女性のための無料 官能小説・官能漫画サイト
エルシースタイル(LCスタイル)は、登録商標です【商標登録第4993489号】
ラブコスメが提供する情報・画像等を、権利者の許可なく複製、転用、販売などの二次利用をすることを固く禁じます
官能小説 本当にあった!ラブ物語 第三話 溢れるカラダ
第一章 ピリオドへの一歩
夜の11時半。
ようやく家事を終えてべッドに入ると、夫がいびきをかいている。
ほんのりと人肌に温まった布団をかぶると
「もう、5年もしていない…」
と思わず声に出た。
夫に聞こえたのではないかと、瞬間ひやりとして、いびきの音に安堵すると、
沈むように眠りに落ちた。
朝、夫を起こさないようにベッドから出る。
「疲れてる…?」
バスルームの鏡に映る自分は、どこかたるんでいる気がする…。
(スキンケアだけの問題じゃないんだよね、きっと。今の私、満たされてないんだもん…)
スタンドミラーに映る自分を直視できずに、私は、そそくさと着替えを終わらせた。
―――数日後の夜。
「ねぇ」
自分の声よりも近くに、心臓の鼓動が響く。
久々に同じタイミングでベッドに入った夫の背中に、手を伸ばす。
「ん?」
疲れをにじませて振り返る夫から、私は、思わず手を引っ込めた。
(誘っても、拒否されるのかも…。ため息をつかれたり…呆れられたり…)
一瞬にして、いくつもの悪い想像がよぎる。
(声なんて、かけなければよかった…)
後悔の念が、燃え上がりそうな温度で、指先に宿った。
でも、このときには、想像できなかった。
指先に宿る熱よりもはるかに熱く愛し合うことになるなんて…。
第二章 勇気の…その先
「どうしたの?美香」
夫の小さな声が、耳に痛く響く。
「あ、ごめん、疲れてるね、正人」
夫よりもはるかに細い声で言葉を返すと、
「何か、言いたいんでしょ?」
と、暗闇の中、夫が私を見ているのが分かる。
「うん…あのね…」
話しても話さなくても、眠れない気分になるのは同じのような気がして、
思い切って切り出した。
「エッチしたい」
子どもがそろそろ大きくなったから…、5年もしていないし…、夫婦なんだし…。
そういう、言い訳にも責め言葉にも聞こえる言葉は、何も口に出さないと、決めていた。
暗闇の中に、夫の小さなため息が落ちた。
次の刹那、涙が瞳の奥にこみ上げてくる。
「俺…」
かすれた声で、夫は、
「俺も、このままじゃ、よくないなって、思ってた」
思いがけない、あまりにも意外な言葉だった。
「そうなの?」
暗がりの中で夫のほうを向くと、彼の大きな手のひらが私の頬を探り当てる。
そして、半分柔らかい、半分は乾いた唇が、私の唇に重なった。
私は、5年ぶりの夫の直(じか)の温もりに、
感動という言葉が一番しっくりとくる気持ちになっていた。
「一瞬で全部思い出すよ、美香の体の全部…」
「うん…」
短い私の返事は、少し涙声になっていた。
第三章 魅惑、キラリ
「で、これ、実は買っておいたんだ。でも、俺から声かける勇気なかった。ごめん…」
ベッドサイドのライトをつけると、チェストから何かを取り出しながら、
夫はひと息に話した。
「リュイール・ホット…っていうんだ」
不思議顔をする私に、
「すっごく、熱くなっちゃうんだって、美香が」
と、夫は意味深に目を合わせた。
「広げて」
たっぷりと全身を愛撫した後、夫は、私の両脚を開く。
「恥ずかしい…」
脚を閉じようとする私を制して、夫は、少し意地悪な視線を向ける。
「いいから…こうして、塗るんだって…」
キラリと光るジェルを乗せた指先を見せた後、
夫は、もう一方の手でそっと私の花びらを開くと、
その奥に隠れていためしべにそっと触れた。
そして、ゆっくりと優しく、円を描くようにめしべを撫でる。
「あぁぁ…」
じんわりと、めしべが、不思議な熱を帯びていく。
「クリトリス、すごく充血してるよ…トロトロ溢れてきてる」
私の顔と感じている部分とを交互に見ながら、
夫は、さらに柔らかく指を馴染ませるように、めしべを愛撫し続けた。

「あぁぁ…ねぇ…ダメ…そんなにしたら…イッちゃう…」
シーツにしがみついて、私は、必死でカラダが高まっていくのをこらえる。
「いいよ…イク顏、見せて」
その言葉に、私のめしべはドクリと暴れて脈打ち、弾けた…。
「美香、すっごくキレイ…」
甘い息と共に、溢れる泉に夫が侵入する。
「あぁぁ…」
夫が入ってきた瞬間から、泉の中は、経験したことのない吸着感で満たされた。
「あぁ…久しぶりの美香の中、すごくあったかい」
苦しそうな声と表情で、夫も、快感を高めていく。
後ろから、向き合って座って、ベッドの脇に立って…。
私たちは、息と汗とを混ぜ合いながら、繋がり続けた。
第四章 心の距離、体の距離
その後、リュイール・ホットは、ベッドサイドに常備されている。
夫が指に魅惑の光を放つジェルを乗せ、
クリトリスだけでなく泉の中までたっぷりと愛撫してくれる夜…。
夫自身の先端に快楽へと誘うジェルを光らせ、そのままクリトリスを撫で、
こね回し合うように腰をうねらせる夜…。
セックスレスだった5年間、夫は、毎日のように一緒にいながらも、
どこか遠いところにいる人のような気がしていた。
けれど、体という糸は、お互いを一瞬で引き寄せ合い、重なり合わせる。
男と女は、夫婦は、セックスによって、こんなにも近くなることができる。
夫をみるたび、情熱的なシーンが脳裏に浮かび、
出会ってから今までで一番、夫を愛しているような気がする。
〜第三話・完〜
あらすじ
夜の11時半。家事を終えてベッドに入ると、夫がいびきをかいている。「もう、5年もしていない…」と思わず声に出た。この後の夫婦の行方は…?!
毎日一緒にいながらもどこか遠いところにいるような…
情熱的に愛し合いたい…心と体の距離を近づける。