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官能小説 おんなの、秘めごと 2話


妄想エッチ〜強引に…

「今日、少し蒸してるよね」

そう言って、私はクーラーのスイッチを入れた。
夕方に小雨が降ったせいで湿度が高い。
一昨日梅雨が明け、気温は一気に上がった。
シフォンのチュニックの中に着たキャミソールが、汗で湿っている。

「シャワー浴びる?」

「俺は、いいや」

高志は首を振り、ワイシャツを脱いで部屋着にしているグレーのTシャツに着替え、まだ着替えの終わらない私の背後に静かに歩み寄った。

「何か飲む?用意しようか」

私の問いに高志からの返事はない。
その代わり、背中ごしに右の乳房を掴まれた。
酔ってじゃれているのかと思ったが、手にはしっかりと力が込められている。

「ちょっと…。お風呂入ってないから、やだ…」

「このままでいいんだ」

高志の息は荒い。両方の乳房がゆっくりと何度も上下し、私は目眩のような快感を覚えた。
次第に、立っていられなくなった。

いつもの高志ではない。
これは、アルコールのせいなのか、疲労の反動なのか、それとも…。

高志の熱

ベッドに移動した私たちは服を剥ぎとり、身体を絡め合わせて激しくお互いを求めた。
高志の唇が首筋を伝い、鎖骨を通って胸の先端まで滑っていく。
先端は舌先で転がされ、甘く噛まれたあとに強くつままれると、弾けそうなくらいに膨らんだ。

私の口から、途切れ途切れに吐息混じりの声が漏れた。
秘部は溢れ出た熱い液でぬめり、シーツに垂れ流れている。

太腿の内側に高志の硬直したものが触れた。
それはあっという間に私の中に滑り込み、2、3度入口を摩擦したあと、荒々しく身体の奥を貫き続けた。

私は汗にまみれながら、幾度もイク、と叫んだ。
そして、朦朧とした意識の中で、高志の顔にある男性の面影を重ねていた。

優子の熱

今期から他の支店から移転してきた田島を見たとき、大学時代に2年間片思いしていた1つ上の先輩を思い出した。

黒髪で、短髪。はっきりした二重。
口角の上がった、人懐っこい口元。
確かに似ている、と思った。
半ば一目惚れだった。

ワイン部門の専門販売員となった彼は、整った目鼻立ちで華があり、女子社員の間では瞬く間に人気の存在となった。
私も密かに、お客様相手にスマートに立ち振る舞う彼の姿を目で追った。
目を瞠るほど美しい横顔だった。

「ずいぶん小説に詳しいんですね。すごいな」

同僚が企画した飲み会で、田島と私は趣味の話で盛り上がった。
田島も本を読むことが好きらしい。
私はアルコールでようやく緊張がほぐれ、最近読んで印象深かった小説のタイトルをいくつか挙げた。

「ありがとう。今度読んでみて、感想を教えますね」

屈託の無い笑顔だった。
田島が見せた無防備な表情に、私の胸は躍った。
胸の内に仕舞っておこうと思ったが、思いは膨らんでいくばかりだ。

いけないと思いつつ、心の底で期待した。
田島が、私のことを好きになってくれたら、と。


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あらすじ

田島が見せた無防備な表情に、私の胸は躍った。いけないと思いつつ、心の底で期待した。
田島が、私のことを好きになってくれたら、と…

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