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官能小説 私の知らない私 続編 4話
寝起きの愛撫
目の前がかすんでいる…。亮の香りがする…。
あ…。寝ちゃったんだ…。
まだぼんやりとしている嗅覚と視覚の中で、私は思い出していた。
仕事でミスをしたことを7歳年下の恋人に言えず、何かがおかしいと感じ取られてしまったこと。
結局はミスを打ち明けて、隠していたことで怒らせてしまったこと。
そして、お仕置きだと言ってベッドに連れて行かれて、激しいキスをしながら仲直りをして眠ってしまったことも…。
私は、心の中で謝って、眠りながらも腕枕をしてくれている亮の髪を撫でる。
「ありがとう…」
という形に唇を動かしたとき、亮の瞼がゆっくりと開いた。
「あ…。ごめん、起こしちゃった?」
私の声に、亮は再び目を閉じながら首を横に振る。
ほっとして私ももう一度目を閉じようとしたとき、ギュッと強く抱きしめられた。
「綾乃さん…」
ひと言だけ口にすると、亮は、抱きしめている私の額にキスをして、それから耳に舌を這わせ、首筋、鎖骨と舐め回し、また舌を耳に戻した。
言いようのない心地よさが首元を起点に全身へと広がっていく。
「ううぅぅん…」
と声が漏れて、首をのけぞらせると、彼はむしゃぶりつくように顎の下から喉の中心のラインを通って、一気に胸のふくらみまで顔をおろして先端の小さな突起に吸い付いた。
「あぁぁん…」
自分の口から漏れる吐息を塞ぐように、私は彼の頭に顔をうずめて、髪の匂いを吸い上げる。
ごめんね…
それから私たちは、お互いの体を隅から隅まで舐め合った。
手足の指の1本1本を、その間を…。
耳の裏も、脇の下も。お尻の谷間の奥の奥まで…。
ビクン…。
彼が、私の真ん中にある、どこよりも熱っぽくなった花びらに一瞬だけ唇をつけたとき、私は全身の細胞が一瞬縮まるような快感を覚えた。
跳ねた私の体を支えて、彼は花びらを唇で包み込んでくれる。
これ以上ないほどに熱を帯びていた花びらは、亮の柔らかい口の中で溶けそうになっていた。
たまらず私は、彼の中心へと顔をうずめる。
そして、一気に硬くみなぎっている芯を口に含む。
ジュル…。チュル…。
と音を立てながら、私たちはお互いの中心をむさぼり合った。
貪欲に求めつつ、でもその何倍も優しさと愛おしさをこめて。
いつも、イタズラをするように、少しだけ弄ぶように、口に含む亮の芯。
いつもは、かわいいとすら思う、この硬い硬い肉の塊。
でも、今日は、愛おしさだけ。
ただただ、彼の体温を感じながら、彼の命の中心を口に含んでいられることに、涙が溢れた。
(ごめんね…ごめんね…)
と心の中で叫ぶと、口の中の壁が、不思議なほどに亮に吸い付いていく。
舌が、亮に絡みついていく。
「うぅぅっっ…」
短く息を止めて、亮は私の口から自分の芯を抜いた。
「綾乃さん、今日、いつもと全然違う…」
うっとりと潤んだ瞳を投げかけてくる彼に、
「ごめんね」
と小さな声で返す。
昨日の夜、亮を怒らせてしまってから、私は一度もきちんと謝っていなかった。
「もぅ…。ちゃんと、なんでも話してよ…」
亮は、また私を強く抱きしめて「大好きなんだから」と小さく囁いた。
彼の胸に顔をうずめながら、私はうんうんと何度も頷く。
髪を撫でてくれる彼の手を感じながら…。
止まらない涙 つながるカラダ
亮は、すっと胸を離して、私の上に四つん這いになった。
視線が結ばれると、また私の目から涙が溢れる。
「そんなに、つらかったの…?」
亮の質問のような確認のような言葉に、私は今度は首を横に振った。
「ごめんなさい…って…。ごめん…なさ…い…」
涙がどんどん大粒になって、言葉が途切れる。
亮は、右手の指で左の目から流れる涙をぬぐって、右の目から落ちる涙は舐め取ってくれた。
「もう、謝らなくていいから…。今日はお休みなんだし、楽しもうよ」
顔を上げると、亮はいつもの笑顔で目を合わせた。
その顔を見ると、また新しい涙が湧き出てきてしまう。
「綾乃さん…。こんなに泣き虫だったの…?」
少し声に出して笑いながら、亮はぴったりと体を合わせるように重なってきた。
体の中心に、彼の硬さがそっと触れる。
どちらからともなく、腰をくねらせて、亮の硬みを私の花芯へと、うずめていった。
「あぁぁぁ」
と同時に吐息が漏れて、つながった安心感が全身を包み込んだ。