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官能小説 本当にあった物語 10話「カラダから溢れる声」
震える手
「これ…買ってみたんだけど…」
ホテルで一緒にお風呂に入って、いざベッドに並んだとき、今しかないと思い、少しだけ震える手でバッグから小さな箱を取り出した。
「何?」
私の手の中を覗き込むと、俊二はその箱を手に取る。
「ラブコスメ?」
「リュイールっていうの」
「へぇ。で、どう使うの?」
純粋に不思議そうな顔をして、彼は、箱を開けて中身を取り出した。
「あ…。どうっていうか…。ほら、私、あんまり…ほら、濡れないときが…あるでしょ。それで…、買ったの」
俊二の質問の答えになってない返事に、彼も「答えになってないじゃん」と笑いながら、
「で、舐めるの?」
「違う違う。…そうじゃなくて、塗るの。塗ると、潤いをサポートしてくれるっていうか…」
恥ずかしさに、彼の手からリュイールを取り返そうとすると、彼はさっとそれをよけて、「なるほどね」と意味深な笑みを浮かべながらキャップを開ける。
ひとりで…したの?
「じゃ、美里、開いて」
と、私の両脚を広げながら、小さなチューブから、右手の人差し指にリュイールを取り始める俊二に、私は思わず「伸びがいいから、少しだけでね」と言葉をかけた。
「何、美里。もう自分で使ってみたの?」
私の瞳を覗き込むような俊二の少し意地悪な笑顔と、指先に乗って光るリュイールが、同時に視界に飛び込んでくる。
「使ったっていうか…」
実際には、買ってすぐに、自分で試したのだけれど…。そんなことを、俊二に告白するつもりなどなかった。どんなものかも分からずに、いきなり俊二に見せるのは嫌だっただけなのだから…。
「使ったんだ。これで、ひとりでしたんだ」
目を合わせたままそう言うと、俊二は、リュイールの乗った指先で私のクリトリスに触れ、同時に、キスをした。
「こうして、自分で、触ってたの?」
舌を絡めながら、彼は、指先でクルクルと私の敏感な粒を撫でる。
「…だって…私だって、…どんなものか、分からないし…」
途切れ途切れに答えるうちに、彼に触れられている部分が、じんわりと熱くなってくる。
(うそ…、ほんとに、熱い…。ひとりでしたときは、こんなふうにならなかったのに…)
その驚きと、「気持ちよかった?ひとりでしてるとき」という俊二の声が妙に重なって、
「こんなに、熱くならなかった…」
と正直に答えていた。
「熱くなってるんだ。そうだよね。すごく、溢れてきてるもんね…」
唇を離すと、俊二は、愛液をたっぷりと指先に絡ませて、私に見せた。
「やだ…恥ずかしい…」
目を逸らす私に、「どうして?俺は、嬉しいよ、美里がいろいろ考えてくれること」と、もう一度唇を重ねる俊二。
「だって、乾いてたら、俊二もがっかりでしょ?」
いったん唇を離して視線を合わせると、彼は、私の手を取って、自分の男性自身へと導いた。
すっかり硬くみなぎっているそれを握らせて、「いつも、こうだったでしょ?がっかりしてるって思う?」と視線をさらに強く結んだ。
「でも、濡れにくいのって、やっぱり…」
「こんなに濡れてるのに、そんなこと言うの?」
俊二は、クチュクチュと音を立てながら、何本かの指で、クリトリスと愛液の泉を同時に愛撫した。
「すごい…。私…、こんなに濡れてる…」
思わず、心に浮かんだことをそのまま言葉にすると、快感に、思わず目を閉じた。
カラダの声
「腰も自分で動かしちゃて…いやらしいね、美里」
そう言われて、私は、彼の愛撫に合わせて、いつの間にか自分が腰を動かしていることに気づいた。
「ひとりでしたときも、俺にこうされるのを想像して、こんなふうに腰を動かしてたの?」
「違う違う」
首を振りながら、顔までカーッと熱くなるのが分かる。
「そうなんでしょ?ほら、クリトリス、もっと大きくなってきたよ」
ツンツンと充血した粒をつついたり、愛液をすくったり、その周りの花びらを撫でたり…。彼の指先の動きが、ミリ単位で分かっているのではないかと思うほど、ジンジンと体の内部から伝わってくる。
「あぁ…きもちい…」
無意識のうちに出たその言葉に、「カラダも、こんなにきもちいいって言ってるよ」と、俊二は、指の動きを速めた。
「あぁぁ…」
それまで聞いたことのないような潤いに満ちた音に、私は、彼の唇に激しく吸いつく。
痛みと入れ替えの幸福感
「ねぇ、美里…。ほんとに、どんどん溢れてくる。指をいれなくても、びちゃびちゃ。すごいよ、これ」
「ぁぁん…あ」
言葉で返事ができない私に、「俺、もう、我慢できない…入れていいよね?」
もう一度、彼の男性自身を握らせると、俊二は、それを溢れる私の泉へと当てた。
「俊二の、いつもより、もっと大きい…」
「だって、美里がこんなに乱れてるんだもん」
その言葉と同時に、彼は、私のカラダの奥まで沈み込んできた。
「あぁぁ」
ふたりの声が同時に漏れる。
今までは、挿入するときに全身が緊張して、スムーズに入らないことも多く、痛みもあった。だから、こんなにすんなりと彼自身が奥まで沈んできてくれることに、とてつもない幸福感が襲ってくる。
「嬉しい…」
私の心に浮かび上がった言葉を、俊二が先に口にする。
「うん…私も。こうして、ふたりで、気持ちよくて幸せな気分になりたかった…」
「ありがとう」
と頭をなでると、「俺は、美里と一緒にいられれば、いつでも幸せだけどね」と、さらに奥の奥まで彼自身を押し付けてくる。
「おぉ…ぅぅ。奥まで、すっごく熱い…。ヌレヌレだよ…」
息も熱くしながら、俊二は、腰を前後に動かし始めた。
ピチャピチャという音が、彼の動きに合わせて弾ける。限りなどないように溢れてくる愛液の音に、私の幸福感も快感も、果てしなく深まっていく。
「ぃいいっ…ぁはぁぁ…俊二」
彼の顔に手を伸ばすと、彼はその手を取って「こんなに、ほら」とふたりがつながっている部分へと導く。
「うそ…」
すっかり濡れている自分の太ももの内側に触れて、私は、思わず、愛液がどこまで伝っているのか、手探りで確かめてしまった。
「これ、全部、美里が濡らしたんだよ」
耳たぶを舐めながらそう囁くと、俊二は、私の体を起こして対面座位の姿勢をとった。
ギュッと抱き合いながら吐く荒い息の向こう側に、溢れ続ける愛液の音が響く。
「嬉しい…私、俊二に…こんなふうに…きもちよくなって…ほしかった…」
「ありがとう…俺も、いつだって、…美里を、きもちよくしたい…んだよ」
激しく突き上げながら、彼の表情は、だんだんと険しくなっていく。

「…ぁぁ…いい…ダメ…俊二…くる…」
カラダの中の壁をこする俊二の動きに、私は、オーガズムの波が押し寄せてくるのを感じた。
「…俺も…ぉぉ…」
彼の肌と私の肌と愛液と…すべてがぶつかり合うような音の中で、私たちは、遠くに果てた。
1か月後…
「お疲れさま」
仕事を終えて、私の自宅の玄関を開ける俊二に、食事の支度をしながら声をかける。
「お、俺の好きなハンバーグソースの匂い」
バッグを置いてネクタイを緩めながら、彼は私に後ろから抱きついてくる。
「ただいま」と私を振り向かせてキスをすると、エプロンの上から胸を揉みあげ、器用にその先端を見つけて、軽くつまむ。
「俊二、ダメ。料理できなくなっちゃう」
身体を少しくねらせるように動いても、彼の指先は私の乳首を逃さない。今度は、ツンツンとつついたり、指先をグッと押し付けたりする…。
「あぁ…ん、ダメだって」
さらに大きく身体をくねらせた私の左の胸をギュッと掴むと、俊二の右手はワンピースの裾をたくし上げ、ショーツの中に忍び込んできた。
「ダメなの?もう、こんなに濡れてるのに?」
愛液をすくった指先でクリトリスをつつきながら、彼は、もう一度唇を重ねる。
口の中にもショーツの中にも、溢れるような潤いを覚えながら、私は、1カ月前の自分の勇気を、愛おしく思い返していた。
END
あらすじ
「これ…買ってみたんだけど…」
ホテルで一緒にお風呂に入って、いざベッドに並んだとき、今しかないと思い、少しだけ震える手でバッグから小さな箱を取り出した。
「何?」
私の手の中を覗き込むと、俊二はその箱を手に取る。
「ラブコスメ?」
「リュイールっていうの」
「へぇ。で、どう使うの?」
純粋に不思議そうな顔をして、彼は、箱を開けて中身を取り出し…