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官能小説【小説版】夜ごと課外レッスン 第2夜〜克服〜
気持ちとは裏腹に
誠さんの指が、アソコにするすると伸びてきた。
思わず体を硬くする。強い快感がやってくるのがわかっているから。
けれど、誠さんは内腿やお臍の下あたりを撫でるばかりで、なかなか肝心なトコロには触れてくれない。
(どうして……)
早く誠さんを感じたい……気持ちよくしてもらいたいのに。
じれったくなって、しがみついてしまう。
耳元に、熱い息。
「感じるところに触ってほしい……そうなんじゃないの?」
その通りなのだ。 でも、恥ずかしくてその通りだなんて言えない。うなずくこともできない。
「ああ、答えなくてもいいよ。全部わかってるから、ね」
「ひゃんっ!」

突然の快感に、体がびくんと跳ねた。誠さんがクリトリスからアソコの割れ目にかけて、そっと撫でたのだ。 途端にじゅわりと熱いものがあふれ出した。
「あ、ああ、あ……ん」
力が抜けて倒れそうになる私の腰を抱えて、誠さんはさらに攻め続ける。
「だめぇ……そこは……」
「そう?そんなにいやがっているとは思えないんだけどな」
するり。誠さんの別の指が、パンティの隙間から中に入ってきた。
「んあっ」
びしょびしょになっていた割れ目を、ゆっくりとなぞる。すっかり熱を帯びている花びらがすでに開きかけていることが、指の感触で伝わってきた。
「どうなっているのか、見せてごらん」
誠さんが私の足もとにしゃがみ、パンティを下ろそうとした。
「だ、だめっ!」
今度は「本気」で叫んでしまった。私はもともとオーラルが苦手だった。というより、やったことがない。
誠さんに何度か誘われたが、そのたびに拒んできた。
きらいなんじゃない。きらいも何も、そもそも経験したことがないのだ。
じゃあなぜ拒むのかといえば、どうしてもあそこのにおいが気になってしまうから。
いちばん最初に気づいたのは、まだ十代のとき、自分の下着を洗濯しようとしたときだった。汗くさいような、蒸れたようなニオイ。
それ以降もときどき、トイレでしゃがんだ時などに気づいてしまうことがある。
距離があってもそうなのだから、顔を直接近づけるような至近距離だったら確実にわかってしまうだろう。しかも今は、入浴してから何時間も経っている。
きっと誠さんは、いつもとは違うシチュエーションで私の殻を破ろうとしてくれたのだろう。
でも……どうしても受け入れられない。
「ごめんなさい……」
「わかった。無理にとは言わないよ」
結局そのときは何となく気まずくなってしまって、エッチは夜に持ち越しになった。
夫のために
翌日、私は院長先生に教えてもらった掲示板にアクセスした。アソコのにおいの悩みを解決したい。 でも、さすがにこれは院長先生にも聞くのが何となく恥ずかしかった。 相手の顔の見えないネットの掲示板なら……。
ハンドルネームは本名をもじって「あんず」にする。タイトルは『ニオイが気になります』。 夫がオーラルをしたがっていて、自分も興味がある。 でもアソコのにおいが気になってどうしても受け入れられないと、正直に書いた。 翌日掲示板にアクセスすると、いくつかレスがついていた。 その中でも「みさな」というユーザーの回答はわかりやすかった。
『あんずさん、こんにちは。男性はそこまで神経質にならないと思いますが、女性としてはやっぱり気になっちゃいますよね。アソコのにおい対策には、デリケートゾーン用の石鹸というのがあるみたいですよ。普通の石鹸だとにおいが十分に落ちないこともあるそうです』
さっそく検索してみると、すぐにジャムウ・ハーバルソープという石鹸が見つかった。レビューの評価も高い。 においだけではなく、黒ずみの汚れを洗い流すのにもいいらしい。電気をつけたままオーラルされることもこれからはありそうだから、黒ずみも多少気にしていたところだった。
注文した翌日、すぐに届いた。レビューに書いてあったように、3分間パックを試してみた。
数日後――。
(あれ、そういえばにおいが気にならない??)
職場の歯科医院から帰宅してストッキングを脱いだとき、いつもだったらわずかではあるけれどにおいに気づくのに、その日は全然感じなかった。
ちょっと品がないと思いつつ、念のため下着にも鼻を近づける。
(やっぱりにおいが洗い流せている気がする!)
その場で飛び上がりたくなったぐらい、嬉しかった。 正直なところ石鹸でにおいがケアできるなんて半信半疑ではあったけれど、素直に試してみてよかった。 誠さんもきっと喜んでくれるし、新たな扉を開けられることが私自身も楽しみで仕方なかった。
克服
その夜、私は自分から「今日はオーラルをしてもいいよ」と切り出した。
これまでかたくなに拒否していたのを急にOKしたら怪しまれるかもしれないと思ったので、においを洗い流すデリケートゾーン用の石鹸をネットで見つけて使ってみたのだと話した。ちょっと恥ずかしかったけれど、変に隠していらない心配をかけるようなことになるよりはいい。
「そんなこと、気にしてたんだ」
「だって……」
「そんなこと」なんて言われて、ちょっとだけむっとしてしまう。ずっと悩んでいたことだったんだから。
「ごめんごめん」
誠さんは私の気持ちに気づいたのか、頭をぽんぽんと撫でてくれた。
「杏子ちゃんは俺のことを考えてくれたんだもんね、嬉しいよ」
じゃあさっそく、とそのまま押し倒す。
なんだかうまく乗せられてしまったような気がしなくもない。
……でも幸せな瞬間。
指がいつものようにアソコに伸びていった。
この間の玄関でのひとときのように、クリトリスや花びらを刺激される。
「あ……あん……」
じんわりと、濡れていく。花びらと一緒に、脚も少しずつ開いた。
恥ずかしい、はしたないと思うけれど、誠さんの愛撫がもっと欲しくて体が勝手に動く。
誠さんの顔が、そこに近づいていった。
初めての経験に緊張する。でも、大丈夫。準備はしっかりしてあるんだから、あとは、もう……。
「ああんっ!」

叫ぶような声をあげて、私は体を逸らした。
今のは何?今までに味わったことのない感触だった。
「びっくりした? 大丈夫そうかな?」
誠さんが覗き込んでくる。表情は心配そうだけれど、目にはサディスティックな光が浮かんでいる。
「だ、だいじょう……ぶ……」
何とか答えた。
「すごく綺麗だよ。ピンクの花びらみたいだ。」
(あの石鹸で洗ったから!?)
誠さんは指で軽く入り口をほぐしながら、その花びらを一枚ずつ口に含んで溶かすようにして舐めた。舌の動きに、花びらがとろけていきそうだ。
「ああ、ここも膨らんできたね」
「ひあっ!」
誠さんはちゅっと音を立ててクリトリスにキスをした。たったそれだけなのに、しびれるような快感があった。
「大きくなって、皮から顔が出てる。敏感なところだから指で直接触れるのは痛いかもしれないけど、舌なら気持ちいいと思うよ」
なま暖かいものでぬるりと包まれた。
「あ、あっ、ああっ!」
舌先でツンツンとつついたり、転がしたりしているのがわかる。
「誠さんっ……私、変に……変になっちゃうっ!」
本当に、そう思った。気持ちよすぎて変になっちゃうと思ったことは何度かあったけれど、ここまでは初めてだった。
「そのまま、変になっちゃっていいよ。俺の目を見ながら、気持ちよくなってごらん」
誠さんが手を握ってくれる。その手を強く握り返した。
体がクリトリスを中心にじんじんと熱くなる。のぼりつめていく。
「誠さん、イク……イっちゃう……っ!」
ぱん!と何かが弾けた。 信じられないような快感が体じゅうに広がっていく。 時間が止まったような気さえした。
「まだ、終わりじゃないよ」
「え……っ」
私はまだ呆然としていた。頭が現実にうまくついていかない。 だが、誠さんは続けて攻めてきた。 今度は舌がにゅるりと中に入り込んでくる。
「あ……はぁ」
さっきとは少し違う、深みからにじり上がってくるような快感。
奥まで伸ばされた舌が、襞の形を確かめるように動く。
一枚一枚が愛撫で充血しきって、極限まで敏感になっていた。
舌には誠さん自身のような力強さはなかったけれど、そのぶん繊細に、ねっとりとしつこく攻めてきた。
きゅんっ!とアソコが締まり、誠さんの舌を締めつける。
ああ、また……イっちゃう。
「わ、わたし……もぅ……」
「今日は杏子がオーラルに目覚めたお祝いに、たくさんイカせてあげるよ」
誠さんは顔を上げ、にやりと笑った。
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あらすじ
誠から愛撫してもらうのは気持ちいいと感じるものの、ニオイが気になってオーラルが苦手な杏子。
それでも夫の期待に答えたく、ニオイの悩みをとある掲示板で相談。すると『LC’Sジャムウ・ハーバルソープ』を紹介されて…