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理想の体について【永遠の「∞」】


理想の体について 川奈まり子コラム16 〜永遠の「∞」〜

女の肉体には無限が息づいている。

実際、その形も無限大を表す記号によく似ている。ほら、女が寝ると「∞」になるでしょう?
バストがあり、ウエストがくびれて、ほどよく大きなヒップがある理想の体。
そういうものが横たわると、無限の形になる。
無限と男が重なると、やがてまた新しく「∞」が生まれるというわけ。

魔のように魅力的な理想の体「∞」を男たちが放っておきはしないので、これは人類永遠の営みと呼べると思う。
だからね、女たちは、私自身も含めて、「∞」をあきらめちゃいけないの。

バストがあって、くびれがあって、ヒップがまぁるい、そういう造型を目指さなければ人類の理(ことわり)に反してしまうから。

そういう肉体を、たいがいの男は求めているから、ね?
少なくとも私の彼は、「∞」に触れたいといつも欲しているみたい。

――膨らんでへこんで再び膨らむなだらかなラインを、彼の手が優しくたどるとき、私はいつも小さく震えてしまう。
寒いわけじゃないし怖いわけでもない。あまりにも嬉しくて、震えがくるのだ。
私という生命を、彼が深く深く尊敬してくれていることがわかるから。

皮膚に包まれた肉のなだらかな凹凸をなぞる手のひらから賞賛と憧れが放射されて、じんじんと染みこんでいくみたい……。
私が最高だと思うのはこのとき。
はっきりいって、絶頂よりもずうっといい。

彼に触れられながら、閉じた瞼の裏に私自身の無限の形を、うっとりと思い浮かべることが出来る私はしあわせ。
だけど、私は、私が特別じゃないってことを知っている。

「∞」は、実は、ほんのちょっとしたことで手に入れられる。
――たとえば、さらりとしたジェルをバストに軽くのばして。すると、肉体の奥から本来の女性らしさが引き出される。

誰でも使える手軽な魔法でしょ?
でも、簡単で当然。だって「∞」は人間の前提だもの。
永い歴史のその彼方に、豊満な乳房と健やかに引き締まった腰を持つ理想の体の女がゆったりと横たわっている。

貴方や私の恋人が愛しく触れているのは生命の永久と無限。と、思うと女って素敵。
「∞」ボディよ永遠に!

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