ポルチオの位置は？自分で確かめられる？

ポルチオ（ボルチオ）という言葉はご存じですか？
ポルチオとは、子宮口のあたりにある性感帯のこと。
クリトリスやGスポットは聞き覚えがあっても、ポルチオ性感帯といわれても具体的に位置がわかる方は少ないかもしれません。

漫画内でしずくさんが示していた画像でもわかるように、ポルチオは、子宮頸部という子宮と膣の間にある部分のうち、膣側に突出している部分のこと。
ポルチオとその周辺全体はポルチオ性感帯、Pスポットとも呼ばれます。

ポルチオの位置は膣の一番奥。
平均的に膣の長さは約8〜10センチといわれるため、指で触れるには大きめな手の方、指が長い方でないと難しいかもしれません。
ただし、イッた後や排卵日前後は子宮が下がってくるため、そのときは指で触れられる場合もあります。
逆に言うと、ある程度子宮が下がってきていないと指などで開発するのは難しい部分ともいえるでしょう。

ポルチオの具体的な位置としては、膣口から膣奥に向かって指を入れ、突き当り周辺にポコッと膨らんだ場所。
もちろん個人差があるため、ゆっくり指を動かしながら上下左右に触れる部分がないか探してみてください。
触れたときの感覚も「ぷにゅっと柔らかい」「コリコリして硬い」など人によって違いますが、出産経験の有無で硬さに違いがある傾向があるようです。

想像しているよりも奥にあることが多いので、「まだ先があるかな」と探りながら指を進めると見つけやすいでしょう。

クリトリスやGスポットでのイキ方とは異なるポルチオ。
ポルチオを感じられるようになると、どんないいことがあるのでしょうか。

全身で感じるようなオーガズムが得られる

ポルチオでイクと、クリトリスやGスポットよりも気持ちよさを感じられる時間が長いといわれています。
また、スポット的な気持ちよさというよりも、全身に響き渡るような快感を経験する方が多いそう。

実は、クリトリスやGスポットよりもポルチオでイッたときのほうが、快感を増加させ、幸福感が高めるという働きがある「オキシトシン」というホルモンの分泌量が格段に多いのだとか。

つまり、ポルチオでイクと快感の強さだけでなく、精神的な満足感が大きくなるということ。
同じ中イキでも、Gスポットでイクよりもポルチオでイク方が、「深イキ」と呼ばれる深い快感を得られるイキ方を経験できるのです。

今まで「こんな気持ちよさ知らなかった」と思っていた経験以上の快感を得られると思うと、がぜん興味がわいてきますよね。

連続イキができるように

連続イキと聞くと、一回のセックスの間に何度もイクことを想像しがちですが、実は1回のオーガズムの間に複数回イクことを意味します。

上述したように、ポルチオでイクと快感を得られる時間が長く快楽が深いため、最初の快感を持続したまま2回目のオーガズムを得ることができるのです。

ポルチオで感じるようになるには開発が必要

こんなに深い快感を得られるポルチオですが、クリトリスのように触れるだけで快感がえられるような場所ではありません。

「気持ちいい」と感じられるようになるまでは、ある程度の開発が必要。
最初は刺激していても快感を得にくく、激しく突きすぎてしまうと逆に痛みを感じることも。

基本的な開発方法を続けていくうちに「あれ、気持ちよくなってきたかも…」と感覚が変わり始めます。
あきらめずに、少しずつ続けることが開発のポイントなのです。

指では届きにくいポルチオ。
彼との挿入で開発すれば一緒に楽しめますが、あまり無理をするとお互い疲れてしまいますし、毎日実行するのも難しいもの。
そんなときは、ラブグッズを使って開発していきましょう。

彼と一緒に使って練習してもいいですが、やはり自分のペースで進められるオナニーがおすすめです。

ラブグッズにはいろいろな種類がありますが、奥にあるポルチオを刺激するためには、長さのあるバイブを使いましょう。

ポルチオオナニーのためのバイブの選び方

バイブにもさまざまなスタイルのものがあります。
ポルチオでイクためのバイブを選ぶときは、十分な長さのあるバイブを選びましょう。

挿入部が10センチ以上あるものであれば、ほぼポルチオに届く可能性が高いです。

また、ポルチオオナニーだけに限らずですが、できるだけ柔らかい素材のものが安心です。
ポルチオを刺激するとき、最初は痛みを感じることもあります。医療用素材を使用しているものなど、ソフトな手触りのバイブを選びましょう。

初めてのポルチオオナニーでどのバイブを使ったらいいのか迷っていたら、「マリンビーンズ」や「スカイビーンズ」がおすすめ。

「マリンビーンズ」は先端にモーターを搭載。
ポルチオへずんずんと振動を与え、しっかり刺激をしてくれます。挿入部分は10センチなので、ポルチオにしっかりアプローチします。

まずはポルチオの位置を自分で確かめておきましょう。
指で触れるのは難しい性感帯なので、一度クリトリスかGスポットでイっておくと子宮が下がってきて触れやすいかもしれません。

指を入れて「だいたいこのあたりかな」という位置を定めてラブグッズを挿入すると、入れたときにイメージがつきやすいです。

では、さっそくポルチオオナニーを始めてみましょう。

１）タオルを敷く

中を刺激すると愛液があふれやすく、シーツを汚してしまう可能性があります。
ローションを使うと垂れてしまうこともあるので、ベッドにはタオルを敷いておくと安心です。

２）バイブにコンドームをかぶせる

バイブをそのまま使用すると衛生的にあまりよくないので、コンドームを装着してから使用しましょう。

使用後はコンドームを外して処分し、除菌スプレーやシートで拭いて清潔にし、ホコリがかぶらないよう箱にしまっておきましょう。

バイブ用のコンドームを使用すると、たくさん使えてリーズナブルです。

３）温めたローションをバイブにつける

お湯にローションをボトルごと入れて湯煎し、ローションを人肌まで温めます。

冷たいローションよりも温めたローションの方が挿入したときにヒヤッとした感じがしにくいので、特にバイブ初心者の方は温めて使用するといいでしょう。

４）バイブやローションで愛撫をして挿入の準備をする

体が準備できていない状態でいきなり挿入すると痛みを感じることがあります。
また、性的な快感が高まっている方がイキやすいので、挿入する前に体を愛撫して心と体を盛り上げておきましょう。

例えばバイブの先端でクリトリスや膣の入り口付近を刺激してみたり、クリバイブを当ててみたりして性感帯を刺激してみましょう。
また、ローションを使って乳首を愛撫してなめられているところを想像するなども、興奮を高めることができます。

５）ゆっくり奥まで挿入する

体が準備できたら、ゆっくり挿入してみましょう。
奥まで入れて、ポルチオと思われるところに当たったら、少しずつ出し入れしたり、バイブのスイッチを入れて振動やスイングによる刺激を与えたりしてみてください。

、最初は気持ちいいのかわからないかもしれませんが、感覚をつかむまで繰り返しましょう。

ただし、無理は禁物。
やりすぎてしまうと痛みを感じることもあるので、ある程度刺激をしたら自分が気持ちいいところに移動させる、クリバイブのスイッチを入れてクリトリスを刺激するなどして、オナニーを楽しみましょう。

Gスポットやポルチオの位置が指で確かめられていなくても、ラブグッズで気持ちいいと感じる場所を擦るようにしていたらイケるようになったとのこと。
リラックスして気持ちいい部分を見つけることから始めるといいかもしれませんね。

セックスでポルチオ開発するときのポイント

セックスでもポルチオを開発してみましょう。

指で刺激してもらう

ポルチオは指で届きにくいので、十分に感じた後で子宮が下がってきてから指を入れましょう。
爪を切ってくれぐれも傷をつけないようにしてください。

奥まで指を入れる際には、痛みが出ないようよく濡らしてから行います。
ローションを使って中に入れやすい状態にしておくのもいいでしょう。

指先がポルチオに達したら、激しく突くのではなく、優しく一定のリズムで押すように刺激します。
緊張すると体が硬くなり快感も得にくくなるので、クンニをしてもらうと良いかもしれません。

体位を工夫する

深く挿入できる体位を選ぶとポルチオに届きやすくなります。

おすすめなのは、下記です。

騎乗位：男性器でポルチオを刺激しやすい

横になった男性にまたがり、女性が上に乗って挿入する騎乗位も、膣の奥までペニスを導きやすい体位。
自らの腰の重みで深い位置までペニスを到達できますし、しかも自分の気持ちのいいところに角度などを自由に調整できるため、自分のペースでポルチオ開発を進めることができます。
座位や騎乗位など女性主導で行うセックスなら、よりオーガズムへと導きやすくなります。
ポルチオ性感帯の開発もはじめは少し痛みがあるかもしれませんが、だんだん快感がアップしてくるでしょう。

屈曲位：男性がコントロールして開発できる

正常位に似ている体勢の屈曲位。
仰向けに寝た女性に、正常位のように男性が向かい合った状態で、女性の両足を男性の肩にかけます。
膣の角度が上がることでペニスが膣の奥まで挿入でき、ポルチオ性感帯への刺激をすることができるのです。
ただし、屈曲位は女性の腰に負担がかかりやすいため、つらいときは腰の下にクッションを入れるなど角度を上手に調整するようにしましょう。

バック（後背位）：ポルチオに男性器が届きやすい

初心者でもポルチオ性感帯を刺激しやすい女性が四つん這いになる体位のバック。
バックの姿勢は、膣道の角度がまっすぐになるため、奥にあるポルチオにペニスが届きやすいのです。
ただし、手軽にできるだけに、男性がいきなり激しく突きやすい体位とも言えます。
痛みが出ることもあるため、ゆっくり入れるようにしましょう。

座位：女性が刺激をコントロールしやすい

座位は女性が上になれば挿入の深さや角度をコントロールできるため、ペニスを膣の奥まで導きやすい姿勢といえます。
リードしながら、ぐりぐりと腰を回すようにペニスを奥へ入れ込み、ポルチオ性感帯へ刺激をしてみましょう。

ペニスの動きを工夫する

ポルチオはピストンを繰り返すよりも、ゆっくり押し当てる動きがおすすめ。
あまり強い刺激を与えると痛みを感じることがあります。

ペニスを押し込むようにしながら、小刻みに震わせて刺激するのがポイントです。

そもそも刺激にあまり敏感ではないポルチオ性感帯は、開発を始めてもなかなかうまくいかないことも。
つい焦って激しく刺激をしてしまいがちですが、痛みなどの不快感が出てより悪循環になる可能性もあります。

大切なのは、丁寧で優しい刺激を心掛けること。それを意識すれば、いつか必ず感じられるようになるでしょう。
ここではさらなる開発のポイントを解説していきます。

開発のポイント1．十分に膣を濡らそう

バイブや指、ペニスを膣の奥まで挿入するときは、膣を十分に潤わせるようにしましょう。
痛みを和らげることはもちろん、ムズムズとした快感を味わえ、オーガズムに達しやすくなります。

そのためには前戯をしっかり行い、楽しむことが大切です。
もしそれでも濡れ具合をプラスしたいときは、ラブローションを使うとスムーズな挿入感をサポートできます。

開発のポイント2．優しく触ろう

ポルチオ性感帯を初めて刺激したときは、人によっては少々鈍い痛みを生じるかもしれません。
開発の初めは、痛みと快感が同時に起こる感覚に、なかなか気持ちいいと感じられない場合もあるでしょう。しかし、せっかくの性感帯の開発で、愛撫に恐怖心を抱いてしまったら、本末転倒です。

指やペニス、ラブグッズを膣に入れたら、いきなりポルチオ性感帯を刺激しようとせず、まずは優しくゆっくりと動かして刺激に慣れさせてから、ポルチオに触れるようにしてください。

開発のポイント3．小刻みに動かそう

Gスポットよりも硬い組織のポルチオ性感帯は、刺激をされても快感を実感できるようになるまでに時間を要します。
できるかぎりたくさんの刺激をすることで、気持ちよさがわかってきます。

刺激をするときは、ポルチオ性感帯を押し込むようにして、指やペニスを小刻みに動かしてみましょう。
大きく動かすと、刺激する時間が短く、快感を得るまでに至りにくくなります。
もちろん、力任せに刺激すると気持ちいいどころか痛みを感じてしまうため、丁寧で細やかに刺激をすることがポイントです。

開発のポイント4．痛みが強いなら中止しよう

何度も述べているように、ポルチオは開発されるまでに痛みを感じる人が多い性感帯。
経験が浅いうちは、痛みを感じながら開発を進めることもあります。

もしあまりにも痛みを伴うときは無理をせず、開発をストップしましょう。
そもそも時間のかかることなので、焦りは禁物。別の日に再チャレンジするか、もし痛みが長引くときは婦人科を受診し、ケアをするようにしてください。

挿入なしでイケる？体外式ポルチオとは？

実は、ポルチオのオーガズムには直接触れずにイク「体外式ポルチオ」という方法があります。

「触れずにどうやってイクの？」という疑問が出てくるのは当然かと思いますが、お腹の上から振動を与え、ポルチオを感じさせるのです。

ただし、かなり難易度は高めで、ポルチオ性感帯でイケる人でも達成するのが難しいテクニック。
できなくても不安になる必要はありません。

「体外式ポルチオ」のやり方は、おへそと恥骨の間をゆっくり振動させます。
振動が最もポルチオに伝わる場所を探し、重点的にマッサージ。子宮を揺らすイメージで、やや強めに震わせましょう。
長時間手で行うと疲れてしまうので、電マを使うのも一つの手です。

なかなか開発するのに時間がかかりますが、生理中や濡れにくい方でも膣に負担をかけず感じることができます。
興味があれば地道に開発を続けてみてはいかがでしょうか。

ポルチオのまとめ

刺激を繰り返しながら少しずつ開発されていくポルチオ。
一度経験すると、その深い快感はクリトリスやGスポットとは比べ物にならないともいわれます。

奥深くデリケートな性感帯であるポルチオの開発には、パートナーの協力も不可欠。
漫画のみのりと亘のように、2人で上手にコミュニケーションをとりながら研究していくといいですね。

ポルチオの開発方法について、動画によるセクシャルヘルスケア講座でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

この漫画を読んだ方にオススメ！