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官能小説 夜明け前〜解放〜 3話
続きはベッドで…
何か言いたげな目で、葵が目を合わせてくる。服の上からローターを這わせたのが、おととい。昨日は、会っていない。そして今日…。
葵が作ってくれた美味しい夕飯を終えて、ソファに座っている。意味深な葵の目。その意味を探る前に、俺の唇は、葵の唇を求めていた。葵は、吸い寄せられるように密着する。
「続きはベッドで…」
俺は、葵の耳元で囁いて、愛しい体を一気に抱き上げた。ベッドサイドのチェストには、夕飯の前から、ローターを隠してある。
全てが愛おしい
「可愛い…」
ベッドに寝かせた葵の上に四つん這いになると、思わず言葉が出た。いつもの何倍も潤っている瞳。その瞳から放たれる甘い視線。首筋も、俺の首に伸ばす腕も、すべてが、誘惑の色と波長を放っている。
可愛いという俺に、首を横に振る葵。「ほんとだよ」とキスをして、俺は、唇を徐々に、首筋へと下ろしていった。
少しずつ服を脱がせていくと、見たことのない新しいブラ。買ったのかと訊くと、「見ちゃダメ」と葵はライトを消した。
(いじらしい…)
葵の上半身を起こすと、後ろから抱きしめた。うなじに舌を這わせながら「葵のここ、大好き」と囁く。本当は、うなじだけじゃない。腕も胸も脚も指も。
全部全部、愛おしくて、恋しくて、だからこそ、快感で埋め尽くしたくなる…。
ローターのスイッチ
俺は、わざとピチャピチャと音を立てながら、後ろから葵を抱き寄せたまま、首や肩、背中、耳を、舌で確かめる。頭の片隅から、「作戦、作戦」と冷静さを引っ張り出した。
葵に気づかれないようにそっとチェストに手を伸ばしてローターを取り出す。
手の中にローターを収めた瞬間、
「あぁぁぁ、ねぇ…、ねぇ…」
葵の吐息と腕が、俺の腰に回った。そして、ぐっと引き寄せられる。葵にこんな強い力があったなんて…。そのまま押し倒したい…。でも、流されちゃダメだ。
俺は、葵の耳元に手を近づけながら、その中にあるローターのスイッチを入れた。葵の体が、一瞬ビクンと大きく震えた。
あらすじ
雄一は恋人・葵に服の上からローターを這わせた数日後、再び葵の部屋に。
葵の意味深な視線に、作戦が順調ということを頭の中で確認しながら、身も心も愛おしく思う気持ちが深くなる。
雄一はベッドに寝かせた葵の上に四つん這いになり…抱き寄せたまま、全身を舌で確かめ愛撫する。
気付かれないようにベッドサイドのチェストに手を伸ばし、ローターを取り出して…