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官能小説 甘恋レッスン 6話


消えた衣擦れの音

 

「あ、あっ――!!」

ストッキングと下着越しに、亮平の指が割れ目に這わされる。ぞくんという甘い痺れが身体中を駆け抜けていった。

「とっくに湿ってたんだな」

にやりとした笑みをたたえた亮平は、奈央の秘所をこするように指先を上下させた。最初は確かにした衣擦れ音はしかし、潤いを増す花びらにやがて吸収されてしまう。濡れた下着は、ぴったりと奈央の秘部に張りついていた。

「ふぁあっ、やぁっ、ああっ」

胸とは比べものにならないほどの快楽に、奈央は後ろに亮平がいるのも忘れて思いきり仰け反る。開かれた両足は、自由が利かないほどにがくがくと震えていた。

亮平は片手でそんな奈央を支えつつ、もう片方の手で奈央の秘められた部分を暴いていく。二本の指を使って、下着越しにぷくりと勃ち上がった花芽(はなめ)を捉えた。

「もう硬くなってるぜ」

亮平の呼吸は興奮しているように荒く、奈央のうなじにかかる吐息が熱い。いちばん敏感な箇所を執拗にすられ続け、奈央は甘く啼(な)いた。

「ああっ、んぁっ、あ、はぁっ」

下肢がじんじんと火照り、何かが身体の奥から湧き出てくる気がする。未知の感覚に、奈央はふるふると身体を揺らした。

「いやっ、なんか、出ちゃう……!」

奈央は必死に首を横に振ったけれど、亮平は背後で笑うばかりだ。

「それは出ていいものだから、どんどん出せ」

「そ、んなっ……む、無理ぃ……!」

奈央は身体を丸めて、必死に快感を逃がそうとする。
相変わらず亮平は奈央が感じる部分を愛撫していたが、奈央は次第に物足りなさを感じるようになっていた。じくじくと疼く秘部が、胸のときと同じように、亮平に直に触って欲しいと訴えている。

「りょ、亮平っ……お願い……っ」

奈央は涙を浮かべて亮平を振り返った。
しかし亮平は、小首を傾げみせる。

「何? ちゃんと言葉で言ってくれなきゃわかんないよ」

「――っ!!」

奈央は唖然として、ぱくぱくと口を開閉させた。

幼馴染みの亮平は、奈央自身が亮平に対してそうであるように、奈央以上に奈央のことを知り尽くしている。ふたりの間では最小限の言葉で済むから、一緒にいることが楽でずるずると付き合いが続いていると言っても過言ではない。

そんな亮平に、レッスンの先生に、今奈央が言いたいことが伝わっていないはずがない。

「言えよ、奈央」

亮平はあくまでこの状況を愉しむつもりらしい。
かあっと羞恥に頬を染めた奈央だったが、持て余した身体は正直に口を開かせた。

「じ、直に……」

「ん?」

「直に、触って、くださいっ」

花と蜜

 

あまりの恥ずかしさに穴があったら入りたい気分だったが、亮平は合格とばかりにふっと笑ってくれた。

「了解」

瞬間、亮平は両手でストッキングを股間の部分で引き裂いた。

びりっという音が耳朶(みみたぶ)を打ち、奈央の背筋がぞくりと震える。慣れた手つきでクロッチをずらされると、途端に奈央の濡れた秘部が空気にさらされた。

「ふ、あ……っ」

しかし肌寒さを感じたのは、ほんのわずかの間だけだった。すぐに亮平の指が花弁を開き、奈央はびくんと大きく身体を跳ねさせる。

「ああっ!!」

くちりと淫らな音がしたと同時に、電流に似た快感がびりりと駆け抜けた。

「もうこんなにぬるぬるだぜ、奈央」

亮平は花弁をめくって指先を濡らすと、とうに包皮のむかれた肉芽に手を伸ばした。

「んぁあっ……は、ああっ……やっ」

「ここだろ、お前の気持ちいい部分は」

「ひぅっ!!」

つんととがった突起を指先で転がされ、奈央は身もだえた。身体の奥から湧き出した愛液が、あとからあとから秘孔を伝って降りてくる。

「そ、そこも――だけど、もっと、ちがっ……!」

先端の刺激も魅力的だったけれど、絶えず疼く奈央の身体は別な箇所への愛撫を求めていた。

「わかってる」

すると今度は亮平も試すようなことはしなかった。言葉がなくても承知しているらしく、すかさず指先を下に滑らせて奈央の蜜口にあてがう。

「あぅっ」

「ここだろ?」

「う、んっ――でも、怖いわ……!」

中に刺激が欲しいのは確かだったが、そこに何かを入れたことは人生で一度もない。恐怖に怯える奈央を、亮平は後ろから優しく抱き締めてきた。

「大丈夫、まずは指一本にするから」

“まずは”という単語にぞくりと戦慄したものの、奈央の秘孔は物欲しげにはくはくと口を開いていたのだった。

亮平は奈央の媚肉を押し開き、秘孔にずずっと中指を押し込んでいく。

「あ、あ、ああっ――!!」


エッチな快感に悶える女性

膣壁をこすられるたびに、得も言われぬ快感にぞくぞくと身体が震えた。

「どうだ、奈央?」

亮平は奈央の様子をうかがいながら、少しずつ指を進めていた。思考の回らなくなった頭を、奈央は必死にこくこくと縦に振った。

「んんっ、気持ち、いいっ」

「そっか。動かすぞ」

亮平はうれしそうに上唇を舐めると、中ほどで指を出し入れし始めた。秘部からはくちゅくちゅと、淫らな水音が鳴り出す。

「ああっ、はんっ、やぁっ、あっ」

奈央は快楽に翻弄されて喘いだ。

蜜が溢れて摩擦抵抗が少なくなったところで、亮平は奥まで指を挿し込む。つるりと硬くしこった部分に指の腹が当たり、奈央の身体が一層びくびくと跳ねた。

「あ、あっ、そこ、ダメぇっ!!」

「指を増やすからな」

亮平は既に中に入っている中指に人差し指を加えて、奈央の媚肉をめりめりと割ってきた。

「ひぁあっ、ああ!!」

最初はみちみちときつい感じがした内壁は、亮平の甘やかな愛撫により次第に広がっていく。

既に奈央の秘孔は蜜でとろとろに蕩(とろ)けきっていた。亮平はそれを確かめるように指を引き抜くと、蜜口をちゃぷちゃぷと鳴らした。

「こんなもんかな」

「え――」

自分では身体を支えきれず、亮平に寄りかかっていた奈央は、ぼうっと亮平の手の動きを追った。亮平は再びラブグッズの山に手を突っ込んでいた。

淫らな想像

 

「いよいよ、これを使うときがきたな」

にやりと笑う亮平の手の中にあるものを見て、奈央は我に返ったように目をみはった。

「む、無理! 絶対、そんな大きいの、入らない!!」

亮平が持っていたのは、俗にいうバイブレーターだった。

シリコン製の青い部分にプラスチックの持つところが付いており、そこがリモコンになっているようだ。先端はくの字に曲がり、女性器にぴったりとはまるようにできている。膣への挿入と同時にクリトリスも刺激できるような、ぼこぼこした突起もあった。

それはぷにぷにとしていて決してグロテスクではなく、むしろ可愛らしかったのだが、その大きさは奈央にとっては脅威的だった。

だから亮平は、次のように言ったのである。

「うん、まずは口でやれ」

「は……? ――んぐぅっ!?」

戸惑う奈央の口の中に、亮平は有無を言わさずバイブレーターの先端を押し込んできた。

「りょっ……ふ、あっ……」

急な異物感に声にならない。

「しゃぶるんだ」

「――っ!?」

しかし亮平は構わずに命令してくる。涙目になる奈央だったが、レッスンの先生に従わないわけにはいかない。

「男のモノは標準的にこのぐらいはある」

「ふっ……は、あ……んむっ」

亮平はバイブレーターを動かし、奈央の口の中でちゅぷちゅぷとピストンを始めた。

「んんっ!?」

「男はお前の口でもイきたがる」

「ん、んふっ……ん、あ、は……っ」

最初は抵抗感があった奈央だったが、次第に淫らな気持ちになり、口腔内には唾液が自然と溢れてきた。 口の中で動かされているだけだというのに、これが今もじくじくと疼いている秘孔の中に入ったらと思うだけで、奈央の蜜口には新たな蜜が溜まっていく。

「そろそろいいかな」

ちゅぷっと音を立てて唐突に口の中から抜かれ、奈央は虚脱感にくたりと身体を投げ出した。

「じゃあ奈央、頑張れ」

「え……?」

とろんとしていた奈央は、次の瞬間には大きく目を見開くことになる。 亮平がずぶりと秘孔にバイブレーターを挿入してきたのだ。



【NEXT】経験した事のないバイブレーターの感触に奈央は…?!(甘恋レッスン 7話)

あらすじ

ストッキングと下着越しに、亮平の指が割れ目に這わされると、甘い痺れが奈央の身体中を駆け抜けていった。

「とっくに湿ってたんだな」

亮平の愛撫により、下着の奥から蜜が溢れていた。

次第に快感に慣れてくると、奈央は亮平にあるお願いを…。

御子柴くれは
御子柴くれは
マルチに活動中のフリーライター。2016年よりロマンス…
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