唾液を垂れ流しながら絡み続けた。祐二は湿った部分をかき分け、直にぬめりを指で絡めとる。
「すごい、ひとちゃん…幼かった君が、こんなふうに濡らすなんて…」
「祐こそ…」
瞳は祐二の隆起した部分をジーンズ越しになでる。
興奮が高まり、祐二はついに瞳の潤っている部分に指をすべりこませた。
「祐…ダメ…」
限界に達した祐二が、瞳をベッドへ誘おうとした瞬間だった。
「♪…」
数年前流行ったラブソングの着信音が響く。静かに祐二の手から離れる瞳。
「ひとちゃん?」
瞳は、鳴り続ける携帯電話の入ったバッグを急いで肩にかけると、何も言わずに部屋から出て行った。
取り残された祐二の耳から、着信音が遠ざかっていった。