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官能小説 揺れる明るみ〜癒し〜 2話


オレンジ色の視線

「嬉しい…」
「可愛い…」
「キレイ…」

いくつもの言葉を息と共に吐きながら、雄一は私の全身にキスをした。
肩から背中、脚へと彼の唇が這い辿っている。
彼は、私の膝を立てて、裏となく表となく舌で濡らした。
淡い光に、唾液に包まれた膝が反射している。

(雄君の肩って、こんなに筋肉があったんだ…。腕にも…)
(舐めてくれている時の口って、こんなに柔らかく動いているんだ…)

ゾクゾクした響きを膝に感じながら、キャンドルに照らされている彼の体から、目が離せなくなっていた。
彼の肩の盛り上がり、腕の筋肉の動き、優しさと欲望で濡れた口元…。
見ていると、目の奥がくすぐったい。

「はぁぁぁ…、雄君…」

私は、彼の頭に手を伸ばして、髪を撫でた。

「ん?」

私の声に視線を向ける彼の目も、オレンジ色に揺れている。

「ダメ…。目が合うと恥ずかしいよ…」

好奇心とは裏腹に…

「これでも?」

彼は、急に飛び上がるようにして私の目の前に顔を寄せた。
それから、ほんの小さな胸のふくらみに、音もなく吸い付いた。

「ちょ、ちょっと…」

反射的に胸を手で隠そうとする私に、彼は、「いいから」と少し強い息でささやく。

こんなに近くに、自分の胸を舐めまわす雄一の舌が見える。
優しく撫でる彼の手が見える。

左の胸の先端は、人差し指と中指で挟まれ、揺らされている。
彼の指に生まれる光と影が、指の動きをねっとりといやらしく見せた。
右の胸は、温かな口に収められている。
波打つように動く頬のその奥では、彼の舌が私の乳首を、転がしては追いかけている。

(舌は、どんなふうに動いているんだろう…)

そんな好奇心とは裏腹に、「ねぇ…、恥ずかしいってば」と口にしていた。

言葉にならない…

「大丈夫、本当に、全部キレイだよ」

彼はそう言って、私を見上げる。
私は、トロリとしたその目と視線が絡んだ瞬間、ドキッとして何も言えなくなった。
いつも、この目で私を抱いてくれていたんだろうか。
頼もしくて、やんちゃで、それでいて、ウズウズするほど甘い欲望に満ちている目。
その目を見つめながら、私の口は、半分開いたままハァハァと息を吐き出していた。

「すごく色っぽい顔、してる」

彼はそう言って、チュッチュッと音を立てながら胸の先端を唇で何度もつつく。
そして、ジュルリと指を唾液で包んで、その指をもう一方の先端に絡ませた。

「キャッ…。ぁぁあああ…、はぁぁぅん」

これまでにない息と声が、自分の口から漏れている。
チュパチュパチュルチュルという音が、大きくなっているように思う。
そして、音が大きくなるほどに、彼の視線にはいたずらっぽさが濃くなっていく。

「どうしよう…、雄君…。ねぇ」

私は、休みなく乳首に舌を震わせながら私の目を覗き込んでくる彼に、囁いた。
「何が?」と、さらに甘く意地悪な目になっている彼に、「なんか…すごく…、見えるのが…、見えるのが…、ぁぁぁあああぅぅん」と、途切れ途切れに伝える。

見えるのって、すごく幸せで気持ちいいとは、言葉にならなかった。

⇒【NEXT】「柔らかくて、じっとりと濡れた舌が…」(揺れる明るみ〜癒し〜 3話)

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あらすじ

胸への愛撫…全身にキスをした後、雄一の顔が、葵の胸に。
時間をかけて胸を愛撫する。

胸を舐める雄一の、上目づかいの表情に興奮が増して…

はづき
はづき
肌の細胞すべてに、体の動きすべてに、心が宿る。 心が…
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