「だいしゅきホールド」は男女が向かい合って折り重なる正常位の体勢で、女性が男性の腰に両足を回し、絡めて固定する体位のこと。
密着度が高く、男性にしがみつくような形になるため、愛情の深さを表す「だいしゅき（大好き、大しゅき）ホールド」と呼ばれています。

足で男性の腰を固定してペニスを抜けないようにする、ということから「膣内射精を促す」という意味を含んだ「中出し固め」と呼ばれるときもあります。
そのほかに体勢がカニのように見えるため「カニばさみ」とも言われます。

だいしゅきホールドはいつからあるの？

「だいしゅきホールド」ですが、セックス体位の四十八手に「揚羽本手（あげはほんて）」という名前のよく似た体位があります。揚羽本手はだいしゅきホールドと同じく、正常位で女性が男性にしがみつき腰に両足を絡める体位を表します。
男性にしがみついたときの手足の揺れる様子がアゲハ蝶のように見えることから「揚羽本手」と呼ばれるとのこと。

また、江戸時代の絵師、菱川師宣(ひしかわ もろのぶ)による春画「絵本今様枕?風(えほんいまようまくらびょうぶ)」にも、だいしゅきホールドと同じような体位を「両足じめ」という名前で紹介されていました。
そして、鎌倉時代に書かれたという現存する最古の交合図でも、似たような体位が描かれていたと言われています。

このように、古来よりこの体位「だいしゅきホールド」は、日本人に親しみのある体位だったと言えるでしょう。

そんな「だいしゅきホールド」の語源は諸説ありますが、元々は某ネット掲示板上で生まれたスラング用語でした。2015年頃からは一般的にも知られるようになり、AVなどにもよく用いられています。
英語では「leg lock」や「leg wrap」と訳される事もあります。

女性が積極的に動く体勢でもあるため、男性にとっても興奮が高まる人気の体位といえるでしょう。

では実際にだいしゅきホールドのやり方やコツを画像でみてみましょう。

１）正常位の体勢で挿入

画像のように、女性が横たわり、男性が重なるように体を合わせて挿入します。男性の上体が起き上がっていると足を絡めにくいので、上半身まで密着した体勢がベストです。

２）男性がイク瞬間を見定める

男性が射精をしそうなタイミングに仕掛けるため、イク瞬間を見定めます。

ピストンのスピードが速くなり、男性に余裕がなくなってくれば「そろそろかな」と思ってよいでしょう。

パートナーが「イクよ」と予告してくれるタイプであれば、そのタイミングに仕掛けます。

３）体に抱きつき、両足を男性の腰に絡める

男性が一段と強く腰を打ち付けたときに、背中へ手を回し、両足を彼の腰に回してグッと絡めて固定します。

男性が腰を引けない状態になればOK。ペニスが膣の中で射精し、ピクピクと波打っているのを感じられるはずです。

ただ、このようにだいしゅきホールドは膣内射精をする体勢になります。妊娠を希望していない場合は必ずコンドームやピルなどの避妊対策を万全にしておくように注意しましょう。

さらにだいしゅきホールドの体位をするにあたり、取り入れるともっと気持ちよくなれるポイントをご紹介します。

ホールドは射精直前のタイミングで

だいしゅきホールドの体勢は男性の腰を足で固め、男性の動きを制限します。
そのため、男性がイク直前を狙いましょう。男性の感じている様子を意識すると、タイミングがつかみやすいです。

男性に「イキそう」と言ってもらえると、よりタイミングがわかりやすいので、彼と協力しながら何度もトライしていくと上手にできるようになりますよ。

また、男性としても、イクときに女性にがっちり抱きしめられることで、女性の深い愛情をたっぷりと感じられ、より気持ちいいオーガズムを感じることができるはずです。

ただ、だいしゅきホールドは膣内射精をさせるプレイともいえるので、お互いの意思確認ができていない、または避妊をしていない状態でおこなうと男性がプレッシャーを感じる可能性があります。

タイミングだけでなく、膣内射精の意思についても男性と理解し合う必要があるでしょう。

手を首や背中に回す

だいしゅきホールドの喜びは、やはり密着感。より深い挿入感だけでなく、肌全体で彼と密着することができることで、一体感が高まります。

ただ足を男性の腰で絡ませるだけでなく、男性の首や背中に手を回し、ギュッと抱きしめると、全身にお互いの体温をダイレクトに感じられ、密着度はMAX！
お互いの気持ちも最高潮に高まるでしょう。

「あなたを受け止めたい」という気持ちを込めて、彼を全力で抱きしめてみてください。

彼の耳元で囁く

だいしゅきホールドは女性側から積極的に愛情を表現できるプレイ。さらに密着度が高いため、耳元への囁きが効果的です。

「もっと…」などのセックスを盛り上げる言葉もエロティックですし、「好き」「愛してる」という愛情表現の言葉も彼の興奮を高めます。
密着度が上がり自分自身の気持ちも高まっているので、素直な愛情を囁くのがベスト。お互いの愛情がどんどん深まっていくことを感じるでしょう。

彼の目をじっと見つめる

だいしゅきホールドを実行すると男性との密着度が高くなるため、顔の距離も近くなります。また気持ちも高まり、心の距離も近くなっているはず。

ぜひ彼の目をじっと見つめ、アイコンタクトで愛情表現をしてみましょう。
切なく潤んだ瞳で彼を見つめると、彼もあなたの目にくぎ付けになり内側から愛情があふれてきます。

コツは照れないこと。
中途半端に見つめて目線を外してしまうと、意味深なやり取りになってしまい、少々気まずくなります。一定の時間見つめ合うことで、深い愛情を表せるのです。

ホールドしながらキス

彼の射精の瞬間にだいしゅきホールドをして顔の距離が近づいたら、彼がフィニッシュを迎えるタイミングでキスをしてみましょう。

最高の快楽の瞬間にキスをすることで、心も体も歓びがあふれてくるはずです。

さらに、イッた後もそのままキスを続ければ、後戯を充実させることができます。
セックスの余韻に浸りながらゆったりとキスをして、穏やかに愛情の再確認をしてみましょう。

だいしゅきホールドを動画でチェック

「なんとなくイメージはつくけれど、具体的にもっとだいしゅきホールドについて知りたい！」という方は、動画で確認すると、もっとわかりやすいはず。

こちらの動画はラブコスメサポーターのVtuber『愛嶋さくら』による、だいしゅきホールドについての解説です。

招き恋猫と一緒にだいしゅきホールドについて、体位の動きやタイミングなど、かわいい画像を交えて説明してくれるので、より勉強になりますよ。

ではだいしゅきホールドをすることによる、メリットとデメリットを解説しましょう。

だいしゅきホールドと同じように、正常位から移行する密着度が高い体位はほかにも存在します。

駅弁

昔、駅のホームで首から下げた台に駅弁を載せて売る人の姿に形が似ていることから名づけられた体位。
正常位で合体した状態で、男性が女性を抱えて立ち上がった体勢を「駅弁」といいます。

女性が男性にしがみつくという意味ではだいしゅきホールドと同じくらいの密着度ですが、男性が立って女性を抱える体勢になるので、男性主導の体位といえるでしょう。

スリルが味わえ、支えてもらえるという男性との信頼関係が重要な体位です。

筏本手（いかだほんて）

だいしゅきホールドの状態から、男性が女性の上半身を片手で支えて起き上がらせた体位が「筏本手」。
上半身を支える男性の負担を軽くするには、女性の両足を男性の腰にしっかり絡めて固定しておくことがポイントです。

ただ、片手は腕立て伏せの状態で女性の上半身を支えるのは、相当な筋力が必要。腕力がないとケガをしてしまう可能性もありますので、難しそうなときは無理をしないこと。日ごろから鍛えている男性に向いている体位です。

せきれい本手

鳥のせきれいが尾を上下させながら鳴く様子を表した体位。
正常位で挿入するときに、女性の腰にクッションや枕を入れて膣が上を向くような角度にし、両足は男性の肩あたりをはさむようにして合体します。

男性は通常の正常位のように腰を前後に動かすのではなく、上下に動く体勢になれば成功。だいしゅきホールドよりもさらにペニスが奥に挿し込まれるので、中イキ派の女性に特におすすめの体位です。

ただし、少々女性に柔軟性が問われる体勢でもあるので、腰などに痛みが伴うときは無理をしないようにしましょう。腰の角度も、クッションの数や厚みを調整して、ちょうどいい体勢を探すと少し楽に挿入できるかもしれません。

女性の積極性が表れる「だいしゅきホールド」。
セックスをしながら「彼のことが好き…！」と熱情が高まってきたら、ぜひ本能のおもむくままに彼の腰に足をからめ、がっちりホールドしてみましょう。
慣れるまでタイミングが難しいですが、あまり真剣に考えるよりも気持ちに任せた方がうまくいきやすいです。

「彼ともっと濃厚なセックスを楽しみたい」「最近エッチに盛り上がりが欠けている」と感じていたら、密着度をアップさせるだいしゅきホールドを仕掛けて、愛を確かめ合ってあってみてくださいね。

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