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官能小説 上手なキスの仕方を教えてくれる…? 幼馴染のエッチなキスのレッスン開始

幼なじみの二人

「目、閉じて」

春人(はると)に囁かれて、萌花(もか)はそっと瞼を閉じた。
 自分の唇にふわりと乗るように、春人の唇が重なる。

(私、いま……春人とキスしてるんだ)

幼なじみの春人。ずっと好きだったけれど、恋人同士になることはないと思って、あきらめていた――。
今だって恋人同士ではない。これはあくまでも「キスのレッスン」に過ぎないのだ。


***


ことの起こりは、一週間前の夜にさかのぼる。
萌花は缶チューハイでヤケ酒を飲んでいた。これで三本目だ。アルコールの強いタイプなので、お酒のまわりが早い。

ヤケ酒の理由は失恋だ。本当は一人で飲むつもりだったのだが、飲んでいる途中で涙が止まらなくなった。
誰かに一緒にいてほしい。手がほとんど無意識にスマホに伸びて、LINEで春人にメッセージを送っていた。

『今、なにしてる?』

最初の一通を送ってから一時間後には、春人は萌花の家のチャイムを鳴らしていた。
春人と萌花は家が隣同士で、同年齢の幼なじみだった。
小学校高学年ごろからは幼なじみということを何となく気恥ずかしく感じ、お互い距離をとっていたが、友情のような感覚は残っていて、何かあるとそれとなく報告しあうことはずっと続いていた。

 社会人になった今は、二人とも「生活能力をつけたい」という理由で実家を出て、それぞれ一人暮らしをしている。
春人は大手不動産会社で、宅地開発の企画にたずさわっている。新卒で入社した会社で、26歳になる今年は4年目だ。最近は上司や先輩のアシストだけでなく、春人本人に任される仕事も増えてきた。

萌花はアパレルメーカーの営業部門で働いている。一見華やかだが、挨拶回りや出張も多く、「地道さが求められる、体力勝負な仕事」だと萌花自身は思っている。
二人は同じ路線上のそう離れていない駅に住んでいるので、お互い彼氏、彼女のいない時期であれば、どちらからともなく相手を誘って一緒に食事に行ったり、「宅飲み」したりすることはあった。


「で、何なの、別れた理由は。話して楽になることなら聞くけど」

春人が自分で買ってきた缶ビールを飲みながら尋ねてくる。踏み込みすぎない程度に心の中に入り込んできてくれるのは、腫れものに触るように何もされずにいるより心地よかった。この距離感をわかってくれるのは、幼なじみだからこそだろう。


「あんただから言うけどさ……」

迷ったが、酔った勢いもあって萌花は心を決めた。お酒の力を借りない普段の萌花では、きっと言えなかったことだった。

「キスが下手…」失恋を打ち明けて…

「キスが下手だって言われたの」

「え……」

春人の動きが一瞬止まる。

「あいつは私のこと、もっとイケイケな女だと思っていたみたい。なのにキスをしてみたら受け身でたどたどしくて、こりゃあうかつに手を出しちゃダメだって思ったんだって」

その相手とは友人の結婚式の二次会で知り合った。連絡先を交換し、三回目のデートで告白され、そのときにキスをした。
だがそのキス以降、彼とは連絡がとれなくなった。共通の友人にそれとなく聞いてみたところ、「伝えておくね」と言ってくれたが、十日経つ今日まで待てど暮らせど連絡はなかった。さすがに萌花も、「これはもうだめだ」とあきらめた。

「遊ぶ気だったのかなあ」

「お前、パッと見は華のあるほうだからな。でも、かえってよかったじゃん。うかつに手を出される前で」

派手とはいわないまでも、萌花は少なくともキレイであろうとはしている。だが両親が厳しかったせいで中身は意外に奥手なことを、春人は知っている。

「それはそうなんだけど」


相手をあっけなく失ってしまったことにももちろん傷ついているが、久しぶりに恋ができそうだという期待が叶わなかったのも、萌花にとってはショックだった。ただ、それを口にはしない。掘り下げていったら、春人にかつて抱いていた思いにまで言及しないと済まなくなりそうだからだ。

春人は昔からムードメーカー的存在で、常に友人たちの中心にいた。人を笑わせるのもうまかったし、小・中・高と所属していたサッカー部でもエースストライカーだった。
顔も悪くない。悪くないというより、いい。形の整った眉に涼しげな目が印象的だ。当然モテたし、女の子からよく告白もされていた。誰々とつきあっているという話を、春人から直接聞いたこともあった。

物心づいたときから、春人のことが好きだった。でもきっと、私たちは恋愛をするような仲じゃないんだ。萌花は自分にそう言い聞かせて、恋心をひたすら押さえつけてきた。そうこうするうちにいい出会いがあって、その人とつきあったりもした。春人にコイバナができるようにもなった。


「コンプレックスになっちゃうよね。そんな言われ方したら」

萌花は缶チューハイをちびりと飲み、また溜息をついた。次に誰かとキスするとき、自分は怖じずにできるだろうか。不安になってくる。

上手なキスの仕方、教えてあげる

春人はビールをあおり、空になったその缶をテーブルに置いた。

「じゃあ、レッスンでもする?」

「え?」

「俺、キスぐらいなら多少経験あるし、教えられえることもあると思うんだ。コンプレックスになる前に……上手なキスの仕方のレッスン、する?」

トクッ、と胸が鳴る。
え、何、それ。キスのやり方をレッスンなんて、本気で言っているの? 

「冗談やめてよ」と笑い出したほうがきっといいんだとわかっているのに、ずっと押さえつけていた春人への気持ちが急激に膨らんだ。


(レッスンでも、春人とキスできるなら……)

「お願い……します」

萌花はそう答えていた。

夢見ていた憧れのキス

本当はその日のうちにキスして、「酔っぱらった勢いだった」ということにしてしまったほうがよかったのかもしれない。

でも春人に「酔った勢いでキスする女」だとは思われたくなくて、萌花は日を改めてもらうことにした。
その日はそれから何本飲んで何を話したのか、よく覚えていない。


 そして、今日が約束の日だった。今度は萌花のほうが、春人の家にやって来た。

重なった春人の唇はほどよく熱くて柔らかくて、ただ触れているだけなのに気持ちいい。長年秘めていた思いが春人の唇の熱に揺り動かされて、甘く、切なく、内側から胸を焦がす。

もっと春人を感じたい。もっと春人にも気持ちいいと思ってもらいたい。
でも、どうしたらいいのか萌花にはわからなかった。受け身なだけではいけないとわかっている。でも、何をすればいいのかわからない。

ふいに、下唇がやわらかいもので包まれた。

「ん、ふっ……」

優しい感触ではあったが、驚いてうっすら目を開けてしまう。
春人が自分の唇で、萌花の唇を優しく挟んでいた。歯はまったく立てていない。唇だけではむはむする。

「同じようにして」

わずかに唇を話し、春人が教えてくれる。萌花も春人を真似て、春人の下唇をそっと挟んだ。唇の弾力を伝えるように、軽く力を入れたり、抜いたりする。

(これでいいのかな)

不安だった。


「いいよ、大丈夫」

萌花の心の声に答えるように春人がうなずく。
次は春人が萌花の唇を挟み、それが終わるとまた萌花が春人の唇を挟んだ。

「うまくしようと思わなくていい。唇に集中して、まずは自分が気持ちいいと思うようにやるんだ。自分が気持ちいいことは、相手もたいていは気持ちいいからね」

それなら大丈夫。今、萌花は唇からほろほろととろけていきそうな気持ちよさに浸っている。小鳥のように唇をお互いつつき合うだけのことがこんなに気持ちいいなんて知らなかった。

官能小説挿絵:上手なキスの仕方を教えてもらっているイメージ画像

「ん……はぁ……っ」

唇の隙間から息を吸うことに、妙に興奮した。

「感じてきた? 次、いこうか」

次の春人からのキスは、それまでと違った。わずかだが、舌が入り込んできたのだ。春人の舌が、ご機嫌を探るように萌花の舌先をちろりと舐める。

「んっ……」

ほんの少し触れただけなのに、ちりっと電流が走ったような気がした。
舌はすぐに春人の中に戻った。「同じようにして」と春人が萌花を覗き込む。萌花は春人を真似て、舌先で舌先に触れた。先端をつついただけに過ぎないのに、熱く、ぬるぬるとした感触が気持ちよくてうっとりしてしまう。

「焦らないで。できるだけゆっくり動かすことを意識して」

春人の言うとおり、ゆっくりした動きを心がけていると、唇と舌の感度が上がってきた。


(このまま、ずっとキスしていたい)

そんな思いさえ湧いた。

⇒【NEXT】「集中しよう」という意識なしに、舌と口の中の感覚がどんどん敏感になってきて…(上手なキスを教えて?〜幼馴染のエッチなレッスン〜 2話)

あらすじ

「上手なキスの仕方を教えてくれる?」

失恋した元カレに「キスが下手」と言われてコンプレックスに思っていた萌花。
「じゃあ、レッスンする?」と幼なじみの春人に持ち掛けられて…?!

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