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官能小説 Vな彼女と彼氏 前編【LCスタイル】


天使の拓馬くん

この作品は、小説サイト「ムーンライトノベルズ」と合同で開催した、「女性の為のHなラブコスメ小説コンテスト」の大賞作品です。ドキドキの小説をお楽しみください。

最終下校を告げるチャイムが小学校内に響く。

図書館で長居しすぎた佐久間さくま結華ゆいかは、廊下を小走りで進む。その視線の先に、ゆっくりと左右に動く黒いランドセルが見えた。小さな体に不釣り合いな大きな紙袋。それを両手で持ち、歩きにくそうにしている男子。本多ほんだ拓馬たくまであった。

「拓馬。私が持つから、貸して」

結華は手にしていた本を手提げ鞄に入れると、駆け寄る。現れた結華に声をかけられて、拓馬は一瞬喜んだ。けれどもすぐに「重たいよ?」と言った。結華が紙袋を覗くと、可愛らしいラッピングのチョコレートがあふれていた。バレンタインデーは女子だけでなく、拓馬にとっても大変な行事であった。

「大丈夫、大丈夫。これくらい軽いよ。平気」

結華は紙袋を借りた。チョコレートのひとつくらい軽いものである。それがいくつ集まったとしても、重くはないだろう。そう思って片手で受け取ったが、途端に体が傾きかけた。

「ね、重いでしょ?」

ぷるぷると拓馬の腕が震える。拓馬は結華の片腕を両手で掴んで、彼女を一生懸命支えてあげていた。

「あ、ありがとう」

すぐに結華は立ち直ったが、重さを軽視していたことが急に恥ずかしくなった。自分よりも体が小さい拓馬が両手で持てるのだから、もしかすると、自分ならば片手で軽々しく持てるはずだと思ってしまったのである。

「えーっと……そうだ! じゃあ、拓馬の家に着くまで半分こっちに移したら? そうしたら、歩きやすいでしょ?」

まだ沢山入る手提げ鞄を見せると、拓馬は「ありがとう」と大きくうなずいた。

「拓馬はお菓子をたくさん食べれていいなぁ」
「でも、こんなに沢山あるとひとりじゃ食べきれないよ。お返しにも困っちゃうし」

ふたりで紙袋の中の物を移し始めると、目を細めて困ったように拓馬は笑った。

拓馬の少しくせ毛のふわふわの髪は、薄い自然な茶色がかっている。目にかからない長さの前髪から見えるのは、ぱっちりとした二重だ。髪色よりも深いダークブラウンの瞳をしている。その目を細めて、いつもにこにことした人懐っこい笑顔を見せる。その笑顔は夏のヒマワリ畑よりも眩しく、まるで子猫のように愛らしい。

「チョコレート、重たいね。去年より量が増えていない?」
「どうなんだろう。増えているのかな?」
「絶対に増えているよ〜」

帰路を歩きながら、結華は言った。

拓馬がバレンタインデーに貰う量は、そこらの男子とは比べ物にならない。けれども、これらの量に対して、拓馬はホワイトデーに必ずお返しをしている。お返しの内容は毎年菓子であるが、ただの菓子ではない。拓馬が返す菓子は、そこらに売っていないくらいに美味しいものである。その律義さゆえに、女子からの評判は大変高いものだ。

『拓馬くんは、まるで天使みたいだね』

外見のこともあってか。拓馬を見た人は、よくそう言った。

拓馬の家に着くと、結華は玄関でチョコレートを返した。ひとつふたつと、結華は無意識に数えながら返すが、その多さに途中で数が分からなくなる。

――拓馬はいい子だからね。

拓馬が持つ菓子の山を見て、結華はその人気に納得する。

だが、女子に囲まれている拓馬の姿を想像すると、胸がチクリとした。

――あれ? なんでいま……変な気分になったんだろう?

分からなかったが、とても結華の心がモヤモヤとした。

「ありがとう、結華。すごく助かったよ」
「う、うん……」

結華は歯切れの悪い返事をすると、軽くなった手提げ袋の底をチラリと見た。そこには、綺麗にラッピングされたピンクの小箱があった。拓馬に渡すために用意してきたものだが、結華は渡すべきか迷った。

「……あっ、これって! もしかして!」

結華がおろおろしていると、拓馬は小箱に気づいた。そして、結華を見るなり目を輝かせた。きらきらとした瞳におされるように、結華は手提げから小箱を取り出す。小箱は先ほどのチョコレートたちの重みに負けてしまったようで、少し凹みができていた。楽しげに用意していた自分の姿が頭をよぎり、結華のなかのモヤモヤが大きくなった。

「結華のガトーショコラ、大好きだから。僕、すごく嬉しい!」

久しぶりに幼馴染に渡すガトーショコラ

けれども、拓馬は満面の笑みで言った。結華から受け取った小箱を、まるで宝石を扱うかのように小さな両手で大切に持つ。眩しいくらいの笑顔を拓馬は浮かべていたので、つられて結華も微笑んだ。

――拓馬の笑顔って不思議だなぁ。

拓馬の笑顔を見ると、いつも結華の心には温かい気持ちが生まれる。結華は拓馬の笑顔が大好きだった。

幼稚園の頃から毎年バレンタインデーに、結華は拓馬にガトーショコラを渡していた。しかしながら、それは結華が恋心から始まったことではない。菓子作りが趣味の母に誘われて一緒に作り「拓馬くんにも渡しましょう」と言われたことが発端であった。そのようにこれまでは恒例の季節行事でしかなかったが、いまとなっては拓馬の反応が楽しみで、結華のガトーショコラを作る手にも気合が入っていた。今年も喜んでくれた拓馬を見て、結華は「作ってよかった」と心から感じた。

「あのさ、これ……ずっと僕にくれるの?」
「どういうこと?」

拓馬の思わぬ言葉に、結華は首を傾げた。

「もし大きくなって、学校が離れても、それでも……そのー……僕にくれる?」
「うん。お母さんと一緒に作っていたら、私もお菓子作りが好きになったの。だから、ずっと作るよ!」
「えっ! ほ、本当に!? じゃあ、指切りして!」

可愛らしい小指を見せ、拓馬は嬉しそうにした。「いいよ」と結華は歯を見せて笑った。「指切りげんまん〜」とふたりの愛らしい声が響く。そして「指切った」の声と共に指が離れ「じゃあ、また明日ね!」と結華は元気に家を出た。

「約束だからね! 約束! ずっと、だから!」

拓馬は結華に向かって大きく手を振って叫んだ。

トラブル

社会人三年目の夏、佐久間結華は爆発した。

午前中はスマートに着こなしていた、グレーのパンツとホワイトの七分袖シャツ。午後六時を過ぎた現在、心と同様にボロボロになっていた。

「い、いま……なんて?」
「いや、ですから、なんか思っていたのと違うので辞めます」

新人はケロッとした表情で言い切った。結華の目の前がサァっと暗くなり、倒れそうになる体を一生懸命デスクで支えた。思考は衝撃のあまりフリーズしている。

「思っていたのとは……?」
「なんか、ここだとアレなんですよね。俺、もっと羽ばたける人間だと思うんですよ。だから辞めます」

――ホントに羽ばたいて墜落してしまえっ!

言いたい気持ちを押し込め、結華は顔を引きつらせて「そ、そう」と返す。

「じ、じゃあ、そう伝えておきます……」
「ありがとうございます! それでは失礼します! あ、給与の件なのですが」
「……それは私じゃ分からないので……また後日にでも連絡があると思います……」
「分かりました! じゃあ、失礼しますー!」

新人がフロアを出たのを確認すると、結華は膝から崩れ落ちた。

結華が勤める会社は人手不足であった。入社したときにはそうでなかったのだが、一年経った頃から退職者が増えた。ひぃひぃ言いながら勤務を続けていた折に、救世主が現れた。ハイスキルを持ち合わせた新人である。結華はその新人に仕事を教える係であった。

『俺、精一杯頑張ります!』

新人のその言葉を信じて、丁寧に教えた。そんなあるとき、新人はこう言った。

『俺、今日で辞めます。辞表、出したんで』

あまりの展開に、結華は手にしていた書類をすべて落とした。

「さっ、佐久間さん! 大丈夫!? 気を確かに!」

駆け寄って来た同僚への声が、倒れた結華の頬を軽く叩いた。生存確認をする声が彼方から聞こえ、結華は目を醒ますと勢いよく起き上がった。

「あぁぁぁぁ〜!! もうこんな時間!」

そして、腕時計を見て叫んだ。七時をまわっていた。

「もう、知らないっ! 私は中学の同窓会に行って参ります!」
「は、はい! いってらっしゃいませ! お気をつけて!」

そう同僚に告げ、結華は椅子に置いていたネイビーのジャケットを羽織ると、会社を飛び出してタクシーに飛び乗った。

同窓会がおこなわれているマーブルガーデンという建物は、名前のとおり大きなガーデンがあるデザイナーズハウスだ。普段は結婚式や披露宴スペースであるが、今回のような大人数の同窓会にも使用される。

クロークで荷物を預け、結華は受付で名前が書かれたプレートを胸元につけた。会場に向かっていると笑い声が聞こえてきた。

――そういえば、前に化粧直しをしたのはいつだっけ。

ふと、化粧直しをしたのは昼間以来であることを思い出した。しかも、忙しさのあまり、昼食のおにぎりを口に詰め込んだまま短時間で済ませた化粧直しだ。踵を返した結華は、壁にかかっていたガラスの案内板を見て、化粧室を探した。

化粧室は綺麗なところであった。額縁がついた大きな鏡や、汚れのない洗面化粧台が目に入る。アンティーク調の雰囲気が漂い、綿棒や油取り紙といったアメニティにまで細かく気が利かされている。化粧直しができるスペースには、アレンジフラワーも添えられていた。

「ぎゃぁ!」

鏡に映った自分を見て、結華は愕然とした。

――やばい! こんなのじゃ、みんなの前に出られない!

汗でテカテカとした肌。落ちた口紅。そして、走ってボサボサになった髪。

じっと見ていると、死相がちらついたような気さえした。それほどのくたびれ顔に、思わずため息が出る。身を粉にして新人の教育をしてきたのは、いったいなんだったのだろうか。

『なんか思っていたのと違うので辞めます』

退職を告げた新人の、あっけらかんとしている表情が頭をよぎる。

――ダメだ。思い出すだけで腹が立ってくる……。そうだ! 彼にも、きっと彼なりの事情があるはず! そういうことにしておこう!

それが仮にも「もっと羽ばたける」という理由であれ、いまの結華にとって立派な理由と思い込まざるを得なかった。そうでなければ、やるせない思いに飲み込まれてしまい、目の前にある鏡に頭を打ちつけそうになる。

「落ちつけ、私……落ちつけ……」

ぶつぶつと呟き、自らを落ち着かせるように深呼吸をした。

幸いにも化粧室には人があまり来なかったので、ゆっくりと化粧直しをすることができた。結華は油取り紙で皮脂を取り、崩れたベースを丁寧に整えると、アイラインとアイシャドウを直した。

口紅を塗り直すと『ヌレヌレ・アマクアマエテ ファーストキッス』を取り出した。唇用の美容液であるがグロスとしても使うことができる。べたつかなさと、艶が気に入っている。カチカチとダイヤルを回して、ハケに染みたグロス液を人差し指につけ、唇にちょんちょんと塗った。

ピーチ、イチゴ、レモン。それらの甘酸っぱいフルーツが混ざり合った香りがほんのりとする。美味しそうでもあり、心が癒される香りだ。

――今日は仕事のことを忘れよう! 楽しい同窓会!

最後に小さなスプレーをポーチから取り出した。手に数プッシュする。手についた『ナデテ シャボン』を髪に馴染ませて、櫛で整えると、すぐにさらさらとした手触りを感じた。

ポーチからヘアゴムを取り出すと、結華は髪を慣れた手つきでアレンジし始めた。サイドでまとめた髪を半分に分け、割れ目に毛先を通す。鏡を見ながら、髪の崩し方を調節して完成だ。

「よし、完璧!」

結華は口角を上げて、にっこりと鏡に向かって笑んだ。

結華は中学二年生の夏に引っ越しをした。親の急な転勤によるものであり、それは結華にとっても寝耳に水であった。引っ越し先は隣の県であり、いまは地元に戻って一人暮らしをしている。

同窓会の知らせが来たとき、出席するべきか迷った。しかし、久し振りの友人との再開が楽しみであったので、出席の返事を出した。だが、出した後になって疎外感を感じてしまったのである。

――誰も私のことを覚えていなかったらどうしよう。

早足が止まる。戸惑いは会場が近くなるにつれて大きく膨らんでいた。

加えて、新人のいきなりの退職による衝撃もまだ抜け切れていなかった。思い出すだけで怒りのあまり叫びたくなり、見た目もメンタルもまたボロボロになってしまいそうだ。せっかく綺麗にしたのが台無しになる。

再会

――それに、私は拓馬に謝らなきゃいけない。

幼い頃の拓馬の後ろ姿が、結華の頭をよぎる。今日の同窓会に拓馬が来ているか分からないが、もし来ていたなら伝える言葉を決めていた。

「きゃっ!」

体に軽い衝撃を感じた。体の重心が崩れるように、視界が斜めになる。ヒールをはいていたので、バランスを崩してしまったのだろう。しかし、床にぶつかる感覚はなかった。結華は驚いて瞑ってしまった目を開けると、大きな影が自分を覆っていることに気づいた。

「大丈夫ですか?」

低いが優しい声がした。

――誰かが受け止めてくれたの?

顔を上げると、結華は目を瞬かせた。

ジャケットスーツを素敵に着こなす、見上げるぐらい高い背の男性がいた。まるで広告のモデルのようだ。彼はすっきりとしたフェイスラインを持ち、整った中性的な顔立ちをしている。茶色の髪が特徴的であった。

――え、え、えぇぇぇぇ!? イケメン!!

そんな彼のたくましい片腕が、結華の倒れかけた体を支えてくれていた。ちょっとその片腕に力が入れば、容易く彼の胸に飛び込んでしまう。

本日再び、結華は爆発した。

――あれ? どうしてだろう。この人を見ていると……。

「ケガはない?」
「っ、その、え、と……」

男性を見ていると、心臓が高鳴る。むしろ、高鳴り過ぎて昇天しそうである。ぱっちりした目の奥にあるダークブラウンの瞳が、心配そうにこちらを見つめている。結華は吸い込まれるように彼を見つめた。言葉は胸でつかえてしまい、上手く出てこない。

「大丈夫そうでよかった」

彼は結華に怪我がないことを確認すると体を離した。そして、目を細めて爽やかな微笑みを見せてくれた。安堵した彼の微笑みはあまりにも素敵だった。

――やばい、胸のドキドキが止まらない!

結華は男性と付き合った経験が一度もなかった。だから男性、ましてやイケメンに抱きとめられることが心に与える衝撃は計り知れない。例えそれがハプニングといえども、結華には衝撃が強すぎた。あたかも、自分たちは風が吹き抜ける広大な花畑にいるような錯覚に陥った。

結華の脳裏には「イケメン」という言葉よりも「天使」という言葉がパッと浮かんだ。彼は天使にしては体格が大きいのだが、どうしてかそう思った。結華は彼を見つめた。「ぐぅぅぅぅ」と元気な音が結華の腹から鳴った。あまりにも立派な音だったので、花畑を形もなく吹き飛ばす台風のように結華には思えた。我に返った結華は顔を真っ赤にして、腹を隠すように両手で押さえた。

彼は結華の胸元を見てハッとした。

「あ、あの。あなたは――……!」
「し、失礼しました!! 私はこれで!」

結華は直角九十度のお辞儀をし、勢いよく走り去った。なりふり構わない走り方であり、ヒールと思えないほどのスピードであった。取り残された彼は、結華の後姿を捕まえたそうに片手をあげたまま止まった。

「結華だ……!」

そして嬉しそうに呟いた。

勢いよくメインダイニングの扉が開かれた。結華は部屋に飛び込むなり、肩で大きく息をした。走っている間、息継ぎすら忘れていた。周囲にいた誰もが驚いて見たが、そのようなことは結華の視界に入っていなかった。

――は、恥かしい!! お腹が鳴るなんて!

夢から醒めた頭を勢いよく上げると、見えたのはまるで異世界であった。

高い天井、そして白とブラウンを基調にした壁。長いテーブルにかけられた白いクロス。その上に並べられた色とりどりの料理。落ち着いた広いメインダイニングで立食を楽しむ人々がいた。

「……ひょっとして、結華?」

淡いストライプのシャツに黒いスカートの女性が、少し離れたところから声をかけた。彼女の視線が自分の胸元のプレートにあることに気づき、結華も彼女の胸元のプレートを見た。

「加代だー!」
「結華だー!」

お互いを確認し合うと、ふたりは再会を喜んだ。

「加代、大人っぽい! でも面影ある〜!」
「結華こそ、すっかり社会人だね! てか、遅かったじゃん! 来ないのかと思っちゃった!」
「それがさぁ、仕事でトラブルがあってさぁ……って、もう酔っているの?」
「そんなことないし〜。結華も飲もうよ。ご飯もお酒も、すごく美味しいよ!」

加代は持っていた皿をテーブルに置くと、近くを通りかかったボーイに声をかけた。結華と自分の分の飲み物を頼んだ。

同窓会を楽しむお酒の場

「みんな仕事帰りみたいだね。服装を見ていると、そんな感じがするけど」

言いながら、結華はきょろきょろと辺りを見た。メインダイニングには男性も女性もスーツ姿の人が多かった。メインダイニングには、窮屈ではない程度に人が大勢いたが、どうやらガーデンにもそれなりにいるようだ。ガーデンに面したガラスからは、夜の空の幻想的な光景と人影が見えた。

「ところで、あんなに走っていたし、そんなに仕事がトラブったの?」
「そうなんだけどー……そんなことより! ロビーに親切な人がいて、転びそうになったところを助けてもらったの! ものすごーくイケメンで! あんな人、中学にいたっけ? それとも、私が引っ越してから入って来たのかな?」

「イケメン?」と首を傾げる加代に、すっかりテンションが上がった結華は言葉を続ける。

「背が高くて茶髪で……! それで、それで!」
「結華! 結華だよな!」

間に割り入るかのように、背後から男性の声がした。結華は振り向くと目を丸くした。そこにいたのは先ほどの長身のイケメンだ。

――どうして私の名前を!?

彼を見上げると、結華は目を白黒させた。

「あ、タクマくんだー!」
「きゃー! 久し振り! ホンダくんー!」
「おう、ホンダじゃねーか!」
「元気にしてたか? 相変わらずイケメンだな! タクマ!」

タクマ。ホンダ。

男性を見て駆け寄って来た大勢の男女は、確かにそう言った。結華と加代はその大勢に押し出され、すっかりできた男性を取り囲む輪から弾き出され、部屋の隅に追いやられた。

「タクマ……? もしかして、もしかして……本多拓馬?」

呆気にとられたまま結華は呟く。

昔と変わった気持ち

「拓馬くん、結華が引っ越したあたりから急成長したんだよ。知らなかったの?」

容姿端麗。成績優秀。身長180センチ越えのスポーツマン体型。性格も器量も良し。まさに非の打ちどころのない、天使のようなイケメン。

「う、うそ……そんな……あれが拓馬〜!?」

結華は心の限り叫んだ。その声は拓馬を取り囲む歓談の声によって、かき消された。

可愛い幼馴染が、長身の爽やかイケメンになっていました。

どこかの小説のタイトルにありそうな出来事を、結華は受け入れることができなかった。加代からすれば「急成長したからね〜」で笑って済ますことのできる話だ。だが、泣き虫で小ぢんまりしていた頃しか知らない結華からすれば、いまの成長結果は超常現象に近い。

「拓馬くんは、いまでもサッカーしているの?」
「うん、まぁ。たまに社会人サークルでするくらいだけどね」
「そうなんだぁ!」

拓馬のまわりには常に人だかりがあり、近寄ることもままならない。傍から見ていると、さながら街を歩いていたアイドルを取り囲むファンのようである。これでは思い出話に花を咲かすこともできないし、結華が抱えている疑問を解消することもできない。

――どうしよう……。

結華は最後に見た拓馬のことを思い出した。引っ越しをするということを、結華は拓馬になかなか言い出せなかった。そして、引っ越しの前日になって、ようやく告げた。拓馬は驚きのあまり言葉を失い、その丸い瞳からぼろぼろと涙を零した。

『結華の嘘つき……嘘つき……』

しゃくりあげながら、拓馬は何度もそう言った。幼子のようにめそめそ泣く姿を見ていると結華は、ただ胸が詰まった。結華は泣く拓馬を慰めようとしたが、拓馬はその手を振り払って走って行った。

そして再会したのが今日の同窓会である。

――でも……何を話せばいいのか分からない。

それとなく「元気だった? 久し振りだね!」とでも言えばよいのかもしれない。けれども、いまの結華にはそのような勇気がない。泣く拓馬が頭から離れないのである。それに、拓馬のまわりにいる女子がやけに眩しく思えた。拓馬も、まんざらでもない表情で対応している。

――なんだか、つらい。ここにいるのが。

結華の胸がチクリとする。

「私、ちょっと向こうで友達と話してきます〜。結華もごゆっくり〜」

すっかりできあがった加代は、ふらふらとした足取りだった。危なっかしい姿に、結華が「大丈夫?」と尋ねるものの、加代は手をひらひらとさせて「だいじょ〜ぶ〜」と言った。

ひとりになった結華は隅にある椅子に腰かけた。いたたまれなくなり、デザートのチョコレートケーキを食べるが味が分からない。もぐもぐと機械的に口を動かすばかりである。

幼馴染との再会でチョコレートケーキを食べる

見ると、加代は女子と男子の混合グループで楽しそうにしていた。

――加代、もしかして気を遣って私といてくれたのかな? 悪いことしちゃったなぁ……。

結華は皿を膝の上に置き、ぼんやりと部屋を見た。人が、みんな楽しそうにしている。思えば思うほどに、自分だけ違う世界にいるような気分になる。落ち込む思いと相まって、視界がぐるぐるしてきた。酔いがいまになって、まわってきたようである。

「隣、いい?」

酔いで虚ろになった視線を向けると、優しい笑みが目に入った。途端、目が醒めた。結華は拓馬を見つめたまま、ぎこちなくうなずき、さり気なく姿勢を整えた。

「酔ってる?」と拓馬に尋ねられ、結華は大きく首を横に振った。

「う、ううん。大丈夫!」

結華は目を伏せてアルコールをひと口飲んだ。

「結華さ……中学の頃と雰囲気がまったく違ったから驚いたよ」
「た、拓馬こそ……私、すごく驚いた」
「まぁ、俺は……背が伸びただけだよ。中身は、たぶん変わってないな」

相槌を打っていると、結華は視線を感じた。チラリと横目で見ると、笑みを浮かべる拓馬がいた。途端、結華は顔から火が出たような気がした。とにかく、体全体が熱かった。

――これはきっとお酒のせい! お酒がそうさせているだけ!

結華はグラスから口を離すと、ゆっくりと顔を動かして拓馬を見た。見つめ合ったような気がしたのは一瞬のことで、すぐに拓馬は顔を前に向けた。

「あのさ、ここだと何だし……この後、ふたりで飲み直さない?」
「え!?」

思わぬ言葉に、結華の声が裏返る。ドキドキと音を奏でる心臓が、考えようとする頭を邪魔する。頭が回らないのは自分が酔っているせいだろう。

「おーい、本多!」
「拓馬くーん!」

遠くから拓馬を呼ぶ複数の声がし、拓馬は申し訳なさそうな視線を結華に送った。

――あぁ、行っちゃう!

結華の脳裏に、あの日の泣きながら走り去る拓馬が浮かぶ。

「うん、行く!」

思わず、結華は立ち上がると大きな声で言った。

「じゃあ、後で迎えに行くから」

拓馬は目を細めて笑うと、人混みに戻った。途中、小さく振り返って子どものような笑顔を結華に向けた。小さい頃の面影が見えた。だから、拓馬は昔のように自分と話したいだけではないだろうか。

自分と話すことを喜んでくれる拓馬。昔と変わらない。

――でも……こんなドキドキ、昔はなかった。

先ほどからずっと激しく鳴る心臓。拓馬がこちらを向いていない今でも、依然と音を鳴らしている。

――どうしてだろう。目が離せない。

そう感じながら、結華はグラスを片手に談笑している拓馬を見つめた。

「ただいま〜」
「お、おかえり!」

声をかけられて、結華は手にしていたグラスを落としかけた。加代は結華を見て、言った。

「あれ、顔真っ赤だよ? 飲み過ぎたんじゃない?
「の、飲み過ぎたかも。……あのさぁ、拓馬って彼女いた? 加代って確か、高校も拓馬と同じだったよね」
「彼女〜? 聞いたことはないけど、やっぱりイケメンだし〜? で、なんで? あ、もしかしてオカン心が発動しちゃった? 結華って、昔から拓馬くんのオカンだったし!」

陽気に笑う加代に、結華は「そうなの〜!」とぎこちなく笑うしかなかった。

お互いの気持ち

同窓会が終わり、結華は拓馬とふたりきりで駅前から少し外れたところを歩いていた。ふたりの間に会話はあったが、どこかぎこちないように結華には思われた。

結華は同窓会が終わるなり、ジャケットを脱いで荷物と一緒に持った。拓馬はというと、涼しげな表情で変わらずジャケットを着ている。そんな拓馬はスマートフォンを時おり見て、道を確認している。行先は拓馬しか知らず、結華は彼についていくだけである。週末の夜だからか、すれ違うのは年齢を問わずカップルが多かった。

――なんか、落ち着かないや。夜の街って。

カップルたちは腕を絡ませ合い、ベンチに座って仲睦まじくしている。どのカップルも、自分たちの世界に浸り込んでいた。それに比べると、距離のある結華と拓馬は浮いていた。

結華は、面倒見がよいからと『拓馬のオカン』と呼ばれた学生時代を思い出した。だが、どうしてだろうか。十年経ったいま、その言葉が結華に重くのしかかる。

「もしかして、気分でも悪い? ちょっと座る?」

拓馬の足が止まり、彼は空いていたベンチを指した。いつの間にか、公園に来ていた。おそらく、沈むような表情をしていたのだろう。結華を見る拓馬は心配そうな表情であった。

「心配してくれて、ありがとう」

ベンチに腰かけた結華は、隣に座った拓馬に言った。

「なんだか不思議な気分……。こうして大人になったいまも、昔と変わらずに話しているなんて」
「俺も、またこうして結華に会えて嬉しいよ。でも、ロビーでぶつかったとき、一瞬誰か分からなかった」
「ほんとう? そんなに変わったかな?」
「いや、ほんとうに。結華こそ、なんか大人になった。香水でもつけているのかな。優しい香りがする」

自分の髪に鼻を近づける拓馬に、結華の胸が音を立てた。

「ちっ、近いよ。拓馬」
「あっ! ごめん! この香りが、ぶつかったときから気になっていて。それでつい……」

目と鼻の先くらいの距離に耐え切れず、結華はさりげなく体を離した。気まずくなってしまい、ふたりの間に沈黙が流れた。

「……あのね、私。拓馬に謝らなきゃいけないことがあって……」

ひと呼吸置くと、結華は手を膝の上に置いて姿勢を正した。

視線の先は拓馬ではなく自分の手だった。

「……引っ越しのこと、なかなか言えなかった……ごめん……」

拓馬はうつむく結華を見たまま、何も言わなかった。あまりにも遅い、十年越しの謝罪だ。拓馬は怒るだろうし、もしかすると結華に決別するかもしれない。そ

れならばそれで、よかった。あのとき、拓馬が感じたショックを思うと、これは「ごめん」で済む話ではないからだ。

「そうだね。あのとき、本当にショックだった」

拓馬の声は重いものであった。予想していたといえども、結華は背筋がひやりとした。これまでに拓馬とは、喧嘩らしい喧嘩をしたことは一度もない。拓馬はいつも笑顔で怒らない人間であった。だから、なおさら結華は拓馬の顔を見るのが怖かった。

「だって、結華。ずっと俺にガトーショコラをくれるって、約束してくれたから」

顔を上げ、結華は拓馬を見た。言葉の意味が、すぐに理解できなかった。

「俺、ずっと結華と一緒に居られると思っていた。小さい頃の約束なんて、覚えていないだろうけどさ。でも、俺にとっては大切な約束だ」

遠くを見つめるように、拓馬は目を細めた。そして自身の小指を撫でる。指切り。約束。ガトーショコラ。結華の中ですべてが繋がった。

「ずっと……覚えていたの?」

結華は拓馬の顔を覗きこんだ。

「もちろんだよ。だって……」
「……だって?」

視線を合わそうとすると、拓馬は顔を背けた。恥ずかしげな拓馬を見ていると、結華は胸にほのかに温かみを感じ、幼い頃の拓馬を思い出した。泣き虫だが、よく笑い、見る人の心を温かくさせる不思議な子。結華は、そんな拓馬が好きだった。幸せに溢れていたあの頃のように、こうしてまた再会できるとは思ってもいなかった。

「私ね、拓馬の笑顔が好き。不思議な気持ちになる」

思わず結華は微笑んだ。拓馬との再会が心から嬉しかった。ふたりは見つめ合った。

「ずっと結華のことを好きだった。もしよかったら……いや、俺と付き合って欲しい」

風が吹き、木々が柔らかな音を立てて揺れた。結華の体に、拓馬の声が駆け抜けた。

「……私でいいの? オカンとしての結華でなくて……?」

だが、我ながら自虐的だと思いながら、自信のない声で結華は言っていた。拓馬は何も言わず、眉をひそめる。その反応は当然だろうと結華は思い、後悔の念に襲われて胸が苦しくなる。

「オカンじゃない。結華がいい」

拓馬は言葉が終わるより先に、結華を抱きしめた。同窓会の会場でぶつかったときよりも、強い抱きしめられ方。あまりにも突然のことに、結華は言葉が出てこない。拓馬は何も言わず、結華を抱きしめ続けた。時間がとても長く感じられた。次第に結華の顔が赤くなる。胸に、また苦しみを感じる。けれども、それは先ほどとは明らかに違うものだ。

「俺の初恋の佐久間結華じゃないとダメなんだ」

拓馬は力強く言った。その声が結華の耳に心地よく入る。じんわりと結華の目が潤み、視界がぼやけて街灯が煌めいた。

――これは夢? それとも現実なの?

十年ぶりに会った拓馬が、自分のことをずっと好きだった。嘘のような話だが、結華は拓馬と再会したときからずっと動揺していた。それは拓馬が、想像を超えるような成長をしていたからではない。

ゆっくりと結華は顔を上げ、拓馬を見上げた。

「私も、好き。拓馬のことが」

十年前から結華が持っていた恋心が、ついに抑えきれなくなる。

初めてのキス

暗がりのなかで光と呼べるのは街灯くらいであった。しかし、あまりにも真っ直ぐな拓馬の瞳がこちらを見つめるものだから、結華の意識も心も奪われた。

結華は拓馬に身を預けた。自分の心音と、拓馬の香りや体の大きさを感じた。ふと拓馬の手が結華の頭を撫でた。さらさらとした髪の触り心地を味わうかのような動きだった。頭にあった手が、頬を伝って結華の顎に下ろされる。潤んだ唇を探るように動く。結華は拓馬の目を見つめた、目を閉じた。顎が軽く上げられた。不思議と拒む気持ちはなかった。

唇が触れ、そのまま軽く押し当てられた。それは結華にとって、初めてのキスだった。

柔らかい感触に、結華は「まるでグミみたい」と頭の片隅で思った。けれども、グミよりも拓馬の唇は温かかった。自身の心臓の高鳴りと、木々がざわめく音が聞こえる。初めてのことへの戸惑いは、もちろんある。けれども、拓馬の優しい姿勢と人肌の温度によって、不思議と落ち着いていた。それが大好きな相手となれば、なおさらだ。生まれた安心の気持ちに、結華は身をゆだねた。

――初めてのキスが拓馬でよかった。

嬉しさが込み上げ、心が温かくなる。幸せゆえだろうか、頭がくらくらしてきた。拓馬の手に力が入る。かく言う結華も、膝の上で握られた手に力が入って固くなっていた。

――『ディープキス』はどのタイミングでするのだろう?

未知の領域によって結華の頭のなかはいっぱいになった。だが、ここは拓馬に任せるしかない。それでも、次の展開はなかなか訪れない。唇同士が触れるだけのキスが続く。結華が「まだかな?」と思い始めたときのことだった。

「んっ、ふぁ……」

控えめに鼻呼吸をしていたせいか、結華の口から思わず声がもれた。それは自分でも、もらした瞬間に恥ずかしく思う声だ。途端に拓馬の感触は消えた。結華はうっすらと目を開ける。拓馬は体ごと引いて距離を取っていた。結華からすると、拓馬の行動の意味は分からなかった。

「あのさ……俺……」

言いにくそうにする拓馬を見て、先に謝ったのは結華だった。

「ごめん! 私、初めて! だからその……よく分かっていなくて……。キスも……、もちろん……そういうことも……」

言葉は後ろにいくにつれて、もごもごとしたものになった。こんな年で未経験だなんて重いだろうなと結華は思った。コンプレックスのつもりではなかったが、いざ男性と対峙すると未経験ゆえの初心さが自分でも嫌になる。そんな初心さを、この大切な時に出してしまうとは。自分も嫌になるし、拓馬はもっと嫌になっただろう。悲しさと恥ずかしさで、結華はうなだれる。

「行こうか」

拓馬は立ち上がると、結華に背を向けた。

――そ、そんなぁ。

結華は呆然とするしかなかった。

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あらすじ

バレンタインデー、小学生の結華は重そうな紙袋を抱えた拓馬に声をかける。女子にモテモテの拓馬の姿を見るとなぜか心が痛んで…?

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