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官能小説 救世主 2話
罰ゲームのエッチ〜意地悪
晴子からキスをしてみたが、新太郎は晴子の顔をじっと見つめたまま、手を出してくることはなかった。
晴子はどうしていいか分からず、新太郎の顔をただ見つめ返す。
胸のうちまで見透かすような、新太郎のその瞳に見つめられ、晴子はゾクゾクしてきた。
秘部がじんわり熱くなるのを感じる。
「負けた人が脱ぐんだよ」
新太郎は冷静なまま言う。
その淡々とした態度が、逆に晴子の興奮を煽る。
「ん…」
声を漏らしながら、晴子は穿いていたジーパンのファスナーに手をかけた時、ふっと新太郎が息を漏らした。
「ごめんごめん。意地悪しすぎた」
晴子はハッとして、顔を上げる。
さっきまでの冷たい表情は消え、申し訳なさそうに笑っている。
「そんなに泣きそうな顔をするとは、思っていなかったんだ。意外と純情なんだね」
その言葉に、晴子のほうが意外だった。
自分はそんなに悲しそうな顔をしていたのだろうか?
晴子は今日、新太郎の部屋に来ると決めたときから、男女の関係になるかもしれない予感を感じていたのだ。
思い出して…
キス以上のことは何もないまま、新太郎が呼んでくれたタクシーに乗せられ、晴子は自宅に帰った。
新太郎が手を出してこないことが少しだけ引っかかっていた晴子は、 いつもは自宅に戻ってすぐにPCの電源を入れ、ゲームを立ち上げるのだが、今夜はそんな気分にはなれなかった。
だが、晴子を射すくめるような新太郎の目が忘れられず、ベッドに入ると、ゆっくりパンティーの上から指を這わせ、秘部に沿って動かしてみせた。
「あ…っ」 新太郎とキスをした時に溢れてきた熱い液が、パンティーを汚していたことに気づく。
パンティーの中に手を入れ、じんじんと脈打つ蕾に指をあてると、敏感になったそこから快感が走りビクンと腰が浮く。
新太郎に見つめられていることを想像しながら、晴子は自分の蕾を、焦らすように撫で回す。
もう一方の手で、はだけた胸元からふくらみを揉む。すぐに桃色のトップが固く尖ってくる。
そして、新太郎の薄い唇を思い出しながら、あの唇に吸われたら、どんな気持ちになるのだろう…。
そう思った瞬間、さらに秘部からトロリとした粘液が溢れ、晴子は果てた。
30歳の決意
翌週、晴子は新太郎に、先日の礼をかねてメールを送った。
良かったらまたみんなで飲みましょう、と書き添えて。
新太郎からの返信は、翌日の夜中だった。
今開発中のゲームが追い込み段階なので、しばらくは忙しいが、落ち着いたらまた会おうという内容だった。
新太郎が忙しくて、馴染みのゲームに現れなくなったので、晴子も自然とゲームから遠ざかっていた。
そうすると自然と、自分と向き合う時間が増え、晴子はあることに思い当たった。
あの夜、新太郎が自分に手を出してこなかったのは、自分にそこまでの魅力がなかったからではないのか…。
30歳になった肌は、努力をしなければ、このまま艶をなくしていくのだろう。
晴子は、次に新太郎に会うまで、もっと自分に磨きをかけようと決めた。