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官能小説 甘恋レッスン 3話
男の唇
「んぅっ!?」
奈央は大きく目をみはったまま、亮平に唇を奪われていた。
拘束されていない方の手で亮平の胸元をどんどんと叩くが、彼はびくともしない。
「むぅっ、んんん!!」
抗議の声を上げ続ける奈央を持て余したのか、亮平がわずかに身を引く。その隙に顔をずらして、奈央は幼馴染みをにらみつけた。
「急に何するのよっ!」
はあはあと荒い息をしている奈央の鼻先で、亮平が笑う。
「これが男の唇だ、奈央」
「りょ――」
言葉は許さないとばかりに、再び亮平の唇が重ねられた。
「――っ」
身を固くしていた奈央だったが、頭の中でこれはレッスンだからと言い聞かせ、徐々に力を抜いていく。今度は自然とまぶたを落としていた。
しっとりと濡れた唇の感触は思いのほか心地よく、腰砕けになった奈央は息をするのも忘れて、ずるずると壁にもたれたまま廊下に座り込んでしまう。それに従って屈み込んだ亮平が、奈央に覆い被さる形となる。
次に亮平が離れたとき、奈央の全身は完璧に火照っていた。ただ唇を合わせただけのキスなのに、身体にまったく力が入らない。
「亮、平っ……はぁ、はぁ……っ」
「奈央」
喘ぐ奈央の唇に息を吹きかけるように、亮平が甘くささやく。
呼ばれた奈央はぼんやりとまぶたを持ち上げ、満足げに微笑む亮平を見て我に返った。
「ファ、ファースト――キスが……!」
「…………」
うるうると瞳を潤ませる奈央を前に、亮平はがくっとうなだれたが、すぐに気を取り直したように顔を上げた。
「お前の尺度なら、その相手は俺なんだろ? なら、いまさら何も変わらない」
「そ、そんな――はぅっ」
それでも亮平のキスは止まらない。
あまりに強く押しつけられて、奈央の言葉は必然的に途切れ途切れになる。
「りょ……へぃ……!」
「黙ってろ」
淫猥な水音
亮平がしゃべると、唇が動いてこそばゆい。 神経はびりびりと痺れ、身体は狂ったように熱い。鼻呼吸もままならないほど、心臓がどくどくと脈打っている。
それをどう伝えたらいいのかわからなくて、気づけば奈央は酸素を求めて口を開いていた。 その隙間を狙ったように、ぬるりと亮平の舌が口腔内に滑り込んでくる。
「んぁ……!?」
ぬめった舌先が、奈央の歯列を強引にこじ開けた。
「ふ、あ――っ」
亮平は奈央の歯茎を舐め、頬の裏をたどって口蓋をなぞる。性急なキスに見合わない緩慢な舌の動きに、奈央はびくびくと身体を震わせた。 やがて亮平は舌先で、奈央の舌をつついてきた。怯えるように引っ込められていた奈央の舌を、下から器用にすくい上げる。
「……っ!!」
奈央は抗議にならない声を出すが、亮平はいっこうに構おうとはしない。それどころか、無防備になった奈央の舌を吸ってきた。
「ぁ……は……っ」
甘い嬌声が、自然と鼻から抜けていく。
じんとする舌の刺激が身体の中心部を通り、なぜか股間をびりびりと痺れさせる。
「奈央、もっと舌を出せ」
亮平の吐息が口の中で溶け、奈央の頭は熱に浮かされたようにぼうっとしてきた。
「気持ちいいだろ? 自分でもっと気持ちよくするんだ」
確かに舌と舌が触れ合うのは、奈央に感じたことのない愉悦を与えていた。 奈央は勇気を出して、自身の舌を伸ばす。不器用に動かして、亮平のそれに絡めた。
「奈央」
亮平は深く口づけ、奈央の舌を絡め取る。
いつもそう呼ばれているはずなのに、キスの間に名前をささやかれると、耳まで犯されているような不思議な気持ちになってしまう。
やがてくちゅくちゅと、淫猥な水音が響き始めた。
「りょっ……あ、んん……!」
口を開こうとすれば、すかさず亮平にふさがれる。
されるがままの奈央は、亮平に命じられた通り、ただひたらすらに舌を動かしていた。
ねっとりと舌を絡め合っているうちに、奈央より上の位置にいる亮平の唾液が流れ込んでくる。口の中はもはや、どちらのものか判別できない液体で溢れていた。
「ん、ぅ――っ」
懸命に嚥下させる奈央だったが、追いつかない唾液が口の端からこぼれ始める。つうっと顎を伝い落ちる感覚を肌で感じていると、亮平が唇を下へと滑らせた。
「ふ……ぁ……!」
亮平は舌を使って、奈央の口の端から顎へと唾液の筋をたどっていく。柔肌を舐められるたびに、ぞくぞくと総毛立ってしまう。そのまま亮平は奈央の顎の下に顔をうずめ、首筋にキスを散らしてきた。
「――っ」
唇の感触がむず痒いのに気持ちよくて、覚えず恥ずかしい声が漏れ出そうになる。奈央はきゅっと目を閉じ、口を引き結んで、快感を逃がそうと試みていた。
そのとき、下の方でカチリと機械的な音がする。
「……亮平?」
最後の記憶
恐る恐るまぶたを持ち上げれば、目の前では顔を上げた亮平が笑っていた。その手にピンクローターの存在を認め、奈央はぎょっとする。
「ま、まだ――それ、使うの……?」
「当然」
有無を言わさない物言いで、亮平はブンブンうなっているローターを奈央の首に押しつけてきた。
「ひぅっ!?」
あまりに突然のことに身をすくめる奈央の首筋を、亮平がローターですうっとなで上げる。
「キスのあと、男はこうやってお前の身体に触れてくる」
「で、でも、それ――ローター……!」
「慣れるためだ」
震える喉から声を振り絞る奈央に、亮平は平然と言った。
「そんなっ……あぅ!」
そして再び覆い被さり、奈央に深く口づけた。
亮平はキスしながら、ローターを奈央の身体のあちこちに這わせてくる。服の上からだったが、それは予想以上に奈央を陶酔させた。全てが性感帯になったように、奈央はどこを刺激されてもびくびくと従順に反応してしまう。
「んぅっ、んん!!」
口をふさがれているせいで、喘ぎ声すらまともに出せない。
亮平は相変わらず奈央の片手を拘束したまま、もう片方の手で器用にローターを動かし続けた。首筋から鎖骨、ブラウスの合わせ目に沿って胸の谷間から腹部へと移動させていく。
奈央はそのたびに、陸に揚げられた魚のように身体を跳ねさせていた。微弱な電流が奈央の全身を駆け巡り、もはや手足の先までびりびりと痺れている。
「奈央」
亮平が顔を上げ、奈央を熱っぽく見つめてきた。
奈央は生理的な涙目で亮平を見上げ、ひくりと喉を鳴らす。
「りょ、へい――このままじゃ私、おかしくなる……っ」
先ほどからどういうわけか、下肢が疼いて仕方がないのだ。股間がすごく熱い。ローターを当てられているわけでもないのに、そこに刺激が欲しいと願ってしまう。身体の機能がどこか壊れてしまったのではないかと、奈央は今にも煮え立ちそうな頭の中で考えていた。
こうして奈央が我を忘れそうになると、亮平はにやにやと面白そうに笑うはずなのに、今は少しも口角を上げない。真面目な顔で、息苦しそうに一言だけつぶやいた。
「なれよ」
「――っ!!」
奈央はなぜか胸が詰まった。
亮平は身体をずらして奈央の胸元に唇を寄せ、ローターをストッキングに覆われた奈央の足に滑らせた。ブウンという甘い刺激が、奈央が求める部分に近づいてくる。
手首の拘束がいつの間にか解かれていたから、奈央はつい自分の身体に亮平を押しつけるように両手で彼の頭を掻き抱いていた。
「あ、あっ……そこ、ダメ――!」
言葉では否定しているのに、足は勝手に開いてしまう。
服の上からでもわかる亮平の吐息がひどく熱い。
亮平は奈央のブラウス越しに舌を這わせながら、ローターを太ももの付け根に向かって移動させていく。
「あっ……や、ああっ……!」
何かが自分の中で弾けそうな気がしていた。
先ほどから溜まり続けていた快楽のボルテージが、ついに限界を迎えようとしている。
「ダメ、本当にダメっ!!」
奈央はいやいやするように首を横に振ったけれど、亮平の手は止まらない。ブンブンうなるローターが、奈央の秘部が隠された下着に触れる。
「あ――っ!!」
瞬間、奈央はくっと息を詰めて身体を固めた。びくんびくんと下腹部が痙攣し始め、手足ががくがくと勝手に震え出す。止めようのない快楽の波が、奈央を支配していた。
「これだけの愛撫でイったわけ?」
呆れたような亮平の声を聞いたのが、奈央のこの日最後の記憶となった。
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あらすじ
不意に唇を奪われた奈央。
拘束されていない方の手で亮平の胸元をどんどんと叩くが、彼はびくともしない。
亮平のキスは止まらず、次第に奈央の体は火照っていく。
恥ずかしい声が漏れ出そうになるのを必死にこらえ、
きゅっと目を閉じ、快感を逃がそうしたその時、
「カチリ」と、機械的な音がすると…。