女性のための無料 官能小説・官能漫画サイト
エルシースタイル(LCスタイル)は、登録商標です【商標登録第4993489号】
ラブコスメが提供する情報・画像等を、権利者の許可なく複製、転用、販売などの二次利用をすることを固く禁じます
官能小説 未来の花ムコ 3話 (未来の夫)
もう一つの記憶喪失
目を開けると、木目の天井が見えた。
またも見覚えのない場所で、リサは目覚めたのである。
そこは狭い和室で、寝ているのは布団、そしてリサは、上下スエットを着ている。
耳をすますと、ふすま越しに
「座りなさい」とか「こぼさないの」などと言う男の声や、パタパタ何かが走りまわる音が聞こえる。
ふすまがさっと開いた。
「ママ!」
小さな男の子が、勢い良くリサに抱きついてくる。
子供に手を引っぱられながらダイニングキッチンに行くと、
なんとそこにはスーツ姿でご飯をかきこむ関口新の姿があった。
「関口?」
「いいかげん、名字はやめてよ。浩太がマネするだろ。今は、リサも関口なんだし」
少し大人っぽい印象になった関口が、笑いながら言う。
「風邪大丈夫?今日は、僕が幼稚園に連れてくからまだ寝てなよ」
関口はそう言い残し、浩太と出かけてしまった。
愛おしい夫
使いこまれた食器や家具、柱や壁の落書き……。
初めて見る光景に、リサはなぜか懐かしさを感じた。
壁のカレンダーは、2022年3月。
その日の午後からリサは、家事と子供の世話に追われて過ごした。
夜になって浩太を寝かせた後、ようやく一息ついて関口とビールで乾杯をした。
関口が、一日の出来事をリサに話す。
どうやら彼の純朴でお人好しな性格は相変わらずで、損ばかりしているようだった。
真剣な顔で話している関口がどうしようもなく可愛くなったリサは、ふいに自分から彼の唇にキスをした。
満たされて…
関口は照れたように笑って、じゃれつくリサを抱き寄せる。
優しくソファーに押し倒した後、頭を撫でながら愛おしそうにリサを見つめる関口。
深い安心感に包まれるリサ。
二人は服を脱ぎ、狭いソファーの上でしっかり肌を密着させる。
温かい手の平が、胸やヒップなど、リサの柔らかい肌をゆっくりと撫でまわす。
ソフトな愛撫に促され、リサの秘めた部分は熱い蜜で満たされていく。
関口がそこ入ってきた時、あまりの心地よさに身を震わせた。
止めどなく甘い蜜は溢れ続ける。
彼とのセックスは初めてなのに、まるで何度も繰り返してきたかのように体が馴染んでいる。
次第に一つになっている部分の違和感が消え、リサは信じられないほどの「一体感」をおぼえた。
体の芯の疼きが止まらず、「もっと」と言ってリサは関口にしがみつく。
「リサ、愛してる」
その言葉を聞いた瞬間、リサの頭の中は眩しい光に満たされた。
「私も……」
かすれた声でそう言って果てた直後、リサの意識は彼方へ遠のいていった。