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官能小説 彼女を震わせるモノ 6話(最終話)

腕の中の彼女

ラブグッズを使う風景

オレが欲望を吐き出すのと同時に、腕の中に閉じ込めた七緒も、呼吸を呑むようにしながら震えていた。

こういう時に、男の独占欲が満たされるんだと思う。
弱い部分を曝け出し、無防備な姿で縋ってくるこの女の事は、これから生かすも殺すもオレ次第、――――――みたいな。


自分にこんな一面があったとか、かなり驚きだけど。


「一緒にイケたね、七緒」


肩に頬を寄せて一息ついているらしい七緒の髪を、ゆっくりと指で梳きながら呟くと、


「・・・嬉しい」

小さく頷いて、喜びを素直に口にした七緒が、ますます愛しくなる。

「オレも、凄く嬉しい」

ギュッと抱きしめると、七緒も更に密着するように頬を埋めてきて、


幸せを噛みしめる事、数分――――――。


「七緒、そろそろごめん」

「・・・え?」

「垂れてきた」

「え?」

「逆流中」


まだ半勃ち状態だけど、じわじわと先の方から根元へと自然の原理で落ちてくる放出物の感触が、かなり危険な感じだ。
これは洗った方が早いな。


「――――――シャワー、一緒に入る?」

オレの言葉に何度か瞬きをした七緒は、意味を理解した途端に顔を真っ赤にして、激しく首を振った


「あ、後で入るから大丈夫!」

その可愛さに、本気で拉致したくなったけど、


「残念。――――――じゃあ洗ってくるね」


それはまた、次のハードルにしよう。

楽しみがどんどん増えていく未来(さき)に、夏芽(なっちゃん)に改めて七緒を紹介された時以来の鼻歌が出るとこだった。

ところで

「――――――ところでさ、七緒」

お互いにシャワーを浴びてすっきりして、七緒が恥ずかしそうにローターを片付け出したところで、オレは不意打ち目的で切り出した。

「それ、誰に貰ったの?」

「え?」


まさか、元カレとかだったら速攻で捨てる。
で、即座に、もっと高性能で七緒がもっと乱れそうな奴を注文してやる。


「あ、・・・えっと・・・」

困ったような顔をした七緒に、やっぱり元カレかと気分も目が据わりかけた時、


「・・・夏芽」

「・・・え?夏芽(なっちゃん)?」

聞き返しに、顔どころか、首の方まで真っ赤にしながら七緒は言った。


「1年前、誕生日プレゼントに貰ったの」


――――――え?


「騒がしかったけど、結構普通の明るい洋風の居酒屋さんで、私、普通に渡されたからその場で開けちゃって」


・・・マジか?


「暫く何か判らなくて、透明のパッケージに書かれたロゴを読んでいる内に、やっと気づいて」


・・・マジだ。


「慌てて隠したら、隣の席の男の人がジッと見てたの。絶対にこれが何か見られたんだって、私もう恥ずかしく・・・あれ・・・?」


言ってる途中で、七緒が何かに気づいたようにオレを見つめてくる。


「・・・亜希、君――――――?」


オレは、その時の記憶がお互いにリンクした嬉しさを思って、思わず満面の笑みを浮かべて応える。

「嘘・・・」

「ホント」

まさか覚えてくれているとは、夢にも思わなかった。

「じゃあ、あの時七緒が真っ赤になったのは、オレに見られたかもって思ったからなんだ」


その言葉に、ますます頬を染めていく七緒は、オレが一目惚れした時間の再現みたいで、

「ふうん?」


あのローター、なかなか記念すべきアイテムだ。
どんなに良いヤツが後からきても、捨てずに取っておこう。


「オレね、あの時、七緒に一目惚れだったんだ。目が合った途端、白い肌を真っ赤にに染めた七緒に」

「・・・え?」


寝耳に水って驚きが、目の見開き方に現れている。
夏芽(なっちゃん)は関与しないって言っていたから、まさかオレ達が一年前に出会っていたなんて七緒は考えもしなかっただろうし。


「あの時さ、オレにときめいてくれたのかもって、がっつり勘違いした時期もあったけど・・・」

言葉を止めて、意地悪な笑みを浮かべてみる。


「実は七緒は、これから始まるローターとの目くるめく日々に、胸を高鳴らせていたってワケだ」

「えッ? ちが、」

「あ〜、なんか純情を弄ばれた気分」

「・・・」


少し俯いて、泣きそうな顔で唇を一文字にした七緒の頬を、


「うっそ」


言いながら、指の背中でそっと撫でた。


「ちょっぴり嫉妬しました。七緒をイカせた初めてのヤツだし」

オレの台詞に、ほんと、七緒の目は雄弁。

「あ、元カレはノーカン。二番目はオレ。間違いないでしょ?」

浮かべた疑問にさっさと答えを与えたオレに、やっぱり七緒は目を瞬かせるだけ。


「でもこれからはオレだけ」

「――――――え?」


七尾の腕を引き、全身を絡めるようにしてギュッと抱きしめる。
そして耳元で囁いた。


「七緒、――――――愛してる」


その言葉が届いた瞬間、

「亜希君・・・」

七緒の体がオレの腕の中で幸せそうな笑顔を伴って、恥ずかしそうに震えている。

これからは、こういう女の部分の七緒はオレがずっと独り占めして、
あのローターのピンクが溶けて見えなくなるくらい、誠心誠意、何もかもを真っピンクに染めてあげる。

純情

「七!」

夏芽と待ち合わせをしたオープンテラスのカフェ。
まだ四月の冷たい風には耐えられないと思って、そのテラスが店内から見渡せる窓側の席に陣取っていた私に、入口から夏芽が腕を振って呼びかけてきた。
行き交う人の間を器用に抜けてやってくる夏芽は、高校入学直前から付き合っている彼氏と相も変わらず仲良しで、その効果なのか、会う度に女性度が増している気がする。

「やっと会えたね。最近はずっと亜希にとられっぱなしなんだもん。ちょっと構いすぎじゃない? うざくない?」

「あ、・・・うん。大丈夫」

「土日ブロックされたらこっちは会えないってのに。週イチの一緒の講義で会う度に、やれ昨日は七緒と一緒だったとか来週はどこに行くとか、もう何かを超えてるわよ、アレは」

「・・・すみません」

苦情を口にしている間にも、やってきたウェイターにメニューを指さす事で注文を完遂した夏芽はさすがです。

「七が謝る事じゃないし。どっちかっていうと、七も被害者の方でしょ」

「・・・」

答え切れずにいると、夏芽が大きな息を吐いた。

「似た者同士か。こっちにも何かを超えてる人がいるわ・・・」

「・・・すみません」

「――――――ま、七が幸せそうだから、いいけどね」


ふふ、と笑った夏芽に、

「うん」

これは即答出来る。


「亜希は元々フェミニストだとは思うけどさ、あんなに一途になるのも、ちょっと想定外だったわ。――――――私、亜希にお礼言われちゃった。一年前、七にアレをプレゼントしてくれてありがとうって」

「えッ!?」

「持ってるの、バレちゃったんだ?」

悪戯っぽく笑う夏芽は、この後の話の展開を明らかに期待していて、この雰囲気を楽しんでいて・・・。

「ぅ・・・ん」

「で、悩みは解決したんだね?」


ほんの少し、勝ち気な夏芽の眼差しの中に真面目さが灯る。

前の彼と別れた時、静かに泣くだけでなかなか理由を言い出せなかった私から、夏芽は糸を解くように時間をかけて何もかもを引き出してくれた。

あの時の私の深刻さを知っているからこその優しさに、胸がじわりと暖かくなる。


「うん。大丈夫」

しっかりと頷いて見せた私に、夏芽も今日で一番の笑顔になる。


「良かった良かった。さすが亜希。遍歴は伊達じゃないね」

そう言った後、

「あ、ごめん。過去の事だからね。調子に乗って口が滑った」

慌ててフォローする夏芽に、私は思わず肩を上げる。

「ううん。それは大丈夫。なんかね、経験の差なんだなって、付き合った始めの頃からやっぱり思ったりしてたんだけど・・・、亜希君見てると、それも全部亜希君だなってわかるから」

「・・・おお、何か七が、余裕な感じ」

「あの・・・ね」

私は、これから話す内容の事も考えて、そっと周囲を見回して人の気配を確認する。
隣の席には誰もいないし、他のお客さんも離れた位置にいる。

少しの安心を以って、私は改めて口を開いた。
テーブルにほんの少し身を乗り出した私に合わせて、夏芽もこちらへと耳を寄せてくれる。

「初めてイケた時、・・・私、体が震える前に、心がイっちゃったの」

「――――――え?」

夏芽が、小さく首を傾げる。

「――――――あの時・・・、」



亜希君に後ろから抱えられて、ローターで攻められて、

'ああ、キそう、でも、でも――――――ッ'


後ろにいる亜希君の事が気になって、どこかで力を入れて踏ん張ってた私は、


ダメ、イキそう、でも・・・どうしよう・・・。


亜希君とのセックスでイキたかった筈なのに、いざとなると裏腹に心が躊躇っている。



そこへ、



『いいよ、七緒。 おいで (・・・ )」



・・・亜希、君・・・



――――――おいで。


そう言われた瞬間、泣きそうになって震えたのは、身体よりも心が先。


『・・・ッ、・・・ぁ、イク』


体より先に、心がイッちゃってたなんて、

あの時の感覚は、きっと口で説明しても上手く伝わらないと思うから、今でも亜希君には暴露してない。

愛されている実感

セックスについて語り合う官能小説写真

「愛されてるんだね〜、七」

話を聞き終わった夏芽の頬は、なんだか珍しく染まっていて、

「やだな。そんなノロケ聞かされたら、なんか彼に会いたくなってきた」

ちょっと俯き加減で笑うその表情は、親友の私が知らなかったもの。



『これからは、七緒のそういうところは、全部オレが独り占めね?』


亜希君が私にそう言ってくれるみたいに、夏芽にも、きっと彼にしか見せていない表情があるんだと初めて現実で理解した気がした。

こういう視点で考えると、セックスって、やっぱり特別な事なんだと思う。


視線が合う幸せと、
指が絡む幸せと、
抱き合う幸せ、

そして、繋がって共有する幸せ。
大好きな人と、全てを晒し合って交ざる幸せ。


そこで得られるのは、体だけじゃなくて、

お互いでしか感じあえない心の震え――――――。




亜希君は時々、ライバルみたいな扱いでピンクちゃんを構っているけれど、


'私の心をイかせる事が出来るのは、亜希君だけだよ?'


いつか、ちゃんと伝えられたらいいな――――――。




「――――――あ、なんか、春だね」

夏芽がガラスの向こうの空を見て、息をするように呟いた。

釣られて見ると、視線の先に広がっているのは春霞と呼ばれる空模様で、そう呼ばれる色の原因はあまりロマンチックじゃないけれど、これが春の色だと覚えている私の心は、やっぱりふんわりと反応する。



「――――――うん。春だね」



ああ、亜希君に会いたいな――――――。

そして一緒に、今日の空も見上げてみたい。



そう思った私の心を見透かしたように、クスリと笑った夏芽に応えて、

私も隠さずに、笑みを返した。

END

あらすじ

溢れ出る快楽に身をゆだねる七緒と亜希。
上り詰める快感に亜希は七緒の中で熱い欲望を吐き出した。
シャワーを浴び、二人は落ち着いたところで、
亜希はある疑問を確かめるため七緒にある質問を投げかけたのだった。

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