注目のワード

官能小説 先生とわたし 2話【LCスタイル】

帰り道のメッセージ

同窓会からの帰り道、里香の携帯電話が震えた。短く二度震えた携帯は、夜の闇の中でしばらく明るく光っている。液晶が明るいうちに相手は誰かと確認すると、そこに表示されていたのは青木先生だった。


(あ、さっそく連絡くれたんだ……)


里香は先生がメッセージをくれたことが妙に嬉しくて、彼女は携帯電話を握りしめて口元を少し緩めた。

だが次の瞬間、先生からの連絡を喜んでしまう自分を否定しなければいけないような気がして、里香はかぶりを振る。口元をきゅっと結びなおして、手の中の携帯電話を見つめた。


(って、喜んじゃだめよ、私には彼がいるんだし……)


彼女は自分の心に浮かんだありのままを否定しながら、そっとメッセージを開いてみた。自分の心がどうあれ、先生からのメッセージを早く確認したかった。


『望月、今日はお疲れ様。久しぶりに会えてよかったよ』


先生らしいラフな書き出しで始まる文は、絵文字もなくそっけないような印象を与えた。もしかしたら、あまりメッセージは得意ではないのかもしれない。なんとなく先生がそんなキャラだったら面白いなと思えて、里香はまた一人で笑いをこらえた。


『もうすぐ結婚するらしいって、聞いた。おめでとう。自分の教えた生徒がそんな風に大人になっていくのを見るのは、先生として嬉しいです』


先生のメッセージを見た里香は、思わずぎょっとした。いつの間にか、話に尾ひれがついている。
里香は彼氏と同棲こそしているものの、結婚の話なんて一度も出ていない。
慌てて里香は、先生に返信を送ることにした。早く訂正しなければ、噂が変な方に広まってしまうかもしれない。

彼女は道の端に立ち止まってメッセージの作成画面を開くと、自分の可能なかぎりの速さで文章を打ち込んでいった。


『先生 メッセージありがとうございます。私も今日先生に会えてうれしかったです。本当にお変わりなく、お元気そうでよかったです。ちなみに、私はまだ結婚の予定はありません…。誰から聞いたかわかりませんが、話が大きくなっているようです』


メッセージを送信し、里香はまた歩き出す。先生からいつ返信があるかはわからない。でも、きっと自分の送ったメッセージはすぐに読んでくれるという気がしていた。
返信を待ちながら歩いていると、あっという間に家に着いてしまった。里香はマンションの玄関ロックを開け、自分と彼の住む部屋に入っていく。

そっけない彼

「ただいま」


玄関を開けると、ジャンクフードの匂いが部屋の中に立ち込めていた。


「おかえり、意外と早かったな」

「うん、二次会は行かなかったから」


彼はソファに身を投げ出し、テレビのバラエティ番組に視線を集中させていた。里香の方を見ることなく、彼女の「ただいま」に反応する。

それも、今となっては普通のことだった。

テーブルの上に置かれたカップラーメンは、彼の夕飯だろう。そしてこれが、玄関を開けた時のジャンクフードの匂いの原因だ。


「もう、ちゃんとご飯食べた?」

「面倒臭いし、カップラーメンで十分」

「そういうこと言ってると痩せちゃうよ?」


里香はカバンを下ろしながら、視線をテレビに向けたままの彼にそう言う。彼は聞いているのかいないのか、「んー」とだけ返事をして、夕飯についての話はそれきりになってしまった。


「楽しかった? 同窓会」


テレビの向こうでお笑い芸人が喋る合間に、彼が里香に話しかけてくる。その話題にどれだけ興味があるのかわからなかったが、里香はソファに腰掛けながら「うん」と答えた。

話ている男女


「気になる奴との再会とか、なかったの」

「ないよー。私は女としては見られてないと思う。同棲中だって言ったし。みんなに結婚間近だと思われちゃった」

「ふーん……」


結婚、その二文字をつい口にしてしまってから、里香は後悔した。同棲を始めてから、決して短くはない時間が流れている。それなのに結婚の一言は、彼からは出そうになかった。

なんとなく気まずい雰囲気が流れ、テレビの音だけが空回りするように聞こえる。
場の空気に耐えられなくなったのは里香の方で、ソファから勢いよく立ち上がるとこう言ってリビングを後にした。


「あっ、私、お風呂沸かしてくるね? まだ入ってないでしょ?」

「あ、ああ……」

秘密の電話

次の土曜日になり、里香は一人部屋で雑誌をめくっていた。彼は友人との飲み会だと言って出かけて行ったが、里香は本当のことを知っている。
きっと、他に女がいるのだ。

休みの日なのにいつも以上に気合の入った服装に身を包み出かけていくなんて、女以外ありえないと思っていた。

それでも里香は追及することができず、ただ彼を見送るだけだ。たとえ他の女のもとに行っても、自分のもとに帰ってきてくれるなら、と自分に言い聞かせることで、なんとか嫌な気持ちを払拭しようとしていた。

心のもやもやは晴れないけれど、彼が帰ってくるのに合わせて、せめてお風呂を沸かしておこう……そう心に決めた瞬間、携帯電話が着信を知らせた。
相手は先日メッセージのやり取りをしただけの、青木先生だった。里香はなぜか心臓をきゅっと掴まれたような緊張感に襲われながら、なんとか電話に出る。


「はい、望月です」

「望月、この前はメッセージの返信ができなくてごめん。ちょっと慌しくなっちゃって」

「いいえ、いいんです。先生もお忙しいでしょうから」

「今、時間大丈夫か? 彼氏と一緒だったりしないか?」

「彼氏は飲みに行っちゃいました。……なんでそんなことを?」

「いや……彼氏がいる横で話をしたら、申し訳ないかなと思って」


受話器の向こうで、先生が頭を下げているような気がした。声が本当に申し訳なさそうで、つい里香は笑ってしまう。


「ふふっ、申し訳ないなんて、そんな」

「だって、そうだろう? 近々結婚するかもー、なんて元教え子と、関係を疑われたら申し訳ない」

「だから、先生。結婚はまだですってば」


里香は再度結婚の話を否定した。笑いながら否定したものの、なんとなく胸が痛んだ。


「そっか……。俺より先に生徒の方が結婚するのか、って感慨深かったんだけどな」

「それって、期待してたんですか? それともがっかり?」

「両方だな」


受話器越しに先生が笑ったのがわかって、里香もつられて声をあげて笑った。


(先生と話していると、どうしてこんなに心が晴れ晴れとするんだろう)


そんな話題から始まり、気づけば二人は一時間も話しこんでいた。同窓会ではあまり長くは話せなかったし、積もる話があったということだろう。電話を切るのも勿体無いような気がしたが、さすがにこれ以上長電話をするのはまずいような気がして、どちらともなく電話を切った。


「それじゃあ、また電話する」

「はい。私も、電話できそうな時にご連絡します」


その言葉とともに切れた電話を持ちながら、里香はどきどきしていた。ソファに横になりながら、彼女は先生のことだけを考える。

この気持ちがなんなのか、言葉にしてはいけない。

絶対に、言葉にしてはいけない。


(なのに……)


里香は自分の履いていたスカートをたくし上げ、ショーツの中にそっと手を差し込んだ。

黒い陰りのような毛をかき分けて進むと、小さな陰核がある。


「んっ……」

一人Hする女性


彼女は陰核を人差し指で押したり、左右に弾いたりして自分を慰めはじめた。
言葉にしない代わりに、自慰をする自分だけは許してあげようと、彼女は思う。


「あ……っあ……」


甘い声が、一人きりの部屋に響いた。

⇒【NEXT】先生への想いに気が付いてしまった里香は…(先生とわたし 3話)

あらすじ

憧れの青木先生と同窓会で再会し連絡先を交換した里香。

飲み会の帰り道、
さっそく青木先生が携帯にメッセージをくれたことに
口元が緩んでしまう。

彼と同棲中の手前、気持ちに戸惑いつつ確認すると…。

この記事を読んだ方にオススメのコンテンツ

この作品を読んだ方にオススメの商品はこちら!



一足先にラブコスメ漫画を読みませんか?

官能小説はやっぱりLC!女性のためのすべて無料の官能小説サイト『エルシースタイル』!女性向けのえっちな小説や、女の子向けの投稿小説作品、セックス体験談を多数掲載中!短編から長編まで、エルシースタイルでしか読めない女性のための連載官能小説をお楽しみください。

2019クリスマスSP
  • クンニ
  • さくらの恋猫
  • ヌレヌレSP
トロけるエッチ
騎乗位動き方
虚羽あす
虚羽あす
女性向け・男性向け小説/シナリオを執筆するフリーランス…
カテゴリ一覧
感じる官能小説
幼馴染(全3話)
仕事一筋(全3話)
遠距離恋愛|遠距離恋愛カップルの官能小説
夜明け前〜解放〜(全6話)
夜明け前〜出逢い〜(全6話)
絵の中のあなた(全3話)
空をつなぐ(全8話)
恋のチカラ(全6話)
恋愛エクスプレス(全8話)
キミに出会う旅(全5話)
君が気づかせてくれたこと(全6話)
home sweet home(全4話)
恋の花の咲かせ方(全5話)
まだ見ぬ君へ(全4話)
ここにいること(全4話)
未来の花ムコ(全4話)
彼女の生きる道(全7話)
本当の幸せ ―私の誤算―(全3話)
コイの記憶(全3話)
救世主(全3話)
再びの春(全3話)
天使の羽(全3話)
キャンパス(全3話)
恋愛診断(全3話)
傷心旅行(全3話)
甘い恋愛(全3話)
始まりは雨(全3話)
遠回りした私たちの恋(全4話)
LOVERS〜恋が始まる〜(全6話)
LOVERS〜恋が揺らぐ〜(全6話)
LOVERS〜恋がざわめく〜(全6話)
揺れる明るみ〜癒し〜(全6話)
揺れる明るみ〜包容〜 (全6話)
うずきがとける(全7話)
おんなの、秘めごと|森下くるみの官能小説
バースデーバレンタイン|渡辺やよいの官能小説
安藤呂衣は恋に賭ける|内田春菊の官能小説
私の知らない私|女性向けSM官能小説
ウーマン・オブ・プラネット
官能小説の書き方(投稿)
その指が恋しくて|指フェチの官能小説
あなたを感じる〜電話エッチ〜|テレフォンセックスの小説
寂しさの粒|マリッジブルーで婚約破棄を考える女性の官能小説
ルームナンバー701
美味しいセックス|おいしいフェラの官能小説
目で感じる官能エロ小説
「もうひとつ」の誘惑|ディルドの官能小説
新着小説作品
あなたを掴まえたい(年下彼氏)|年下男子との恋愛小説
夜はまた明ける
秘密の氷が溶ける音
心の糸を結ぶ場所|婚活パーティーが舞台の官能小説
Sweet of edge
となりのS王子「ファースト・クリスマス」|クリスマスHの小説
となりのS王子小説版 恋におちたら|上司との恋愛官能小説
先生とわたし|先生と生徒の恋愛官能小説
【小説版】シンデレラになる方法 〜誓子の場合〜
【小説版】夜ごと課外レッスン|夫婦の官能小説
クロスラバーズ spotA 谷崎美陽の場合
クロスラバーズ spotB 吉井月乃の場合
妄カラ女子 spotA 小森未由の場合
純白と快感のあいだ|ひと夏の恋を描いた官能小説
妄カラ女子 spotB 榊川彩子の場合
パラレルラブ spotA 加藤直紀
パラレルラブ spotB 高木洋輔
同居美人 projectA 名取千織
同居美人 projectB 上塚想子
心も体もつながる夜は
幼なじみの甘い脅迫|幼馴染との官能小説
甘恋レッスン|幼馴染とするエッチの練習小説
恋のメイクレッスン|可愛い女の子の恋愛小説
彼女を震わせるモノ|ローターで攻める官能小説
オンナノコ未満、オンナノコ以上
本当にあった物語|ラブコスメの体験談小説
恋猫、飼い始めました。|リモコンバイブが登場する官能小説
Lovecure|ラブホテルでのセックス官能小説
二度目の恋におちたから|セカンドバージンの小説
Vな彼女と彼氏/凛野あかり
【小説版】タワーマンションの女たち
年下わんこのおねだりタイム|玩具の官能小説
今夜は私から/矢野樹
私も知らないわたし/結奈
初めてのひみつ/凛野あかり
心も体も通わせて(全4話)
マンネリ打破!恋愛スイッチ(全2話)
プリンセスになりたい(全2話)
恋の誘惑は唇から(全3話)
インサート・コンプレックス|エッチができない官能小説
上手なキスを教えて?|上手なキスの仕方がわかる官能小説
秘密、蜂蜜、果実蜜|三松真由美の官能小説
エッチな女性はお好みですか?
私だけの、キミでいて。|膣トレで自分磨きをしていく官能小説
あなたのすべてが性癖なのです。|アナルセックスの官能小説
きみの声じゃないと駄目なんです!|言葉攻めで感じる小説
欲望まみれの執事に愛されて|執事とのSM官能小説
彼の知らない私と、私の知らない彼
「気持ちいい」を聞かせて|同棲中のセックスレス小説
恋する貴女へ特別な快感(おもてなし)を〜若旦那の恋の手ほどき
ひとりえっちの為の短編エッチ小説(オナニー小説)
投稿官能小説(短編)
大人の恋愛小説(短編)
夏目かをる小説|夏目かをるが描く無料官能小説
官能コラム
おすすめ官能小説レビュー
クリエイターズサイト
無料動画を見る
招き恋猫
メルマガ登録して最新h漫画を一足先に読もう