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官能小説 先生とわたし 3話
あの人を想うと
「んっ……く……」
スカートをたくし上げてショーツの中に手を忍ばせると、そこは他の部分よりも湿度が高くなっていた。
里香は自分でも驚いた。まさか先生と電話で話しながら、自分が濡れていたなんて。彼女は先生に対して持ってはいけない感情を持ってしまったのだと、いよいよもって自覚した。
人差し指が陰核に触れると、つい彼女の口からは甘い声が漏れる。
「……っ、あぁ……」

陰核に触れると甘い痺れが全身を駆け巡り、ぞくぞくとした快感が背中を伝って脳まで届いた。
一人で自分を慰めることはあるけれど、こんなに気持ち良いと思ったことはない。
想う人がいる自慰はこんなにも気持ちの良いものだと知って、里香は少しだけ嬉しい気持ちになった。
(先生を想って、私こんなことしてる……恥ずかしいけど、少しだけ愛おしい)
里香は先生との会話を思い出しながら、陰核を擦る手つきを早めていく。
頭の中には、まだ先生の声が響いていた。
誰か好きな人はいるの
「ねえ、先生って今彼女はいるんですか?」
「いきなりだな、望月。……いないよ。いたら望月に電話なんてできないだろ」
「そっか。そうですよね」
言われてみれば当たり前だ、と里香は感じた。彼氏がいるのにこうして電話をしている自分を棚に上げながら、先生なら疑われても仕方のないことは普通しないだろうと思ったのだ。
電話口でそれに気づいて、里香は嬉しくなった。嬉しさのあまり言葉を続けられなくなっていると、先生から心配するような声が聞こえる。
「……望月?」
「ん、ううん、なんでもないです。先生、彼氏がいる女の子に電話しちゃうんだなーって思って」
わざと意地悪くそう言うと、先生は慌てた様子で返事を寄越した。
「なっ、望月は、その……あ、生徒! 生徒じゃないか。元教え子に電話するのが、何か変か?」
「ふふっ。いいえ、全然変じゃないです」
「よかったー……」
安心しきった様子の先生に、里香は笑いをこらえられなくなった。それにつられて、先生も笑い出す。
「あははっ、ふふっ、先生面白い」
「なっ……大人をからかうなよ……でも……ははっ……確かに面白いな」
爽やかな先生の声が、頭の奥でずっと響いている。
里香はその声に惹かれてしまっている自分に気づいて、陰核を擦る手を一旦止めた。
(……だめよ。私には彼がいるんだから)
手を止めつつ、その言葉の次に、彼女は「でも」と続ける。
(でも、嬉しかった。先生と話ができて、先生の声が聞けて)
止まっていたはずの手が、再び陰核を捉える。秘壺から染み出してきた愛液が指に絡みついて、陰核がぬるぬるとしてきた。
「……んんっ……あぁ……っ」
(先生……あぁ、だめだ。私、先生のことばっかり考えてる。あの声が、変わらないあの姿が)
変わらないままで
陰核から放たれる痺れのような快感の中で、里香は高校時代を思い出していた。
高校二年生のとき、英語を担当してくれた青木先生は、若さと爽やかな見た目、そして飾らない性格のおかげで女子生徒からとてつもない人気があった。
里香も密かに憧れてはいたのだが、先生にとって高校生なんて子供にしか見えないだろうと知っていたし、先生と生徒以上の何かになろうとは全く思っていなかった。ただたまに日直の仕事が回ってきた際に先生と少し喋るだけで、里香は満足だった。
だからきっと、先生だって自分のことは覚えていないだろうと──思っていた。
(それが、先生から電話をかけてきてくれるなんて)
陰核を擦る手つきを早くしながら、里香は先生の姿を再び思い出す。
(出会った頃より太っても痩せてもいない……けど、目尻にちょっとシワができてた。三十歳を超えるとそうなのかな、それとも笑いジワかな)
「ふ……ぁ、……っ、く、あぁっ……あおき……せんせ……」
先生の重ねてきた時間を思いながら、里香は先生と口にした。
名前を呼んではいけないと思っていたのに、もうこうなっては歯止めがきかない。
「んんっ……せんせ……ぇ……っ……!」
陰核は快感のせいで膨れ上がり、もっと快感を享受しようとしている。
里香は自分の気持ちを受け止めるように、陰核で絶頂に達しようとしていた。
「あぁっ……や……っ、イクっ……先生っ……ああぁっ……!」
彼女の広背筋がきゅっと寄り、里香は胸を突き出すような格好になって絶頂を感じた。
全身を駆け抜ける快感は電気のようで、里香は思わずぎゅっと目を瞑る。
快感の波が収まってくると、彼女はやっと体の力を抜いて息を整えた。
「はぁっ……あぁ……はぁっ……私……」
(何してるんだろう、私)
そう思いながらも、心は満たされていた。満たされたのは心だけではない。ショーツからそっと手を引き抜くと、手は愛液でしとどに濡れていた。
それが、里香の偽らざる本心だった。
(私、まだ先生に憧れてるんだ)
さよならとたすけて
それからしばらくたったある夜、里香は仕事を終えて自宅に向かっていた。
先生とは、あの電話の後もメッセージのやり取りをしている。
今の里香にとって、彼氏とのマンネリ化した時間よりも、先生との秘密のやり取りのほうがときめきを感じるものになっていた。
それでも、彼には情を持っている。先生に対してはあくまでも憧れのようなもので、それ以上の何かではないと思っていた。 里香はマンションの鍵を開けて、先に帰っているはずの彼にいつも通り「ただいま」と言おうとする。
しかし、この日里香はその一言が言えなかった。
玄関を開けると、そこには彼の靴と、自分のものではない見知らぬヒール靴が置いてある。
(私、こんな靴持ってたっけ? いや、こういうのは趣味じゃない……)
嫌な予感を前に、わざととぼけるように里香はそう思う。
恐る恐る靴を脱ぎ、彼女は小さな声で今度こそ「ただいま」と言った。
リビングを覗いても、そこに彼はいない。カバンをそっと置いて、今度は寝室に向かう。
「ねえ、ただい……」
ただいま、ともう一度言いかけながら寝室のドアを開けると、そこには彼と、見知らぬ女が裸で抱き合っていた。
「──!!」
思わぬことに、里香は口をつぐんだ。
「どういう……こと?」
彼は一瞬バツが悪い顔をしたが、開き直ったように里香に強い口調で迫る。
「どういうことも何も、こういうことだよ。お前にはもう愛情を感じない」
「……何よ、それ! ひどい……!」
「お前なんか、もういらないんだよ! お前といても退屈なだけだ」
「……っ!」
里香は彼の顔をひっぱたこうと、右手を振り上げた。しかしその手は振り下ろされることなく、力なく元の位置に垂れ下がる。
「出てけよ。俺が他に女作ってるの、気づいてたんだろ? なのに見ないふりして知らないふりして、恋人ごっこはおしまいだ」
「……わかったわよ!!」
彼女は目に大粒の涙を溜めながら、リビングに一旦戻ってカバンを掴むと、玄関を飛び出していった。
マンションを出て、家から駅に向かう道を進んで行く。戻るのではない、もうあそこは戻る場所ではなくなってしまった。
しばらく歩いたところで、里香は胸を貫く辛さのあまりその場にうずくまってしまった。
(こんな時、誰か助けてくれたら……)
何かに気づいた里香は、ポケットから携帯電話を取り出し、ある番号にかける。
「……もしもし、先生」
「望月? 何があったの」
「……何も、聞かないで」
自分から電話しておいて「聞かないで」もないと思ったが、先生ならばこの涙声で気づいてくれるだろうと彼女は知っていた。

先生が、電話の向こうで優しく声をかけてくれる。
「何があったか知らないけど、辛いなら、とりあえずうちにおいで」
里香はその言葉で、ゆっくりとその場から立ち上がった。
⇒【NEXT】「おいで」と先生に言われた里香は彼の家に向かって…(『先生とわたし』4話)
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あらすじ
青木先生からの突然の電話に久々にドキドキしてしまった里香。
彼が出かけている間に里香は彼女の秘部に手を伸ばす。
人差し指が陰核に触れるとその快感に甘い声が漏れる。
里香は陰核を握る手つきを速めていく…
先生を想いながら…。