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官能小説【小説版】夜ごと課外レッスン 最終話〜愛情〜


いつもより

片手で私のブラウスのボタンをはずしながら、誠さんが耳元でそっと囁く。

「杏子、キスだけでこんなにグチョグチョ」

もう片方の手は下着の中に侵入して、トロトロに湿った襞(ひだ)を撫でたり、めくり上げたり……。

「あん……」

「ほら、キスに集中してって言ったでしょ。俺が何しても、気にしちゃダメ」

「ふぁ、ふぁい……ん、む……っ、あっ!」

ブラのカップの中にそっと指を差し込まれ、乳首を優しく摘ままれた。

「あ、んんっ」

言われた通りにキスに集中しているはずなのに、感度がいつも以上に高い。 キスで高まった興奮が、全身に波及していくような。

「杏子の唇、すごくおいしい」

いつもだったらほかの部分の愛撫に移っているのに、今日の誠さんのキスは『しつこい』。
何度も何度も舐められ、吸われ、甘噛みされる。

「ごめん、今日はデートに行けそうにないかも。杏子がほしくて止まらないよ」

誠さんはパンティに手をかけて、そっと下ろした。

ラブタイム中の男女
 

それ以降、ヌレヌレは私のお気に入りコスメになった。
ヌレヌレを塗っていると、いつも誠さんにキスされた。 フレンチキスのような軽いものではなく、それ自体愛撫のような、たっぷり舌を絡めるディープキス。ヌレヌレを塗るのが合図のように、そこからエッチに発展することも少なくなかった。

「杏子ちゃんの唇、最近エロいよね。俺のこと誘ってるみたい」

あるエッチの後、誠さんが指で私の唇をそっと撫でながら言った。
(やった……!)
「誘える女になる」という目的は、達成したの…かな。
誘った後は相変わらず誠さんにリードされることが多いけど、進歩なのは間違いない。
自分が進歩したんだと実感できると、もっともっとエッチを楽しみたくなった。
誠さんをもっと喜ばせてあげたい。自分も気持ちよくなりたい。
私は悩みを解決するというより情報収集をしたくて、あの掲示板を以前以上にチェックするようになった。

あるとき、「アソコがユルいみたいなんですが……」というタイトルの投稿を見つけた。 今までの私だったら気にとめなかったタイトル、でも思わずクリックした。いろんな経験を積んできた中で、「自分磨きをする」ことへの意識がより高くなったんだと思う。
投稿は、彼がなかなか中でイカないので、ひょっとして自分はユルいのではないかと心配になっている、という内容だった。
読み終わって、不安になった。
ひょっとしたら私も、自分で大丈夫だと思っているだけでユルいんじゃないだろうか。誠さんは優しいから、私がそうと気づかないよううまく振る舞ってくれているのではないか。
投稿の回答を読み進めていくと、「膣の締まりをよくする」=「膣トレ」のグッズが紹介されていた。
(これは!使ってみるしかない!)

『私も試してみます!結果はご報告しますね』

と、スレッドに投稿し、さっそくその膣トレグッズを購入した。
翌日、スレッドを再チェックしてみると、投稿はさらに増えていた。
みさなさんの投稿もあった。

『パートナーが楽しんでいるようなら、それほど気にしすぎなくてもいいのでは?気にするあまりエッチを楽しめなくなってしまったらもったいないですよ』

確かに。
でも私は、誠さんを喜ばせてあげられる方法があるのなら、何でも試してみたい。そうすることで自分ももっと楽しめるようになると思う。
数日後、膣トレ専用グッズ「LCインナーボール」が届いた。

愛情

「ん……きっつ……」

誠さんの眉間に皺が寄る。
エッチのとき、いつもは余裕のある誠さんなのに今日は違う。腰を動かすたびに眉間の皺が深くなる。

「あっ……んんぅ!」
たまらなくなって、誠さんにしがみつく。
(何、これ……すごい)
アソコが誠さんにきゅうっと吸いついているのがわかる。強く密着しているからか、感度も上がっている。
それでいながら、すごく濡れている。気持ちいいから、どんどん溢れてくるのだ。

「締まってるのにとろとろで……ほんと、ヤバい」

「ほんと、ヤバい」のは嘘じゃないとわかる。中の襞が誠さんに適度な圧力をかけているから、誠さんの形や細かい反応のひとつひとつがはっきり伝わってくる。
誠さんは中でときどき、苦しそうに、切なそうに、びくん、びくんと動く。

「あっ、はぁっ……」

そんなわずかな動きにさえ、感じてしまう。
中って、こんなに気持ちよかったんだ。

「もう……、ダメだ。こんなエッチなアソコ、我慢できないよ」

誠さんが腰を大きく前後させ始めた。

「や……っ、そんなに……動かしちゃっ、だめぇっ」

ただ入れているだけでも気持ちいいぐらいなのに、そんなにこすられたり、突かれたりしたら……。
アソコからくちゅっ、くちゅ……といやらしい音がする。襞と蜜が誠さんを求めて、ねっとりと絡みつくのがわかる。きっと誠さんからは、引き抜くたびにじっとりと濡れたピンク色の襞が見えるだろう。誠さんはそこを、何度も何度も容赦なく貫く。

「おかしく……なっちゃう。イっちゃうよぉっ」

アソコから甘くて深い痺れが広がっていく。全身のどこもかしこも極度の興奮状態にある。 乳首もクリトリスもツンツンに膨らんで、お尻もきゅっとすぼまって、今の私の体は全部、いやらしい。

「いいよ、何度でもイカせてあげる。こんな極上のアソコ、一回で満足できるわけ、ない」

誠さんはニヤリと笑った。いつもより余裕のない、だからこそいつもよりサディスティックな笑顔。

「何も考えられなくなるぐらいイカせる……からっ」

動きがどんどん激しくなっていく。それにつれて快感も深く、大きくなる。もう誠さんしか感じられないし、誠さんのことしか考えられない。

「ああっ、誠さん、イク……ぅ」

ふわっ、と体が浮いたような気がした。

掲示板の真実

何度イカされたか、よく覚えていない。

「ん……」

目が覚めると、誠さんが微笑んでこちらを覗き込んでいた。
いつの間にか眠ってしまったみたいだ。イキすぎて、へとへとになってしまったのだろう。
が、すぐにぼんやりした気分は吹き飛んだ。

「……っ!」

誠さんが手に持っているものを見て、息を飲む。

「ど、どうして……それを」

「ベッドの下に落ちてた。というか、正確に言うと落ちた」

LCインナーボールだった。

「隠し場所が、ベッドのマットレスの下だなんて……。今日みたいに激しいエッチをしたら、そりゃ落ちちゃうよ」

「そ、それ、何するものか……知ってるの?」

私は顔を半分布団で隠しながら尋ねる。

「知ってるよ。掲示板で話題になってただろ」

「え、掲示板?」

「そうだよ、『あんず』さん」

前触れもなくハンドルネームで呼ばれて一瞬、何がなんだかわけがわからなくなった。
私、誠さんにあの掲示板のことなんて話していたっけ?うぅん、話したことはないはず。だったらなぜ……?
誠さんは微笑みを浮かべたまま続けた。

「俺も最初は半信半疑だったんだ。でも、パソコンの履歴から見つけて…」

し、しまったー!掲示板はときどきパソコンでも見ていたけれど、履歴を消すのをすっかり忘れていた。

「あんずさんの書き込みと杏子ちゃんの行動が何度も一致したのを見て、間違いないな、と……。」

ここでピンと来た。普段はぼーっとしている私にしてみれば、あまりに高度なヒラメキだった。たくさんイカされて、何かが目覚めたのかもしれない。

「……ひょっとして、みさなさん?」

「まこと」をあいうえお順で一文字ずつ後にずらしたら、「みさな」になる。
誠さんは答える代わりに言った。

「パートナーが楽しんでいるようなら、それほど気にしすぎなくてもいいと言ったけどね。こんなに気持ちいいなんて思わなかった」

聞けば、誠さんは誠さんで悩んでいたらしい。
私が、あまりにも経験が少ないせいで緊張しがちなことを。どうしたらリラックスさせられるか、女性に人気の掲示板を見てヒントを得ようとしたそうだ。

「そしたら、なーんか放っておけない子がいてね。テキスト上のことだけど、杏子ちゃんに雰囲気が似ていて」

それが、「あんず」だった。

「これからもわからないことがあったら何でも聞いてよ。ぜんぶ、優しく教えるから」

誠さんは私の額に優しくキスをした。
驚きが徐々に引いて、かわりに愛おしさが胸に満ちてくる。
私、誠さんにいろんなことを教えてもらいたい。教えてもらって、挑戦して、誠さんを幸せにしてあげたい。それが私の幸せにもなるから。
私の課外レッスンは始まったばかり。

「これからもよろしくお願いします。先生」

私もキスを返した。


END

キスする男女

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夜ごと課外レッスン
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あらすじ

誠とのエッチが上手くいって以来、ヌレヌレは杏子のお気に入りのラブコスメになった。

ある日、杏子は掲示板で膣トレによる自分磨きについて知り、インナーボールを使った膣トレを始めると…

高槻遠名
高槻遠名
漫画家・イラストレーター。 女性向け・男性向け漫画や…
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