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官能小説【小説版】夜ごと課外レッスン 第3夜〜感度〜


濡れるからだ

誠さんの舌が、襞を丁寧に舐め上げる。舌が動くたびに、感度が上がっていくみたいだ。

「いっぱい濡れてきた。杏子がこんなに感じてくれて嬉しいよ」

ときどき顔を上げて、こちらの反応を窺ってくる。顔を見られるのが、嬉しいような、恥ずかしいような……。

「ひゃあんっ!」

意識がわずかに逸れたのをおしおきするように、今までとは違う感覚がアソコを襲った。誠さんが指を入れたのだ。 爪が短く切ってあったうえ、ゆっくりと入れてくれたから痛みはない。

「ん……こうやって指を入れると、締まってるのがよくわかる。中のヒダヒダもぷるぷる震えてて、本当にかわいいなぁ」

自分ではよくわからないけれど、そんなふうに言われるとぞくぞくしてしまう。

ラブタイム中の男女
 

「ん……あっ」

指がおへその下あたりを軽く刺激した。

「あ、そ、そこ……」

「気持ちいい?Gスポットだよ」

Gスポットで気持ちよくなったのは初めてじゃない。誠さんに開発してもらって、性感帯のひとつになった。 でも、ここまでの快感は初めて。

「すごく……気持ちいい」

「オーラルで、すごく敏感になったからだよ。杏子がどんどんいやらしい体になってる証拠だね」

「そんなこと……」

いやらしい体。昔だったら自分がそんな体になるなんてありえないと思っていたけれど、今は否定できない。誠さんにどんどん変えられていく今は。 誠さんの指の動きが、少しずつ激しくなっていった。

「だんだん中が柔らかくなってきた」

最初こそGスポットを刺激していたけれど、だんだんそのあたりを軽くこするだけに変わっていく。その代わり、深くまで達するようになった。 くちゅ、くちゅ……濡れた音が静かな寝室に響き渡る。私、びしょびしょになっているんだ。見えないけれど、こんな音がすればわかってしまう。

「……っ!?」



下腹部のあたりがうずくような、むず痒くなるような、味わったことのない感覚に包まれる。 次の瞬間、アソコが熱くなった。

「ああ、あああっ!!」

私はほとんど絶叫ともいえる声をあげた。 濡れる、なんてなまやさしいものではない量が、アソコからふき出している。

「や、やだ、やだぁっ!止まって!」

泣きそうな声を出してしまったが、体はいうことを聞いてくれない。 まるで下半身だけ、別人になっちゃったみたいだ。放物線を描く透明な液体が、自分のものだと思えない。 シーツだけでなく、布団をぐっしょり濡らして、やっとその放出は収まった。 恥ずかしい。これって、おもらしみたいなものじゃないの?こんなにベッドを汚すまで感じちゃうなんて、どうかしてる。

「やだ、こんなの……」

涙が出てきた。 今まで、感じやすい体になったことがうれしいような気がしていたけれど、このまま進んでしまうのは……怖い。

「ごめん、びっくりしちゃったね、杏子ちゃん」

体がふわりとあたたかなもので包まれた。誠さんが抱きしめてくれた。

「今のが潮吹きだよ。わかるかな?怖がることも恥ずかしがることもないんだ。気持ちよくなったときに自然に起こる生理現象みたいなものだからね」

誠さんは頭を撫でながら何度もいいきかせてくれたけれど、私はなかなか泣き止むことができなかった。

初めての潮吹き

あれは本当に潮吹きだったんだろうか。聞いたことはあったけれど、見たことも、そしてもちろん体験したことも初めてだった。

せめて、自分でコントロールすることはできないんだろうか。
翌日、私のセクシャル・ティーチャーといっても過言ではない、勤務先の歯科医の院長先生にこっそり尋ねてみようとしたけれど、その日は運悪く一日中忙しく、それどころではなかった。
仕方なく、帰宅後、この間の掲示板に投稿した。

『このあいだ初めて潮をふいたんです。潮って自分で止めたり出したり、コントロールできないんでしょうか。夫は嬉しそうだったけれど、何だかおもらしみたいで恥ずかしくて……』

恥ずかしいといえば、そもそも投稿すること自体恥ずかしかったけれど、正直に書かないときちんとした回答も返ってこないだろう。 翌日、また「みさな」さんから回答があった。この人とは気が合うのかもしれない。

『こんにちは。潮をふける女性って、私はとてもかわいいと思います。男性は、愛する女性が自分の愛撫で潮をふいてくれたら、嬉しいものらしいですよ。恥ずかしい気持ちもあって当然だと思いますが、もっと余裕が出て楽しめるようになったら旦那さんも喜んでくれるかもしれませんね』

(旦那さんも喜んでくれる、かぁ……)
今までは「恥ずかしい」だけで頭がいっぱいだったけれど、ふいに視野が広がった気がした。 確かにあそこまで「感じる」のは、男性にしてみればうれしいことかもしれない。
(潮、ふいても……いいのかな)
ちょっとだけ、救われた気がした。

余裕が出れば楽しめるかも……みさなさんはそう言っていた。
余裕のある潮吹きをいきなり目指すのは難しいとして、ならせめて普段のエッチをもう少し余裕のあるものにしたい。
(余裕のあるエッチって、どうすればできるの?)
翌日はうって変わって暇だったから、今度こそ院長先生に聞いてみた。

「余裕を持とうとしないほうがいいんじゃない?」

先生の答えは、ナゾカケ問答みたいだった。

感度

「え、えーとぉ……」

「余裕を持とうって思うほど緊張しちゃうのは、別にエッチに限らないわよねぇ。気持ちよくなることに貪欲でいれば、余裕なんてそのうち自然に出てくるわよ。そう考えると、感じやすくなることがいちばん手っ取り早いかもしれないわね」

「どうやったら感じやすくなれるんですか」

「ちょっと待って」

院長はスマホを取り出して「リュイール ホット」というコスメを見せてくれた。

「これは、言ってみればじっくり感じるためのローションね。って言ってもほんのちょっと使うだけでいいのよ。塗ったところが熱くなってきて、ローションなしでもいっぱい濡れちゃうから」

帰宅すると、私はさっそく「リュイール ホット」を注文した。

「リュイール ホット」を使ったエッチは……ひとことで言うと、スゴかった。

(私ってこんなに感じやすかったんだ……)
今さらそんなふうに思うぐらい敏感になった。
院長先生が言った通り、塗ってすぐにじんと火照ったようになって、ほしくてたまらなくなってきた。

「今日、ずいぶん濡れてるみたいだけど?」

前戯をされながら誠さんに指摘されて、院長先生おすすめのコスメを使ったのだと打ち明けた。

「私、自分からももっと感じられるカラダになりたくて……誠さんのこと、もっといっぱい受け止めたくて」

「……ありがとう」

誠さんは一度、まじまじと私を見つめてからぎゅっと抱きしめてくれた。

「そんなことを言ってもらえたら俺もやる気が出る。よし、じゃあ、いつもよりたくさん感じさせるから」

言うと同時にアソコに指を伸ばして、くすぐるような動きをしてきた。 あっという間にびしょびしょになってしまったのがわかる。

ラブタイム中の男女
 

「すごい、今日、花びらがいつもより開いて……花が咲いているみたい。きれいな花が」

 誠さんがアソコに顔を近づけて呟いた。息がかかってぞくぞくする。それほど間近で見られていること自体にも感じてしまう。

「あん……」

触れられてもいないのに声が出た。まさかここまで敏感になるなんて……。
奥からまた熱いものが溢れた。

「濡れちゃってしょうがないみたいだね、杏子ちゃん。楽にしてあげるよ」

誠さんがにやりと笑う。 小さくうなずくと、ゆっくりと指を入れてきた。

「あ、ふ……ん」

ずぷずぷと音を立てながら、指が飲み込まれていく。指は最初ゆっくり中をほぐすように動いていたが、そのうち激しさを増してきた。
(あ、これ……この感覚は……)
 あのときと同じ、下腹部のあたりが奥からむず痒くなってくる。

「イっていいんだよ。恥ずかしがらないで」

――旦那さんも喜んでくれるかもしれませんね。
掲示板にあったみさなさんの言葉がよみがえる。
(いいんだ、私、いっぱい感じて、潮、ふいちゃっても……)

「ああ、出る……出ちゃうっ……誠さん、出ちゃうよぉっ」

私は誠さんに必死でしがみついた。

⇒【NEXT】濡れた官能的な唇の杏子に、誠は…(【官能小説 第4夜】夜ごと課外レッスン 〜誘惑〜)

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あらすじ

苦手なオーラルを克服し、勇気を出して誠にオーラルのおねだりをした杏子。

誠の舌が杏子の襞を丁寧に舐め上げるたび、杏子の感度は上がっていく…

高槻遠名
高槻遠名
漫画家・イラストレーター。 女性向け・男性向け漫画や…
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