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官能小説 本当にあった物語 12話 「訊けなくて、聞きたくて」【LCスタイル】

不安のツル

(うん、やっぱり…、買ってみよう)
心の中で、はっきりと言葉にして、購入ボタンをクリックした。

8歳年上の恋人、聡とは、付き合い始めて半年ほどが過ぎた。
聡は、私にとって初めての恋人で、初体験の相手でもある。
でも、もちろんと言うべきか、聡にとっては、私は初めての恋人でも初体験の相手でもない。
遠距離恋愛の私たちは、月に1回会えるかどうか。だから、体を合わせるたのも、まだ数えるほど。聡の体温を感じながら過ごすひとときは最高に幸せだけれど、私の中には、一粒の不安な疑問の種が植えられていた。
その種は、発芽し、日に日に、心の中で育っていく。

(聡は、何の経験もない私のこのカラダで、満足しているの?)

不安な疑問は、ツル性の植物のように私の心に巻き付き、締め付ける。

心に巻き付いているツルをほどきたいのと、聡に満足してほしい気持ちとで、私は、ベッドの上で熱い時間を過ごせるという『リュイール』を購入したのだ。
きっと、自分自身のためにも、聡のためにもなると信じて…。

何か…いい…

ベッドの上で、私は、自分の呼吸をはっきりと感じていた。
手元に届いたリュイールを持つ指先は、少し震えているようにもしびれているようにも感じる。

(とにかく、使ってみよう…)
聡とのデートを1週間後に控えていることを理由に、私は、自分の背中を押した。

指先にとったリュイールが、部屋の照明に反射してキラリと光る。その輝きが、私の緊張をほぐしてくれる。
指先を、そっと脚の間に忍ばせて、しばらくゆっくりと指を動かしていると、なんだかくすぐったくなってきた。指で触れているところだけではない。背中や、みぞおちのあたり、それから、太ももから膝にかけても…。
(なんだろう…このムズムズする感じ…)
少し逃げたくなるような、でも追いかけたくもなるようなくすぐったさの正体を探るように、指は動き続けた。

チリン…。

不意に、聡からのメッセージの着信音が響く。
私の指も、不思議なくすぐったさも、一瞬にしてストップする。

今、自分がしていたことを、聡に見られていたようで、今度はカーッと顔が熱くなるのが分かった。

(でも、これ、何か…いい。次のデートに、持っていこう)
少し混乱した頭の中で、リュイールのキャップをしながら、そんな声が聞こえてきた。

デート

バスルームからは、聡がシャワーを浴びている音が聞こえてくる。
デートの最後、ホテルに入り、私は先にバスルームから出て、バスローブでベッドの上に座っていた。リュイールを、そっとしみ込ませて…。

「どうして、今日、美佳、先に出ちゃったの?」

バスタオルを巻いて、聡がベッドに飛び乗ってくる。「ねぇ?どうして?」と、いたずらな目でキスをしながら。

「どうしても!」
笑ってキスを返すと、「怪しい、怪しい」と言いながら、聡は私の全身を調べ上げるようにじゃれてくる。
「なんでもないよ。ちょっと恥ずかしかっただけ」
じゃれながらバスローブのベルトをほどこうとする聡の邪魔をしようと体をくねらせると、彼は、バスローブの上から大きな手で私の胸を包み込んだ。
「あんっ」 思わず、声が出る。柔らかなバスローブが肌の上をすべるだけで、それまでとは違う感覚が走り抜ける。

「なんか今日、美佳、いつも以上に色っぽい…」
聡は、そう言うと、吸い付くように激しく唇を合わせてきた。
そのまま、襟から手を忍ばせて胸の頂点にある突起をつまみ、ふくらみを優しく包み、いつの間にか私を包み込んでいた柔らかい布をストンと肩から落とす。
「可愛い」
首筋から胸へと口を移動させ、舌を這わせる聡から伝わってくる波長は、これまでにないほどに興奮していた。

興奮の、その先に…

聡の手が、両脚の間に忍んでゆく。
そのとき、クチュッという音が耳に届いた。
「恥ずかしい…」
脚を固く閉じ、私は身をよじった。
「どうして?美佳、感じてて、もっと可愛いよ」
閉ざされた脚の間に伸びた聡の指が、パレットに乗せた絵の具を指で混ぜるように動く。

優しくねっとりと、指の腹で潤いをすくっては広げ、色の変化を確かめるように丁寧にツンツンとつついた。
私の中にある恥ずかしさ、興奮、気持ちよさ、理性…。
いろんな感情の色も、聡の指に混ぜられていく。

「あっぁ…ぃぃ」
「ここ、きもちいい?」
絵筆で優しく円を描くようにクリトリスを撫でる聡に、私は、つい、「うん…あぁ」と頷いた。
「ここなんだ…、美佳のポイントは」
「ぁぁ…ねえ…だめ…」
「痛い?」
「ううん、違う…。でも…なんか…ぁぁ…分からない…」
「きもちいい?」
「うん…あぁ…いいぃ…」
「じゃ、このままする」

その宣言の声と聡の指が、両方、クリトリスに絡みつく。1本の指で撫でられているはずの小さな粒は、次第に、四方八方から何本もの絵筆でなぞられているような感覚に包まれた。

「ぁぁ…」
息のような声が止まらなくなってくると、不意に、目元が熱くなった。
「…目が…」

私の細い声に、聡は、視線を合わせる。
「美佳、涙が出てきてるよ」
「うん…うん…」
私は、なぜか、ただ頷いた。
「聡…なんか…きもちよくて…幸せで…」
「うんうん」
優しい目で頷く聡と改めて視線を合わせると、カラダの奥から、何かが湧きあ上がりながら迫ってくる。
くすぐったさと苦しさが、同時に膨らんでくるような…。
「聡…何、これ…?なんか、何だろう…?」
聡の体にしがみつきながら、切ない吐息が止まらなくなる。
「…ぁぁ…ぃぃ…」
「いいよ、美佳、そのまま気持ちよくなっていてごらん」

不思議な切なさがはちきれそうなほどに詰まったクリトリスを揺らすように、小刻みに指をねっとりと動かしながら、聡は、ギュッと私の手を握った。
「あぁぁ…聡…何か…くっ…くっ…あぁぁ」
全身が硬直するような感覚を覚えて、私は、聡の手を強く握り返す。
そのまま、カラダの中で何かが弾けて、私は、ぐったりと脱力した。

私の髪と体を整えて、腕枕をしながら、聡は、「美佳、初めていったね」と額にキスをした。
あれが、あの感覚がオーガズムなのだということに、私は、少しの疑いもなかった。
息が少しずつ整っても、全身が軽くしびれるような感覚は、しばらく残っていた。

内側の熱

「あー、ほんと、可愛い。もう、我慢できない…いい?」
私の息が落ち着くと、聡は、仰向けになっている私の上に四つん這いになって、まだジンジンと響く両脚の付け根に、熱く硬くなった彼自身を当てた。
「ここで、すっごくきもちよくなったね」
彼自身を、クリトリスにそっと押し当てて、また円を描く。
「恥ずかしい…ぁぁ…ぅん…」
「ほら、今もきもちいいでしょ?」
クリトリスと泉の間を、彼自身を何度か行き来させると、聡は、「ほんとに我慢できない」と言って、私の中にグッと沈み込んできた。

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「おぅぅぅ」
聡の快感の息が、いつもよりも、熱い気がする。
「いった後の美佳の中、すごいよ」
少し苦しそうに眉間にしわを寄せて、聡は、腰を前後させた。

何度か体位を変えた後、後ろから突き上げながら、聡は、「ねぇ、美佳。俺、今日、ダメだ…」と苦しそうにつぶやいた。
直後、私の腰を掴まえる彼の手にいっそう力が入り、腰の動きが速くなる。
「美佳の中…すごい…」
これまでにない激しさで私の奥を突き、彼は、果てた。

訊けなかった言葉、聞きたかった言葉

「ねぇ、聡。…私の体で、満足してくれている?」
もう一度腕枕をしてくれる聡に、私は、勢いできいていた。
「どういうこと?」
聡は、私の目を覗き込む。

「ほら、私…。経験がないって言ったでしょ?だから…、聡が満足できないんじゃないかって…」
最後まで言い終わる前に、彼は、私をきつく抱きしめた。息が苦しいほどに。

「美佳の心も体も、全部大好き。美佳と出会えて、すっごく幸せだよ。愛してる」
はっきりとした強い声でそう告げると、彼は、まっすぐに私の目を見つめて、口づけた。

「嬉しい。よかった…。私も、聡の全部が大好きだし、とっても幸せ」
初めてキスのお返しをした私の目から、また、涙がこぼれた。

「愛してる?」
少し意地悪な瞳で私の目を覗き込む聡に「愛してる」と答えると、さらにひと筋、温かく頬をつたう。

END


体験談

あらすじ

人生で初めてできた8歳年上の恋人。

テクニックも経験もない主人公は、
彼が本当に自分で満足しているのかを不安に感じていた。

彼女はその状況を打破するために、あるものを手に入れることにして…?

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