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官能小説 夜明け前〜解放〜 4話
色気の粒
「待ってた、だろ?」と訊くと首を横に振る葵。
「じゃ、いらないの?」と言うと甘い吐息を漏らす葵。
動くたびに、葵から色気の粒が放たれる…。服を脱がせながら、ローターを背骨に沿わせて下ろしていった。
葵をうつぶせにして裸にすると、柔らかく盛り上がったヒップの谷間に、ローターをそっと這わせる。葵の腰は、待っていたかのようにくねった。
「まだまだ、焦っちゃダメだよ」
俺は、自分が興奮に引き込まれるのを、必死で抑えて言った。
伝えたかったこと
そう。焦ったら、ダメだ。
俺は、葵の左脚の付け根から指先までじっくりと舐めて、右脚を指先から戻ってくる。ひと息ごとに肌が熱くなり、体の力が抜けていく葵。だが、俺の手とローターがウエストに伸びると、抜けていた力が、入る。
「隠さないで」と、コンプレックスを覆う葵の手にキスをする。胸に俺の手が近づくと、少し和らいだ体が、また、ぐっと硬直する。俺は、葵を抱き起して思い切り抱きしめた。
「すごく、可愛いんだ、葵のこと。このカラダも心も、全部好き。だから、もっと気持ちよくなってほしい。可愛いって、気づいてほしい…」
…伝えたかったことを、一気に吐き出してしまった。本当はもっと葵を喜ばせるタイミングがあったのかも。
でも、あまりにも愛おしくて、硬直してしまう葵が切なくて、だから守りたくて…。
言葉を、抑えられなかった。俺は、自分を落ち着けるように「本当に」と囁いて、葵の胸に顔をうずめた。
舌先で転がしながら…
愛らしい乳首を舌先で転がしながらローターを収めた手で、クリトリスに、ふっと触れた。
「あんっ」
葵は、反射的に腰を引く。
「気持ちよくないの?すっごく濡れてるのに。すっかり大きくなってるよ、ほら」
今度は、いたずらな心が口をついて出てくる。
「でも…」と腰を逃がされれば、「でも?」と追いかけたくなる。
「あ…ぁん。ダメ…。こんなの、初めてなの、雄君…」
やがて葵は、俺の手から逃げるようでいて、実は押し付けてきていた。
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あらすじ
体型コンプレックスが原因で、セックスを心から楽しむことができなかった葵。
恋人・雄一は、葵のセックスに対する気持ちをもっと開放してあげるために、ある作戦を立てた。
ローターを忍ばせて、葵の家へ向かった雄一の作戦は順調。
葵への愛おしい感情が溢れ出し、本音を語りだす…