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官能小説 彼女を震わせるモノ 5話
溢れ出て

「・・・や、ダメ――――――、イッちゃ、・・・亜希くんッ」
まるでリモコンで上げたり下げたりの、音量を調節しているような気軽さで、亜希君は私の快楽を翻弄している。
最大まで押し上げられたかと思うと、吸い寄せられるように亜希君の傍まで引き戻されて、
息も整わない内に、また高みへと上げられる。
「待って、・・・亜希君! ダメ、もうダメ――――――ぇ、はうぅ、・・・ッ、・・・く」
自分の体が、まるで自分のものではないような。
自慰をしている時、一度イッた後の、興味があっても行けなかったあの先へ、亜希君は容易く私を連れ込んだ。
「まだだよ。七緒の中が、オレが欲しいって泣き出すまで」
「そん、なの、わか、な、――――――あッ、・・・や、また・・・ッ」
一度イクと、恥ずかしさなんてあっという間に消えてしまった。
こんなに何度も悶える姿態を晒してしまえば、もう何を恥ずかしがればいいのかも分からなくなる。
それくらい混乱しているのに、
「亜希君! 亜希君――――――ッ」
もうやめて――――――。
拒否する言葉とは裏腹に、快楽は覚える毎に深みを増した。
そして、自分でも判る程の何かが、内側から溢れ出て漏れる。
「上手」
意味も分からない亜希君の言葉に、ホッとしている私は既に何かが麻痺したのではと疑えた。
「ねぇ、七緒。――――――ウズウズしない?」
耳の後ろから優しい声音で尋ねられ、
「え・・・?」
「中が、ウズウズしてない?」
繰り返されたらしい質問に、私はぼんやりとした思考を纏めようと必死に頑張ってみた。
中・・・ナカ・・・、
「・・・してる・・・」
意識して、集中すればする程、何も入っていない筈の私の中が、まるで挿入されて擦られている時と同じような快感を持ち始めている。
「どうしたい? 七緒」
背後にいる亜希君が、
「顔が見たい・・・」
一体どんな表情(かお)でそれを語っているのか、
どんな表情(かお)で、私を見ているのか――――――。
「・・・亜希君の顔が見たい」
「――――――いいよ。おいで」
チュッと首の後ろにキスをされ、それを合図に足の拘束が解かれていく。
私は気怠くなった体をどうにか動かして、亜希君に向き合った。
何気に足の位置を誘導されて、亜希君の身体を両足で挟むように座る私の濡れ過ぎたそこに、パジャマ越しでも熱が伝わってくる固い存在の感触がある。
見つからないようにするつもりだったローターを見られ、それを使われて快楽に声を上げた私を、
こんな恥ずかしい状況に埋もれた私を・・・、見ながら興奮してくれたの?
どんな目で見られているのか、怖さに近い不安に襲われていたけれど、
「あーあ、こっちも涙でぐちゃぐちゃだね。――――――でも、可愛い」
伏せていた目を上げて、少し高い位置から亜希君をきちんと見つめると、視線のぶつかったアーモンド色の目が細められた。
私の涙を親指で拭いながらの亜希君の表情は、その眼差しを受け止めた私が泣きたくなるくらい、今までで一番優しくも感じられて、
「亜希君・・・」
胸がギュッと掴まれる。
「これからは、七緒が誰にも見せられない姿は、オレが全部引き出してあげるからね」
「・・・」
「で、――――――どうしよっか?」
ふふ、と悪戯っぽく笑う亜希君の眼は、多分本気モード。
私がこのまま怖気づいて首を振れば、それを受け入れてくれるかも知れない。
でも・・・、
亜希君の頭を抱えるように両腕を回し、その耳元で私は言った。
「・・・欲しい・・・」
「ん?」
「亜希君が、欲しいの・・・」
「じゃあ、いれよ」
囁くように応えをくれた亜希君は、少し体を傾けて、丸めて置いてあったタオルの下から何かを取ったようだった。
つながる二人
「七緒、ちょっとだけ」
「・・・」
体を離すように言われてそうすると、封を切った小さな袋からゴムを取り出していて、
「七緒も脱いで」
「え・・・?」
セックスを目的に自分で脱ぐなんて――――――と過ったけれど、誠実にゴムを装着(つ)けてくれている亜希君を目の前にしていたら、
「・・・うん」
意志で、そう応えたくなった。
立ち上がって、既に肩に引っかけただけになっていたシャツを脱ぎ、それからズボンに手を掛ける。
それを足から抜いた時、ほんのりと薫った自分のエッチな匂いに、恥ずかしさが蘇った。
「七緒」
呼ばれて顔を上げると、亜希君が手を伸ばしていて、
「きて」
「亜希君・・・」
私を招こうとする亜希君は、ソファに座った体勢を変える気は無さそうで、――――――つまり、さっきと同じ格好で、私に跨るようにと望んでいる。
開かれた亜希君の右の掌に、私は左手を伸ばしてそれを掴んだ。
指と指の間に亜希君の温もりが挟まってくる。
亜希君の大きな手で包まれて、私は、ゆっくりだったけれど、自ら亜希君のソレの上に座り込むように動いた。
「このまま」
腰の後ろに、繋がっていないもう片方の手が添えられた。
私を見上げてくる亜希君と、時々目を合わせながら、私は恐る恐る、大好きな人へと身体を沈めていく。
「・・・ズレちゃったね」
意味深に笑う亜希君の意図を知って、私はうっすらと筋肉を纏った綺麗な胸板に添えていた手を以って、初めて亜希君のソレに触れさせた。
「先の方を合わせて、・・・ん、上手」
熱い塊が、入口に当たる。
「このまま、おいで」
「・・・あ、・・・亜希君・・・」
「うん、大丈夫」
握っていた手が放されて、亜希君の両手が私の腰をしっかりと支えてくれた。
私も、亜希君の両肩に指先で縋る。
少し、亜希君の押さえ込みも手伝って、ゆっくりと私の中に入って来たソレは、自分で意識して入れているからか、さっきより熱量が多いような気がした。
「ん・・・ぁ、・・・ッ」
「一度イッてるから、凄く狭い・・・」
眉間に僅かに皺を寄せた亜希君は、
「でも、気持ちイイ」
言いながら、前後に体を一度だけ大きく揺すった。
グリ、と。
中を押されるような感覚がして、それきり亜希君は動いていないのに、そこからジンジンと快感が広がっていく。
「気持ちいい?」
「・・・うん」
躊躇いながらも正直に頷くと、亜希君も目を瞬かせて応えてくれた。
「七緒が気持ちイイと、オレにも分かるよ。この感覚を続けるように繰り返して、漸くその先に'イキ'があるの」
「・・・」
「オレも、こうしたら七緒はイクんだなって、回を重ねてどんどん知ってくんだよ」
裸で抱き合って、剥き出しの部分で繋がり合って、
こんな場面なのに、なんだか心がじわじわと温かくなってくる。
「だからね」
亜希君の手が、私の頬に添えられる。
「これからは、七緒のそういうところは、全部オレが独り占めね?」
「・・・ん」
「オレが全部教えてあげる」
顎を引かれて、チュッと唇が重なり、かと思うと、スッと離れていく。
寂しい、と思ったのは一瞬で、
「――――――ぁッ」
亜希君が楽しそうに腰を揺らし始めた途端、物凄い快感が中の一点に溜まり始める。
座っている角度だからなのか、自分でも知らない場所に亜希くんのが当たっていて、
「いや、待って、亜希く、・・・あぁッ!」
前の方に湧き立つ快楽の渦が、思考の殆どを侵略してきた。
グチュグチュと信じられないくらい恥ずかしい音が鳴って、どうしてか、それを聞いているとまた快感が強くなった気がする。
「凄い、七緒。気持ち、良いの、伝わ、てくる」
「は、――――――ぁあッ」
「気持ち、イ? 七、緒」
「ん、ん、きも、ち、い」
それを口にする羞恥心なんか、もうどこかに飛んでいっていて、
「あ〜、ヤバい、――――――あんま持ちそうにない」
そう言った亜希君の手に、再びローターが握られた。
「――――――え? ひゃぅ」
痛いくらいの快感が、クリトリスを襲撃する。
中に広がった海のような深い快楽に、稲妻のような熱い刺激が線を入れる。
「ゃだ、やだ、やだ、亜希君、待って」
思うように動かせなくなった両足では立ち上がる事も出来ず、腰はしっかりと片腕で掴まれていて、
「こっちが好きだよね?」
「あああぁぁぁ、や、ダメ、ダメ、ダメ――――――」
クリトリスの右側の、私が良く知っている場所に、ローターが強く当てられた途端、
「はう、・・・ッ、ぁあ」
自分の身体じゃないみたいに、大きく身体が痙攣して、
「ッ、・・・」
閃光を走らせていた思考が、一瞬――――――途切れた。
沁みるような快楽

「――――――なな、凄く可愛い」
ぼんやりと、聞こえてくる亜希君の声・・・。
「今度は、ナカでイこっか?」
「・・・」
涙で揺れる視界で、優しく笑いながら私を見上げている亜希君に、コクリと頷いて応える。
ローターは既に外されているのに、振動の余韻がまだクリトリスを囲んでいた。
「ああ、すっごいイイ、なな」
器用に腰を揺らしながら、私の奥へ奥へと密着してくる。
その先が中を抉る度に、落ちそうな感覚が生まれてくる。
「一緒にイこ、なな」
誘われるように囁かれて、
「ふ、・・・あ、ぁあ」
「ヤバイ、ななの中、最高」
「亜希、く」
「好きだよ、なな」
首筋に噛みつかれるように告げられて、体の奥だけじゃない。
胸の奥も、キュッと快感を得る。
「私も、私もッ」
「ななッ」
亜希君が私の名前を呼ぶ度に、何かが固まっていく。
「亜希君――――――ッ」
「ななッ」
縋るように抱き着くと、亜希君の両腕も背中に強く回されて、二人の重なりの強さで、クリトリスが潰されるような感覚が走る。
それに合わせて、中で固まっていた何かが全身を走り出し、痺れを超えた刺激に変わって、身体から薄皮一枚を剥いでいく。
「・・・やだ、・・・イク・・・ッ」
「なな、――――――オレ、も、」
「・・・ッ、・・・ぁ」
震える体と同じ速度で、私の声も震えていた。
でも、全ての力が削ぎ取られてしまって、これ以上声を出す事は出来ない。
力が、入らない――――――・・・。
凄い――――――。
クリトリスでイクのとは、全然種類の違うエクスタシー。
直ぐに波が引くいつもと違って、ずっと奥に、余韻として響いてる。
表面的に走る快感と、どこまでも沁みるような快楽と、絶頂という一言に、こんなにも違いがあるなんて――――――。
「・・・七緒・・・」
呼ばれて目を向けると、亜希君がニッコリと私を見ていて、
「亜希、くん・・・」
私は、存在の全てを頬を寄せて亜希君に預けて、気を抜くように目を閉じた。
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あらすじ
目隠しの状態でローターとバイブで亜希にイジワルく攻められて、快楽に翻弄される七緒。
何度もイかされておかしくなりそうな七緒に亜希は「まだだよ。七緒の中が、オレが欲しいって泣き出すまで」と、七緒を落ち着かせる気配はなく…