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官能小説 甘恋レッスン 9話
生殖本能
ちゅぷりと音を立てて亀頭が秘孔に収まると、奈央はぶるりと身体を震わせた。バイブレーターとは明らかに違う生の男の感触が、奈央の生殖本能を突き動かしたのだ。
「ふ、ぁ――!」
もういやだともダメだとも、奈央は言わなかった。全身で亮平を迎え入れようと、足を大きく開くしかない。
「やっぱりきついな」
奈央の締めつけが強いのだろう、亮平は息を詰まらせた。その額には汗をにじませている。
「だけど、もう少しだ……っ」
亮平は両の膝裏に手を入れて奈央の足を抱え、さらに腰を押し進めた。
ず、ずずっと、徐々に亮平の肉棒が奈央の中に埋まっていく。
奈央はテーブルに両手をつき、背筋を大きく反らして、みちみちと膣壁を広げられる感覚に喘いだ。
「んんっ、あ、ああっ」
そう簡単には入らないだろうと思っていた奈央の意に反して、びっしょりと濡れた秘孔はいとも容易く亮平を呑み込んでいった。内壁をずりゅずりゅとすられていると、なぜかぞくぞくと肌が粟立ってしまう。
未知の感触に視界がぶれて真っ白に染まったが、想像した破瓜の痛みはない。それどころか奈央の官能は、ここで完全に呼び覚まされたと言っても過言ではない。もっともっと、奥まで貫いて欲しい――。
「最後まで入ったぜ、奈央」
亮平が微笑み、奈央に下を向くよう促した。
ふたつの身体がつながった接合部を見て、奈央はあまりに卑猥な光景にこくりと喉を鳴らす。しかし頭では淫らだと思っていても、じくじくと疼く身体はさらに先を求めてやまない。
「んぁ……りょ、へっ……き、気持ちいいっ」
初めて雄を受け入れたというのに、奈央は既に快感に溺れていた。男根が埋没した蜜口はひくひくとうごめき、催促するようにぼたぼたと愛液をしたたらせている。それも全て亮平がレッスン通り、数々のラブグッズで奈央の身体を慣らしたおかげであった。
「もっと気持ちよくなるよ」
亮平はにやりと口角を上げると、奈央の足を抱えたまま腰を振り始めた。途端にちゅぷ、ちゃぷっと結合部が淫らな音を立てる。
剛直が膣の中に出たり入ったりを繰り返し、掻き出された愛液を蜜口で白く泡立たせた。奈央はがくがくと揺さぶられながら、あまりに強い快感にひたすらに高く啼く。
「あっ、やん、はぁっ、んぁっ」
「奈央、やばい」
亮平の声に焦りの色が混じる。
けれどそれを心配する余裕は、今の奈央にはない。
「りょ、へっ……ああっ、ふぁっ、はっ」
「奈央の中、すっげえ気持ちいい」
亮平は奈央の腰を引き寄せて支えると、さらに奥を激しく穿(うが)った。ぐっちゅ、ずっちゅという水音が響き、ふたりが醸し出す甘い匂いが室内を淫靡に染めていく。
「んああっ、やぁっ、はんっ、ああっ」
最奥をずくずくと突かれ、つるりとしこった部分をごりごりとすられる。
セックスとはこんなにも気持ちがいいものだったのかと、奈央は押し寄せる快感の波に耐えていた。達してしまうのがもったいないような気がして、少しでも長く亮平とつながっていたかったのだ。
亮平は唐突に、目の前でふるふると揺れていた奈央の乳房を口に含んだ。ぞくんという甘い痺れが快楽に加わり、奈央は身もだえる。
「んぁあ!!」
「まだ甘い」
亮平はラブシロップが塗りたくられた柔肌を舐め、胸元にキスマークを散らしていく。その間にも太く長い肉棒で奈央を貫き続けた。
「ふぁあ、ああっ、ん、はあっ、あんっ」
亮平は片手で奈央の腰を支えながら、もう片方の手で乳房を揉む。つんと硬くとがった先端をくりくりとこね回され、奈央はびくびくと身体を仰け反らせた。
「んぁっ、や、ダメっ、そんな、ああっ」
「奈央、こい」
亮平は奈央の首に手を回して、顔を引き寄せた。

「りょ――んんっ」
亮平はむさぼるように奈央の唇を奪った。
ぐっちゃずっちゃと卑猥な音を部屋中に響かせながら、互いを求め合うように激しいキスをする。
「んむっ、ふ、んんっ、ん、あ、はっ」
吐息も唾液も、もうどちらのものかわからないぐらいに混じるほど、強く舌を絡ませ合う。口腔内から溢れた唾液が、奈央の口角からこぼれていく。
ずっとこのまま…
奈央は汗と愛液を飛び散らせながら、ひたすらに喘ぎ続けた。性感帯を余すところなく刺激された奈央を、やがて絶頂の予感が襲う。
「りょ、へい! きちゃう、きちゃうよぉっ」
ずくんずくんと下肢から迫り上がる愉悦が、頂点を目指そうと全身を駆け巡っている。身体がほてり、今にも弾けそうに熱い。
「イけよ、奈央」
ぐりっと、亮平が腰を押し回した。奥まで挿し込まれた剛直が、容赦なく中を穿つ。
「ふああっ」
子宮口をがんがんと突かれ、奈央はその衝撃で意識が飛びそうになった。視界が真っ白に染まり、まぶたの裏で火花が激しく飛び散る。
「も、ダメっ、そこ、ダメなの――!!」
奈央は絶叫しながら身を固くした。
瞬間、何かが身体の奥で弾け、気づけば奈央はびくびくと身体を痙攣させていた。震える手足を丸め、必死に亮平にすがる。
膣内は蠕動(ぜんどう)運動を始め、きゅうきゅうと亮平のモノを搾り取るように締めつけた。秘孔からはとろとろと愛液がこぼれ出す。
亮平が顔を歪め、抽送(ちゅうそう)を速くした。
「くっ――これはやばい」
「あああっ、今そんなに動かしちゃ……っ」
まだびくびくとうごめいている奈央の中を、亮平がさらに強く穿っていく。敏感な蜜壺は新たな快楽に従順に反応して、次々と蜜を生み出していた。蜜口からだらだらと愛液を垂らしながら、奈央は強すぎる快感にうめいた。
「ああっ、は、んんっ、やぁっ、はあっ」
「奈央、いくぞ……っ」
「りょ――あああっ!!」
亮平が熱杭で中を貫く。
淫らな水音に、ぱんぱんと荒々しく肉を打ちつける音が加わった。
「奈央、奈央っ」
「りょ、へい! 亮平!!」
求めるように互いの名を呼びながら、奈央と亮平はひたすらに交わり続ける。奈央は亮平をぎゅっと抱き締め、激しい抽送に耐えていた。
やがてずくんと最奥を穿った亮平が、そのままびくびくと身体を震わせる。
「な、おっ」
「あ、ああ……!」

熱い飛沫を膣壁に感じて、奈央はたとえようのない充足感に浸っていた。
亮平は二度、三度と腰を打ちつけ、最後の残滓(ざんし)に至るまで奈央の中に注ぐ。秘孔から溢れ出た白濁が奈央の割れ目を伝い、テーブルの上に丸く広がっていった。
しばらくの間は抱き合ったまま、ふたりしてはあはあと荒い息をついていた。
「奈央――……」
呼ばれて奈央は、亮平から身体を引いて目線を合わせる。すると亮平は、何か言いたげな顔でこちらを見つめていた。
「亮平? ――あっ」
しかし亮平が言葉にすることはなく、唐突にゆるゆると腰を揺さぶり始めた。治まりかけていた快楽が再び熱を持ち、あっという間に奈央を高みへと押し上げる。
「んぁあっ、亮平! また、きちゃう!!」
「何度でもイかせてやるよ」
すがるような奈央の喘ぎに、亮平は飽くことなく応え続けた。
ふたりの交わりは、翌日の日曜日になっても終わることはなかった。奈央はあらゆる体位を教え込まれ、そのたびに新たな快感に目覚めることになる。
奈央の中で高まるのは、しかし快楽だけではなかった。亮平への想いが募る一方だったのだ。亮平は徹頭徹尾(てっとうてつび)レッスンの先生として奈央に振る舞ったから、結局奈央は月曜の朝になってもうちに秘めた想いを吐き出せなかったのである。
セックスのあと、亮平はベッドの中で奈央を抱き締めて眠った。その寝顔を見ていると奈央は、切なくて胸が苦しくなった。交わっている最中、このまま溶け合ってしまえればいいのにと何度となく願っていたように、連休が終わって欲しくない、月曜なんてこなければいいのにと思っていた。
⇒【NEXT】奈央は振られた男に呼び出されて…?(甘恋レッスン 最終話)
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あらすじ
ちゅぷり。
バイブレーターとは明らかに違う、生の男の感触が奈央の体に侵入した。
全身で亮平を迎え入れようと、大きく足を広げる奈央。
初めて雄を受け入れたというのに、奈央は快楽に溺れ、さらなる先を求めて…