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官能小説【7話】秘密、蜂蜜、果実蜜
新しい悩み
作:三松真由美
甚をしばらくそっとしておく。だがひとりエッチでのオーガズムを知っている唯香の身体だ。こんな中途半端で終わるわけにはいかない。
「甚くん、私もイキたい。指でいじってくれない?」
「ごめんね、僕だけイッちゃって」
今度は甚が唯香の横に寝そべり、唯香の蜜にまみれた入り口に指を這わせる。
「奥へ。もっと奥へ」
「これでいい?」
「ああっ、そう、そうよ。もっと奥へ」
「どこまで行っていいの」
「私にも…わからない…。もっと動かしてみて」
「どうやって動かすの?」
「グルって回してみて」
「こんなせまい場所で?」
新しいおもちゃで遊ぶ子供の会話だ。しかし唯香にとっては待望の初めてのSEX。最後まで昇りつめたい。甚の指が迷子になった子供のように唯香の中で放浪する。唯香はいつもひとりで遊ぶときのように自分の人差し指を入り口の感じる突起にあてる。
「そこ、一番いいとこだよね。だんだん膨らんで来てる。ピスタチオの粒みたいに大きくなってる」
「やだ…恥ずかしいこと言わないで、意地悪ね、甚くん…」
甚が蜜部屋の中で指を上下に動かす。唯香が蜜にまみれたピスタチオを自分の指ではじく。
「あんっ」
ザザザーっと、いい感じの小波がやってきた。
完成された初めてのSEXにはならなかったが、ふたりとも極みまで昇った。
唯香の新しい悩みが始まった。経験がまったくない二人がどうやったらちゃんとSEXできるのか。男性がリードしてくれるものだと思っていたが、年下草食系の甚にそれを期待するのはかわいそうだ。
悩み相談
ある日、唯香はスーパーでカットパインと大粒イチゴを買って自転車に乗ろうとした。動きが鈍い。パンクしていることに気づいた。
「アンラッキー…」
スーパーの近くにサイクルショップがある。そこまで自転車を押して歩く。
サイクルショップは空いていた。
「いらっしゃい。パンク?すぐ直すよ。カウンターで珈琲飲んでて。珈琲はサービスだから」
顎ひげたっぷり、恰幅がいい山男風の店長が手際よく修理してくれる。年の頃は40過ぎか。珈琲に砂糖を一匙入れてスマホを見ていると店長が声をかけてきた。
「直ったよ。オイルも両輪にさしといたから。キコキコ言わないように。あれ?浮かない顔してるね。悩める乙女ってやつ?今、お客いないから、お菓子もサービスするよ。ま、そこのスーパーで買ったクッキーだけど。ハハハ」
気さくな大人の男。唯香はクッキーをつまみながら世間話を楽しんだ。店長は籠村。カゴさんと呼んでくれと屈託なく笑う。自転車のカゴの意味じゃないぞ、と。面白かった。つい話し込んでしまった。気づくと夜の帳が下りて、お腹がグーっと鳴る。
「おっ!よかったら、二軒先の焼き鳥行かないか?幼なじみがやってる店なんだよ。ネギマが最高にうまいんだ。いい葱使ってる。タレにりんご使ってるって言ってたな」
「りんごのタレ?めずらしい。食べてみたい」
カゴさんとは初めて会った気がしない。親戚のお兄ちゃんのような、あったかな雰囲気。焼き鳥をごちそうになりながら、つい悩みを打ち明けてしまった。カゴさんが酔っていたかどうかはわからない。真剣な顔で唯香に告げた。
「俺が男の鍛え方を教えてやるよ。最近の若いヤツは具体的に教えないとろくなSEXしないだろ。失敗したくない世代だろ。彼女に嫌われることを怖がって冒険しない。SEXはゴールがない冒険だってことを教えなきゃ、いつまでたってもつまらん絡みで終わっちまう」
カゴさんが悪い人ではない気がして唯香は次の休みにレクチャーをして欲しいと依頼した。
⇒【NEXT】広いベッドにパンティ一枚で横になった唯香の乳房を強弱をつけて撫でる。ときに筆で撫でるように、ときにつねるように。(秘密、蜂蜜、果実蜜 8話)
あらすじ
セックスの前に、ひとりで先にイってしまった彼。
中途半端な状態の唯香は、カレに指で弄ってもらいなんとかイクことができた。
しかし、ひとりエッチでのオーガズムを知っている彼女は『初めてのセックスでは最後まで昇りつめたい』と頭を悩ませ…。