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官能小説 私のことが好きすぎるワンコな彼氏の甘い逆襲 2話
私のことが好きすぎるワンコな彼氏の甘い逆襲 2話
「ふー…っ、ぁ、ちゅ、はぁ…っ」
「っ、ぁ……ン、そ、じょうず……っ」
蕩けた粘膜を、熱い吐息が掠めていく。たっぷりと湿った舌がくすぐるようにひだを舐めるたび、奥からとろりと蜜が溢れてしまうのが分かった。快感に太腿を締めれば、間に顔を埋めていた直央が少しだけ顔を上げる。
「ッは……澄香さん、きもちい……?」
緩く細められた目と視線が絡む。まだぎらついているそれには、私への奉仕に対する悦びが混じっていて、囁く声までどこか甘ったるい。「撫でで、」と強請られるのに応えて、柔らかい髪をくしゃくしゃと撫でてあげれば、直央は更に嬉しそうに表情を溶けさせて。
「俺、澄香さんに撫でられるの好きなんだよ、な……ン、」
「ぁ、んんっ……」
「もっと舐めて、って言われてるみたいで……」
堪らない、とばかりに溜息をついた直央が、再び泉に舌先を沈めてくる。その拍子にどろっと蜜の塊が零れて、彼の口元をはしたなく汚してしまう。赤い舌がそれを舐めとるのが、快感にぼやけた視界でもくっきりと見えた。
「あ……」
「ん、ッあま、……美味しいですよ、澄香さん」
「ぅ、ばか、甘いわけないでしょ……っ」
「ふは、……ごめんなさい。ちゃんと、いい子で舐めます、から……」
屈託のない笑みを浮かべた直央はもう一度唇を拭ってから、今度は足先から丁寧に舐め上げ始める。甲斐甲斐しく足の指までしゃぶられて、むず痒い快感が腰をうずつかせた。仕返し半分、ご褒美半分の気持ちを込めて親指で上顎を引っ掻くと、今度は直央が気持ちよさそうに喉を鳴らす。
直央はそもそも自分が気持ちよくなるよりも、相手を気持ちよくするほうが好きなタイプなのだろう。私が快感に声を上げれば、それだけ愛撫にも熱が入る。そのせいか、彼が内腿に甘く吸い付き始めた頃には、脛に押し当てられていた昂ぶりはさらに硬く張りつめていた。
「はー…ッ、ぅ、ん……ね、澄香さん、もういいでしょう?そろそろ中、入らせて……?」
「ん、……ど、しよ、かな……?」
ちらりと下腹部に視線を向ければ、秘芯にキスを落としていた直央が首を傾げる。いっそ無垢にすら感じる仕草なのに、瞳に宿る劣情は先ほどよりも温度を増していた。必死に求めてくれていると分かる輝きに、きゅう、とお腹の奥が切なくひくつく。
確かにそろそろ、いいかな。私ももういい加減限界だし……。
「じゃあ……仰向けになれる?そう、いい子……」
「っはぁ、ン……澄香さんが付けてくれるの?」
用意していたパッケージを手に取り、中身を彼の昂ぶりに被せていけば、直央が甘やかな溜息をつく。手をついた逞しい腹筋はしっとりと汗ばんでいて、燃えるような熱を入り口に宛がうと期待と興奮でぐらぐらと眩暈がした。
そのままゆっくりと、――――快楽に眉をしかめてこちらを見つめている直央に微笑みながら、私は腰を沈めていった。
「ぐ、ゥ……っ!」
「ッ、ぁ、んんっ……」
舌で甘やかされた隘路が、圧倒的な質量で割り開かれていく感覚。熟れた内壁を強く引っ掻かれ、私は身悶えながらもそれを根本まで飲み込んだ。きゅう、と奥が勝手に締まって、その拍子に直央が再び低く掠れた声で呻く。
私はそれに小さく笑って、ゆるゆると腰を動かし始めた。
「ん……っ、ぁ、やっと挿れられて、うれし……?」
「っ、ハ、……っく、うん、嬉し……澄香さん、好き、すきだ……っ」
「あは、かわいい」
上に乗るのは好きだ。自分のペースで進められて快感をコントロールできるし、組み敷いて気持ちよくしてあげるのが征服欲を満たして、高揚感を煽ってくれる。ぴったりと身体をくっつけて好き勝手にキスの雨を降らせるのも、愛玩しているような感じが堪らない。
「ん、……ふふ、直央の、おっきいね」
「ぁ、っぐ……すご、そんなに締めないで……」
「やだ。せっかく我慢したんだから、たくさん気持ちよくなって?……ね、直央」
「ッ……!」
緩やかだった律動のペースを上げて、意識的に中を食い締めて。追い立てるように責めてあげれば、直央の呼気が荒さと熱さを増した。先ほどまで私の腰に添えられるだけだった手には、いつの間にか肌に指先が沈むほどに力が込められている。普段の直央は私に傷をつけるのを嫌がるのに、それを忘れるぐらい夢中になってくれているのだと思うと、彼への愛おしさが止め処なく溢れてしまって。
「すき、……かわいい、大好き、直央」
「俺、も……っ、う」
「っ、もうだめ?もうイッちゃう?出ちゃいそう……?」
自分の声音がだらしない甘さを帯びる。流石に我慢できなくなったらしい直央が、何度も腰を押し上げてきた。深く潜り込んでくるまろい先端が最奥を押し上げ、重い悦楽がお腹の底で弾けてしまう、――――ああ、私ももう、だめかも。
ぎゅうう、と内側へと快感が引き絞られていって、その一点を硬い楔に穿たれた瞬間に、意識が真っ白に染まった。
「ッ、ぁ…〜〜〜っ!」
「ふ、ぅ……っ!」
私の下で直央の腰が跳ねたこと、それから、一番奥に押し当てられた切っ先から欲が溢れて、ラテックス越しに叩きつけられたのを知覚する。ぶるりと震えた屹立は、そのまま柔い内壁に抱きしめられて最後まで熱を吐き出しきった。
「はー……っ、ぅ、んん……っ」
「は、ぁ……澄香さんの身体、すごい……熱い、ね」
倒れた身体が直央に受け止められて、耳元で彼の熱っぽい囁きが聞こえた。耳の後ろに唇が触れると、まだ余韻に浸っていた肌が粟立って、思わず吐息が溢れてしまう。
「自分で抜ける?」
「ん……大丈夫。気持ちよくなれた?」
「うん、なれました。澄香さんは?」
私の髪を優しく梳いて、直央が首を傾げる。そのこめかみには微かに汗が浮いていたけれど、呼吸は既に落ち着いていて、平静を取り戻しているように見えた。
私はまだこんなにどきどきしていて、心まで火照っているのに。
「……気持ちよかったよ」
呟いた言葉は嘘じゃない。でも直央の『気持ちよくなれました』が本当なのかが、今の私にはよく分からなくて、――――ちくりと、胸の奥が痛んだ。
***
「澄香さん、起きて。そろそろ起きないと間に合わなくなるよ」

柔い声音に、意識が引き上げられる感覚。まだ重い瞼をそのままに微睡んでいると、額や頬に優しく唇が押し当てられるのが分かって、口元が緩む。
「んん……」
「ふは、……かわいいな。まだ眠い?」
「うん……いま、なんじ……」
「七時ちょうど。今日澄香さん早出ですよね」
朝特有の静謐な空気の中、直央の声は昨晩とはまた違った甘さを帯びていた。私を撫でる手つきもただ溢れるほどの愛情に満ちていて、『幸福』をそのまま写し取ったかのようで。
「コーヒーも淹れたし、朝ごはんも作りました。澄香さんの好きなフレンチトーストだよ。これでもまだ起きる気にならない?」
「う……いい匂いする……」
「そうだね。だからほら、早く起きて。ね?」
言われて初めて知覚したコーヒーの香りが、急速に眠気を遠ざけていく。何とか瞼を持ち上げることに成功した私は、その勢いのままのろのろと身体も起こした。直央の手が、私の後頭部を支えてくれる。絡まった髪を梳くように撫でられて、私は彼のほうを振り返った。
「よしよし、よく起きられました」
「そういうの、しなくていいって言ってるのに……」
「俺は澄香さんにこうされると嬉しいから、お返ししてるだけですよ」
「うーん……」
可愛がるのは私の担当のはずなんだけどなあ。
基本的にいつも大人しく可愛がられてくれる直央だけど、起き抜けや事後、仕事で疲れて帰ってきたときなど、こうやって私の意識がふわふわしているときは結構『お返し』をしてくれることが多い。そうでなくとも世話焼きなのか、細かいところに気付いて先回りしてくれるのは、基本的に直央のほうだ。
そういうところも犬っぽいなと思いつつも、年上として、会社の先輩として。そして彼を可愛がる恋人として、私がもう少ししっかりしなければとは考えているのだけれど、――――
「ここで食べる?」
「……ううん、ちゃんとリビングで食べるよ。直央は?」
「俺は先に食べちゃった。腹減ってて……ごめんね、一緒に食べたかったですか?」
首を傾げた直央が、ゆるく目を細めた。その仕草が私を頑是ない子どものように思わせて、なんとなく面白くない気分になる。
「いいの、私が起きなかったのが悪いから」
「……もしかして拗ねてます?」
「拗ねてない。ほら、直央は早く自分の準備をして」
「ふふ、……分かりました」
ああ、これじゃあ本当に子どもみたいだ。全く自分が嫌になる。
直央のことは大好きだし、今までの人生の中でも特別な人だと思う。直央に愛されているという自覚もある。だからこそ、不安なのだ。直央が今でも私に満足してくれているのか、その愛情が、最初に私を一途に想ってくれていたときと変わっていないか。
すぐに情事後の熱が引いてしまう直央を思うと、どうしてもそれが不安なのだった。
あらすじ
後輩であり彼氏である直央と体を重ねる澄香。
彼の言う言葉に引っかかるものがあり…。