女性用コンドームとは、女性の膣内に入れて使うコンドーム（避妊具）です。
女性が主体的にできる避妊方法にはピルの服用、子宮内避妊器具の使用などがありますが、これらと異なり性感染症の予防などもできることから注目を集めていました。
ただし、2000年代は日本国内でも製造されていましたが、2020年現在では国内での製造はなく海外製品だけとなっています。

男性用コンドームより素材が丈夫である

女性用コンドームには主にポリエーテル・ポリウレタンを使っていて、主にラテックス（天然ゴム）を使っている男性用コンドームよりも丈夫になっています。
また、ラテックスを使っていないものがほとんどなので、カップルのいずれかがゴムアレルギーの場合も安心して使えます。

避妊率は男性用コンドームより劣る

統計データによって異なるのですが、女性用コンドームの避妊率（パール指数）は5.0％程度といわれています。
一般的に男性用コンドームは2.0％程度といわれているため、やや避妊率は劣ります。
また、ほかの避妊方法であるピルは0.3％、子宮内避妊具は0.2〜0.6％とされています。

男性用コンドームよりも割高感がある

女性用コンドームも1回のセックスにつき1つを装着します。
また、使用後の再利用はできないため、捨てる必要があります。
このような基本的な使い方のルールは男性用コンドームと同じですが、男性用コンドームよりも女性用コンドームのほうが値段は高い傾向があります。

女性用コンドームの付け心地・使い心地は？

女性用コンドームを使用した感想は賛否両論です。

賛成側の意見としては「女性側が自分で守れるから嬉しい」というものが多いそうです。
また、両端に付いているリングが亀頭とクリトリスを刺激するため、双方ともに強い快感が得られるといいます。
さらに、男性用コンドームより性感染症のリスクが低いなどの利点もあります。

一方、女性用コンドームを使うと「ビニール袋とセックスしているような感じだ」という批判的な声もあります。
特にビニール部分の密着感が弱く、シワになってしまうことが欠点と指摘されています。
また、動くときにはガサガサ・キーキーといった雑音が聞こえるようです。

女性用コンドームは、国産品として大鵬薬品の「マイフェミィ」や不二ラテックスの「WO+MAN フェミドーム」などが販売されていました。
しかし、現在では国内での製造を行っていないので、国産品を薬局や通販サイトで入手するのは不可能となっています。

海外では、FC2（Female Health Company）というメーカーのものが人気です。
ただし、日本国内の通販サイトでは取り扱いがないため、入手はかなり難しいといえます。
FC2のオンラインサイトから購入は可能ですが、100個単位での注文ですのでおすすめできません。

セックスをしたことがある方なら一度は使ったことがあるコンドーム。男性用のものが定番化していますが、実は女性用のコンドームもあります。

膣内に装着するため、女性側が自分で入れる必要がありますが、自分で避妊をしっかりとしたいという女性にはおすすめです。

しかし、現在は手軽に手に入れることはできませんので、「女性用コンドームがある」という知識として知っておきましょう。