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官能小説 同居美人 プロジェクトB 〜想子編〜 シーズン11
「独り占めできて嬉しいよ」
お風呂では、軽く体を触られた以上のことは何も起こらなかった。初めてなのと聞いて、気を遣ってくれたのかもしれない。確かにお風呂よりもベッドのほうが、ちゃんと「覚悟」できる気がする。
バスタブから出ると、すぐにそこにあったバスローブをまとった。今、裸を見られていたばかりなのに、状況が変わると改めて恥ずかしくなる。
部屋に戻ると、大きなドレッサーの前の椅子に座るように言われた。「お風呂上りにはちゃんとお手入れしておかないとね」
悠さんはバッグから基礎化粧品類を取り出して、わたしの肌につけてくれた。
自分でも持ってきていたけれど、悠さんの化粧品はやっぱりプロ仕様で質がいいし、何よりも肌に触れてもらうことが気持ちよかった。
肌をパッティングしてもらううちに、少しだけ気持ちが落ち着いてきた。さっきまで体じゅうをこわばらせていた緊張が消えている。髪も乾かしてもらった。
「よし、きれいになった」
毛先までブラシを通された後、悠さんは私の耳をちろりと舐めた。
「ひゃんっ」
と変な声が出てしまう。そんなところ、今まで舐められるどころか、触られたことだってない場所だ。また体がこわばってしまったが、さっきよりは余裕があった。少しずつ、こういう空気や行為に慣れ始めているのかもしれない。
抱き上げられ、ベッドに運ばれる。
優しく押し倒され、キスをされた。最初は軽く、頬や口に何度も、何度も。
やがて完全に唇をふさがれ、閉じた唇の隙間から舌が入ってきた。
決して強引ではないのに、力強くて、拒めない。そうやって侵入されることをわたしも期待していて、共犯になっている気さえする。
悠さんの舌が、硬直しているわたしの舌をゆっくりと舐める。付け根から先まで。表から裏まで。厚くて暖かくてぬるぬるした器官に、溶かされていくみたいだ。溢れ出てしまいそうな唾液も器用に掬われた。
「初めてなの」
唇が離れた拍子に、もう一度言ってしまった。
これまでに体験したことがあるどんなことともあまりにも違いすぎて、怖くも、恥ずかしくもなった。
じつをいえば、悠さんに気持ちよくなってもらいたくて、千織ちゃんに聞いて予習をしたり、彼女が薦めてくれた「LOVE48」というエッチのテクニックを勉強できるDVDを見て予習したりしていた。
でも、完全にそれどころじゃなくなっている。叫んで逃げ出さないようにするのでいっぱいだ。
「想子、かわいい」
悠さんは囁いて、今度は軽いキスを頬にしてくれた。
こんなときにそんなことを真正面から言うなんて……顔が熱くなってくる。たぶん、真っ赤になっているだろう。そんな顔を見られるのも恥ずかしくて、両手で覆う。
しかし悠さんは、その手をどかしてしまう。「恥ずかしそうにするところも、かわいい」
悠さんの手は次にバスローブの紐に伸びた。
声をあげる間もなく解かれ、しかしゆっくりと、前を開かれる。
隠したい。でも、何もできない。体は自由に動けるはずなのに。まるで悠さんの視線そのもので拘束されているようだ。それほどまでに、熱くて強くて、色っぽい。
「想子の体、とてもきれいだ。独り占めできて嬉しいよ。俺のプロデュースで頑張ってくれて、ありがとう」
恥ずかしいだけでなく、体の底から沸き上がってくるような喜びも感じる。それが血になって、体をぐるぐる回って、肌を輝かせるような気がする。
悠さんの褒め言葉は、どんな化粧品よりもわたしをきれいにするのだと確信した。
「かわいくて、すごくそそられる」

指と唇を組み合わせての愛撫が始まった。
まずは指先や爪先といった、わたしがあまり抵抗を持たないところを丹念に愛してくれる。
怖がらせないように気を使ってくれているのが伝わってきた。
わたしは、日常と切り離すことのできない「ごく普通の」部位でさえ、悠さんに愛されれば性感帯になるのかもしれないことを予感した。自分の体じゅうにそんな愛の種が眠っていると考えると、これから毎日をもっと丁寧に、自分をいとおしんで過ごしたくなる。芽吹かせて、きれいな花を咲かせられるように。
あぁ、どうしよう、これからただ日々を過ごすだけでさえ、悠さんと一緒だとドキドキしてしまいそうだ。手や足の指を、くすぐられて、口に含まれて唾液を絡めて舐められて……そんな官能の感覚を日々の中に織り込まれたら、わたしは変わってしまう気がする。
でも、それもいやじゃない。それどころか、少し楽しみでもある。
愛撫はだんだん体の中心に移動していった。
「うつぶせになって」
言われるままに、体を裏返しにした。
お尻を撫でられる。高級なシルクを愛おしむような手つきだと感じた。
「やっぱりおしりがすごくきれいだ。もっとよく見せて」
今度は唇の感触。
「や……恥ずかしい……」
体を仰向けに戻して逃れようとしたけれど、悠さんに柔らかく押さえつけられてしまう。
「ダメだよ……かわいくて、すごくそそられるんだから……ね?」
ラブシロップをお尻にかけてみてもいい? と悠さんが尋ねる。甘い味と匂いのついたローションだそうだ。
ローションだなんて使ってことがなくて少し不安だったけれど、悠さんがかわいいといってくれる部位がさらに魅力的になって彼が喜んでくれるのなら、殻を破ってみようと思った。
悠さんはローションを手で十分に温めて、わたしのお尻に塗った。
ぬるぬるする感触はこれも初めてのもので、そのうちただ気持ちいいだけじゃない、もっといろんなことをされたくてぞくぞくするような気分になってきた。
「かわいくて、食べちゃいたい」
悠さんがお尻に口をつけて、軽く噛んだ。
その瞬間、ちりっとした弱い電流のような快感が体の中を走り抜けた。
「あ……っ」
小さく声をあげてしまう。
「やっと感じてくれたね。じゃあ次は、ここ」
悠さんは微笑むと、わたしの体をひょいっと仰向けにして、脚を開かせた。
頭を内腿の間に挟み、太腿をまったりと舐め上げていく。
「やっ……」
と呟いてしまったものの、声とは裏腹に脚はそのままだった。
今、わたしのいちばん恥ずかしいところが悠さんの目の前にある、そう思っても、舌の気持ちよさに、脚を閉じられない。
ラブシロップが垂れているのか、ときどき、啜られる。
「や、やぁっ……恥ずか、しい……」
「怖くないよ。想子のことが大切だから、いやなことはしない」
その舌が、ついに花びらにまで届いた。
「かわいくて、すごくそそられる」

指と唇を組み合わせての愛撫が始まった。
まずは指先や爪先といった、わたしがあまり抵抗を持たないところを丹念に愛してくれる。
怖がらせないように気を使ってくれているのが伝わってきた。
わたしは、日常と切り離すことのできない「ごく普通の」部位でさえ、悠さんに愛されれば性感帯になるのかもしれないことを予感した。自分の体じゅうにそんな愛の種が眠っていると考えると、これから毎日をもっと丁寧に、自分をいとおしんで過ごしたくなる。芽吹かせて、きれいな花を咲かせられるように。
あぁ、どうしよう、これからただ日々を過ごすだけでさえ、悠さんと一緒だとドキドキしてしまいそうだ。手や足の指を、くすぐられて、口に含まれて唾液を絡めて舐められて……そんな官能の感覚を日々の中に織り込まれたら、わたしは変わってしまう気がする。
でも、それもいやじゃない。それどころか、少し楽しみでもある。
愛撫はだんだん体の中心に移動していった。
「うつぶせになって」
言われるままに、体を裏返しにした。
お尻を撫でられる。高級なシルクを愛おしむような手つきだと感じた。
「やっぱりおしりがすごくきれいだ。もっとよく見せて」
今度は唇の感触。
「や……恥ずかしい……」
体を仰向けに戻して逃れようとしたけれど、悠さんに柔らかく押さえつけられてしまう。
「ダメだよ……かわいくて、すごくそそられるんだから……ね?」
ラブシロップをお尻にかけてみてもいい? と悠さんが尋ねる。甘い味と匂いのついたローションだそうだ。
ローションだなんて使ってことがなくて少し不安だったけれど、悠さんがかわいいといってくれる部位がさらに魅力的になって彼が喜んでくれるのなら、殻を破ってみようと思った。
悠さんはローションを手で十分に温めて、わたしのお尻に塗った。
ぬるぬるする感触はこれも初めてのもので、そのうちただ気持ちいいだけじゃない、もっといろんなことをされたくてぞくぞくするような気分になってきた。
「かわいくて、食べちゃいたい」
悠さんがお尻に口をつけて、軽く噛んだ。
その瞬間、ちりっとした弱い電流のような快感が体の中を走り抜けた。
「あ……っ」
小さく声をあげてしまう。
「やっと感じてくれたね。じゃあ次は、ここ」
悠さんは微笑むと、わたしの体をひょいっと仰向けにして、脚を開かせた。
頭を内腿の間に挟み、太腿をまったりと舐め上げていく。
「やっ……」
と呟いてしまったものの、声とは裏腹に脚はそのままだった。
今、わたしのいちばん恥ずかしいところが悠さんの目の前にある、そう思っても、舌の気持ちよさに、脚を閉じられない。
ラブシロップが垂れているのか、ときどき、啜られる。
「や、やぁっ……恥ずか、しい……」
「怖くないよ。想子のことが大切だから、いやなことはしない」
その舌が、ついに花びらにまで届いた。
「蜜がおいしそう」
その部分がどうなっているか、処女だとはいってもさすがに知らないわけじゃなかった。
お風呂ではちゃんときれいにできるように、鏡で見ながら洗うようにしている。
いつかこの部分を誰かに見られて、愛撫してもらい、その誰かを中に受け入れるときが来る。
いつも何となくそんなことを考えていたけれど、それが今日、こんなふうに実現するなんて、想像もしていなかった。
でも、たとえ想像できたとしても、こんなに素敵で幸せな時間をイメージできたとはとても思えない。
「蜜がおいしそう」
悠さんは割れ目をそっとなぞるように舐めていた。すごく恥ずかしいのに、あまりにも気持ちよくて、我を忘れてうっとりしてしまう。
「はぁ……」
溜息が漏れて、慌てて口を押さえた。
「感じているの? もっと声出していいよ」
悠さんがフォローしてくれる。
悠さんはこういうこと、もうすっかり慣れているんだろうか。慣れているんだろうな。初めてはどんな相手だったんだろう。どんな声をかけながら、どんなふうに愛し合っていたんだろう。
そういうことを考えても、いやな気分にはならなかった。悠さんは今、そういう過去を経てわたしに辿り着き、愛してくれている。
「あんっ」
急に、それまでとは違った感覚におそわれた。
花びらが悠さんの口の中に含まれたのだ。
舌先をちろちろと動かして、花びらをぷるぷると振動させる。ごく軽く歯も立てられた。
「……んぁっ」
さらに続けて、それまでとはまるで違った気持ちよさが急に下半身をよぎった
わたしはそれをすでに知っていた。クリトリスに触れたときの快感だ。
セックスをしたことはなくても、ひとりエッチの経験ならある。そのときはいつも指先でここに触れて、軽く動かして、達していた。
悠さんはわたしのクリトリスを舐める。
「あっ……あぁぁんっ!」
もはや声を我慢することができない。どんなに恥ずかしくても止まらない。舐められるのが、こんなに気持ちよかったなんて。
「ここ、気持ちいいんだ。じゃあもっとよくしてあげる」
じゅるっという音と一緒に口に吸い込まれた。さらに舌でちろちろと転がされる。
「あぁぁぁぁっ!!」
何、これは。こんなの、初めてだ。自分で触っていたときと全然違う。
脚ががくがくして、視界が白くぼやけてくる。
「あんっ、あぁぁ、悠さんっ……わたし……っ!」
イッちゃいそう……と口にするよりも早く、のぼりつめた。
悠さんが口を離す。
しばらく動けなかった。悠さんが笑ってわたしの頭を撫でてくれたが、それに応えることもできない。
ひとりエッチのときよりも数倍深い快感と心地よい疲労が、腰のあたりに淀んでいる。
「少し休もうか」
悠さんは水を持ってきてくれた。
***
続きはほどなくして始まった。
さっきと同じように、体じゅうを丁寧に愛撫してくれる。
高まり始めたところにまたクリトリスも舐められて、もう一度イキそうになった。
でも今度は、直前で止められてしまう。
(どうして……?)
そんな思いを込めて、悠さんを見る。きっと目は涙ぐんでいたに違いない。それぐらい、よかった。
「今度は、俺も気持ちよくなりたい」
脚の間に、硬いものが当たった。
「蜜がおいしそう」
その部分がどうなっているか、処女だとはいってもさすがに知らないわけじゃなかった。
お風呂ではちゃんときれいにできるように、鏡で見ながら洗うようにしている。
いつかこの部分を誰かに見られて、愛撫してもらい、その誰かを中に受け入れるときが来る。
いつも何となくそんなことを考えていたけれど、それが今日、こんなふうに実現するなんて、想像もしていなかった。
でも、たとえ想像できたとしても、こんなに素敵で幸せな時間をイメージできたとはとても思えない。
「蜜がおいしそう」
悠さんは割れ目をそっとなぞるように舐めていた。すごく恥ずかしいのに、あまりにも気持ちよくて、我を忘れてうっとりしてしまう。
「はぁ……」
溜息が漏れて、慌てて口を押さえた。
「感じているの? もっと声出していいよ」
悠さんがフォローしてくれる。
悠さんはこういうこと、もうすっかり慣れているんだろうか。慣れているんだろうな。初めてはどんな相手だったんだろう。どんな声をかけながら、どんなふうに愛し合っていたんだろう。
そういうことを考えても、いやな気分にはならなかった。悠さんは今、そういう過去を経てわたしに辿り着き、愛してくれている。
「あんっ」
急に、それまでとは違った感覚におそわれた。
花びらが悠さんの口の中に含まれたのだ。
舌先をちろちろと動かして、花びらをぷるぷると振動させる。ごく軽く歯も立てられた。
「……んぁっ」
さらに続けて、それまでとはまるで違った気持ちよさが急に下半身をよぎった
わたしはそれをすでに知っていた。クリトリスに触れたときの快感だ。
セックスをしたことはなくても、ひとりエッチの経験ならある。そのときはいつも指先でここに触れて、軽く動かして、達していた。
悠さんはわたしのクリトリスを舐める。
「あっ……あぁぁんっ!」
もはや声を我慢することができない。どんなに恥ずかしくても止まらない。舐められるのが、こんなに気持ちよかったなんて。
「ここ、気持ちいいんだ。じゃあもっとよくしてあげる」
じゅるっという音と一緒に口に吸い込まれた。さらに舌でちろちろと転がされる。
「あぁぁぁぁっ!!」
何、これは。こんなの、初めてだ。自分で触っていたときと全然違う。
脚ががくがくして、視界が白くぼやけてくる。
「あんっ、あぁぁ、悠さんっ……わたし……っ!」
イッちゃいそう……と口にするよりも早く、のぼりつめた。
悠さんが口を離す。
しばらく動けなかった。悠さんが笑ってわたしの頭を撫でてくれたが、それに応えることもできない。
ひとりエッチのときよりも数倍深い快感と心地よい疲労が、腰のあたりに淀んでいる。
「少し休もうか」
悠さんは水を持ってきてくれた。
***
続きはほどなくして始まった。
さっきと同じように、体じゅうを丁寧に愛撫してくれる。
高まり始めたところにまたクリトリスも舐められて、もう一度イキそうになった。
でも今度は、直前で止められてしまう。
(どうして……?)
そんな思いを込めて、悠さんを見る。きっと目は涙ぐんでいたに違いない。それぐらい、よかった。
「今度は、俺も気持ちよくなりたい」
脚の間に、硬いものが当たった。
「君といると安心できるんだ」
「挿れていい?」とは聞かれなかった。「挿れたい」と言われた。
想子はうなずいた。
たっぷり濡れているのがわかる。今ならきっと大丈夫だ。
悠さんがコンドームをつけた。脚の付け根に硬くて丸みのある先端が押し当てられる。
「挿れるね」
という声とともに、それが割って入ってこようとした。
先だけ見れば丸みのある、どこか愛嬌すら感じる形状なのに、それが体に入るとなると全然違う。
頭に肉が開かれていく「めり、めり」という音が響いているような気がする。たぶん本当はそんな音、していないけれど、そう感じるぐらい、体が物理的に変化しているように感じる。
「あ、う、ぁ……」
わたしは呻いた。喘ぐというより、呻いた。
悠さんが心配そうなまなざしをこちらに向ける。
ここでわたしが「やめて」とお願いしたら、きっとやめてくれるだろう。
でも、言わなかった。
痛いのは今だけ。奥まで届いてしまえば、もう少し楽になれるとなぜかわかっていたからだ。
その予感は、当たった。
奥まで全部包み込むと、痛みはだいぶましになった。
どく、どく、とその部分の血が流れているのがわかる。わたしのものなのか、悠さんのものなのかわからない。
「やっとひとつになれた。愛してる」
悠さんがキスを降らせてくる。わたしはなんとかそれを受け取った。本当に、なんとか……もう、余裕なんてものが全然ない。やっと思いで舌に反応し、弱々しく絡め返す。
「少しずつ動かすから。痛かったらやめるからね」
わたしの頭を撫でてから、悠さんは言葉の通りゆっくり腰を前後させ始めた。
「う……んん」
確かに痛みはあったが、最初に挿れられるときほどでない。きっとあのときがいちばん大変だったのだ。
きっとこれから少しずつ、よくなっていくんだろう。
そう考えた通り、ほんのわずかだが、弱い痺れのようなものを中に感じ始めた。
襞がけなげに悠さんに吸いついている。そのままこすられると、頭で幸せを感じているのか、それとも体で快楽を感じているのかよくわからない、陶然とするような気持ちよさが湧き始めた。痛みはもちろんまだある。でもそれと同時進行で生まれ、育とうとしている。
あぁ、頭が変になりそうだ。このままどうにかなってしまいそうで怖くて、ひたすら悠さんにおねだりをした。
「もっと……キスして」
言われるままに悠さんは応えてくれる。
「愛してる、好きだよ」
「わたしも……好き……」
きつく抱き合う。
悠さんの動きが、早くなる。
少し痛いけれど……でも、もう平気。
「あ……あぁ、あっ!」
悠さんが達したのがわかった。
わたしは、まだその感覚がわからない。
「想子、好きだよ。これからもずっと一緒にいよう。幸せにする」
でも悠さんに強く抱きしめられながらキスされていると、わかるようになるのも遠い未来のことではないと、信念のようなものを持つことができた。
今はまだ不安や恐怖のほうが大きい。でもこれから悠さんと、優しくて穏やかな時間を過ごすうちに、きっと。
「悠さん、ありがとう。わたし、初めてが悠さんで……うれしい」
わたしも悠さんを抱く手に精一杯力をこめた。
もう少し慣れてきたら、わたしも悠さんを気持ちよくしてあげたい
勇気を出して、どこをどうすると気持ちいいのか聞き出したい。
「こっちこそありがとう。君といると安心できるんだ」
わたしたちはもう一度抱き合った。
「君といると安心できるんだ」
「挿れていい?」とは聞かれなかった。「挿れたい」と言われた。
想子はうなずいた。
たっぷり濡れているのがわかる。今ならきっと大丈夫だ。
悠さんがコンドームをつけた。脚の付け根に硬くて丸みのある先端が押し当てられる。
「挿れるね」
という声とともに、それが割って入ってこようとした。
先だけ見れば丸みのある、どこか愛嬌すら感じる形状なのに、それが体に入るとなると全然違う。
頭に肉が開かれていく「めり、めり」という音が響いているような気がする。たぶん本当はそんな音、していないけれど、そう感じるぐらい、体が物理的に変化しているように感じる。
「あ、う、ぁ……」
わたしは呻いた。喘ぐというより、呻いた。
悠さんが心配そうなまなざしをこちらに向ける。
ここでわたしが「やめて」とお願いしたら、きっとやめてくれるだろう。
でも、言わなかった。
痛いのは今だけ。奥まで届いてしまえば、もう少し楽になれるとなぜかわかっていたからだ。
その予感は、当たった。
奥まで全部包み込むと、痛みはだいぶましになった。
どく、どく、とその部分の血が流れているのがわかる。わたしのものなのか、悠さんのものなのかわからない。
「やっとひとつになれた。愛してる」
悠さんがキスを降らせてくる。わたしはなんとかそれを受け取った。本当に、なんとか……もう、余裕なんてものが全然ない。やっと思いで舌に反応し、弱々しく絡め返す。
「少しずつ動かすから。痛かったらやめるからね」
わたしの頭を撫でてから、悠さんは言葉の通りゆっくり腰を前後させ始めた。
「う……んん」
確かに痛みはあったが、最初に挿れられるときほどでない。きっとあのときがいちばん大変だったのだ。
きっとこれから少しずつ、よくなっていくんだろう。
そう考えた通り、ほんのわずかだが、弱い痺れのようなものを中に感じ始めた。
襞がけなげに悠さんに吸いついている。そのままこすられると、頭で幸せを感じているのか、それとも体で快楽を感じているのかよくわからない、陶然とするような気持ちよさが湧き始めた。痛みはもちろんまだある。でもそれと同時進行で生まれ、育とうとしている。
あぁ、頭が変になりそうだ。このままどうにかなってしまいそうで怖くて、ひたすら悠さんにおねだりをした。
「もっと……キスして」
言われるままに悠さんは応えてくれる。
「愛してる、好きだよ」
「わたしも……好き……」
きつく抱き合う。
悠さんの動きが、早くなる。
少し痛いけれど……でも、もう平気。
「あ……あぁ、あっ!」
悠さんが達したのがわかった。
わたしは、まだその感覚がわからない。
「想子、好きだよ。これからもずっと一緒にいよう。幸せにする」
でも悠さんに強く抱きしめられながらキスされていると、わかるようになるのも遠い未来のことではないと、信念のようなものを持つことができた。
今はまだ不安や恐怖のほうが大きい。でもこれから悠さんと、優しくて穏やかな時間を過ごすうちに、きっと。
「悠さん、ありがとう。わたし、初めてが悠さんで……うれしい」
わたしも悠さんを抱く手に精一杯力をこめた。
もう少し慣れてきたら、わたしも悠さんを気持ちよくしてあげたい
勇気を出して、どこをどうすると気持ちいいのか聞き出したい。
「こっちこそありがとう。君といると安心できるんだ」
わたしたちはもう一度抱き合った。
「結婚を前提に……さ」
やがて卒業式が終わり、わたしと千織ちゃんは一緒に道場を出た。
千織ちゃんは一人暮らしを始めたが、わたしは元々そうしていたように実家に戻った。
とくに考えがあったわけではなくて、むしろこれからどんなふうに暮らしていくのがいいのか考える時間を持つためにそうした。
だけど、半年ほど経つと不便を感じ始めた。
悠さんはまだビューティ道場に残っている。会いにいくわけにもいかないし、わたしの家に来てもらうのも、家族に紹介はしたものの、頻繁になるのはさすがに気まずい。
(やっぱりわたしも一人暮らしをしないといけないかな)
だんだん、そう考えるようになった。
悠さんと同棲して、いずれは結婚して……という思いもないではなかったけれど、それはまだ少し早いかもしれない。
そんなことを悠さんに話すと、彼は首を横に振った。
「敷金・礼金がもったいないって。だったら一緒に暮らそうよ。もう、そういう時期じゃないかな。俺は今度の女の子が卒業したら、自分も道場を出ようと思ってる」
わたしは昔から、何につけ人よりもゆっくりめのペースで物事を進めてきた。どうやら今回も、自分では気づかなかったけれどそうだったようだ。
「軽い気持ちで言っているんじゃないよ。その、結婚を前提に……さ」
思わぬ告白に、顔がぼっと熱くなる。
「はい……」
と小さな声で返すと、そっとキスをされた。
千織ちゃんや平野井さんにも相談に乗ってもらいながら、新居探しを始めた。
といっても、お互いの譲れるもの、譲れないものがはっきりしていたから、そう難航することはなかった。
悠さんは都心での仕事が多く、夜遅くなることも多いから、なるべく東京の中心に近いところがいいとのこと。対するわたしは、仕事は自宅作業が多いから、家の中に仕事場をひと部屋確保してもらえさえすればそれでいい。
二人とも広さや、築年数にあまりこだわりはなかった。あとは実際に部屋に入ってみて感じたときのインスピレーションを大事にした。
同時進行で、以前お姉ちゃんがわたしたちに持ちかけた新商品のプロジェクトもローンチした。二人とも仕事の量は増えたけれど、休みはしっかり確保したので、家探しに支障が出るようなことはなかった。
家は結局、小田急線沿線の2LDKに決めた。二人だけの生活には、思ったよりも早く慣れられた。大人数がいた道場での生活に比べれば、気を使わないで済む相手でもあるし、だいぶ気楽だった。
それから数ヶ月後――。
二人で生活を送る中で、そろそろ結婚を現実的に考えないとね、という話になった。
といっても、何から手をつけていいのかわからない。
「そうだ、泰明さんに相談してみようか」
悠さんが提案した。
わたしたちはウェディング・プランナーの小島さんの会社に行って、自分たちにはどんな結婚式が合っているか相談することにした。
「結婚を前提に……さ」
やがて卒業式が終わり、わたしと千織ちゃんは一緒に道場を出た。
千織ちゃんは一人暮らしを始めたが、わたしは元々そうしていたように実家に戻った。
とくに考えがあったわけではなくて、むしろこれからどんなふうに暮らしていくのがいいのか考える時間を持つためにそうした。
だけど、半年ほど経つと不便を感じ始めた。
悠さんはまだビューティ道場に残っている。会いにいくわけにもいかないし、わたしの家に来てもらうのも、家族に紹介はしたものの、頻繁になるのはさすがに気まずい。
(やっぱりわたしも一人暮らしをしないといけないかな)
だんだん、そう考えるようになった。
悠さんと同棲して、いずれは結婚して……という思いもないではなかったけれど、それはまだ少し早いかもしれない。
そんなことを悠さんに話すと、彼は首を横に振った。
「敷金・礼金がもったいないって。だったら一緒に暮らそうよ。もう、そういう時期じゃないかな。俺は今度の女の子が卒業したら、自分も道場を出ようと思ってる」
わたしは昔から、何につけ人よりもゆっくりめのペースで物事を進めてきた。どうやら今回も、自分では気づかなかったけれどそうだったようだ。
「軽い気持ちで言っているんじゃないよ。その、結婚を前提に……さ」
思わぬ告白に、顔がぼっと熱くなる。
「はい……」
と小さな声で返すと、そっとキスをされた。
千織ちゃんや平野井さんにも相談に乗ってもらいながら、新居探しを始めた。
といっても、お互いの譲れるもの、譲れないものがはっきりしていたから、そう難航することはなかった。
悠さんは都心での仕事が多く、夜遅くなることも多いから、なるべく東京の中心に近いところがいいとのこと。対するわたしは、仕事は自宅作業が多いから、家の中に仕事場をひと部屋確保してもらえさえすればそれでいい。
二人とも広さや、築年数にあまりこだわりはなかった。あとは実際に部屋に入ってみて感じたときのインスピレーションを大事にした。
同時進行で、以前お姉ちゃんがわたしたちに持ちかけた新商品のプロジェクトもローンチした。二人とも仕事の量は増えたけれど、休みはしっかり確保したので、家探しに支障が出るようなことはなかった。
家は結局、小田急線沿線の2LDKに決めた。二人だけの生活には、思ったよりも早く慣れられた。大人数がいた道場での生活に比べれば、気を使わないで済む相手でもあるし、だいぶ気楽だった。
それから数ヶ月後――。
二人で生活を送る中で、そろそろ結婚を現実的に考えないとね、という話になった。
といっても、何から手をつけていいのかわからない。
「そうだ、泰明さんに相談してみようか」
悠さんが提案した。
わたしたちはウェディング・プランナーの小島さんの会社に行って、自分たちにはどんな結婚式が合っているか相談することにした。
⇒【NEXT】悠さんは微笑んでわたしの左手をとると、指輪を薬指にそっと…(同居美人 プロジェクトB 〜想子編〜 シーズン12)
あらすじ
お泊りデート、ホテルのダブルベッドの上で悠との初体験。
裕は想子を優しくリードしてくれて…