女性のための無料 官能小説・官能漫画サイト
エルシースタイル(LCスタイル)は、登録商標です【商標登録第4993489号】
ラブコスメが提供する情報・画像等を、権利者の許可なく複製、転用、販売などの二次利用をすることを固く禁じます
官能小説【15話】夢も欲も愛も飼い慣らして
ベッド上の戯れ
シャンパンをふたりで一本まるまる空けた私たちは、当然のようにベッドへもつれあうようにして倒れ込んだ。
「シャワーしたい」
「駄目だ。散々飲んだばかりだろ」
「でも今日仕事だったし」
「俺もだ」
貴之の唇が強引に桃花の口を塞いでしまう。すぐに割り込んだ舌に、桃花は抗えなかった。
「ん……、っ……」
淫らなキスをしながら貴之の手が桃花の首筋をなぞる。ブラウスの前がはだけられて、貴之はブラの上から桃花の胸を揉みしだいた。
貴之の唇が移動して、桃花の首筋や胸元へ口づける。その間も絶えず貴之の手は桃花の体をなぞるように愛撫した。
ふたりの息が上がってくる。
「いつもされてばっかでムカつく」
言い終わるが先か、桃花は貴之のズボンに手をかけると、ベルトを外して手を入れた。勃起しかけたペニスに触れて、それをぐっと掴む。
一瞬だけ、貴之の動きがひるんだ。
そういえば私一度もこの人の触ったことなかったんだ、とその時初めて桃花は気づいた。あんなに体の深くに受け入れたのに、この手で触れたことは一度もなかった。
弾力のあるペニスが、ゆっくりと上下させるごとに固くそそり立っていく。
桃花は勢いよく体を起こすと、貴之のズボンをずり下げた。
「桃花。いい」
貴之の手によってまたベッドに押し倒されそうになる。
けれど桃花は首を振ってそれを拒否した。
「お願い。したい」
ペニスから手を離さないまま、貴之の目を見て懇願する。無言を肯定と取って、桃花は貴之の下腹部へ顔を寄せた。
すでに上を向いて屹立した先へ、ちろりと舌を這わせる。優しくしごきながら舐めていると、生きているようにビクビクとペニスは震えた。
舌で丁寧に裏筋を辿って彼の反応を見る。貴之の顔を見上げると、わずかに眉間へ皺を寄せて桃花を見ていた。
絡んだ視線に熱が生まれる。
じゅん、と桃花の足の間にも熱が生まれた。
「っ……」
すっぽりと口の中へ含んでしまうと、貴之の吐息が漏れる。イイんだ、と桃花は思った。
だからソレを舐めしゃぶる。夢中で。
反応が愛しくて。
ソレが彼のものだということが無性に愛しくて。
唾液でベトベトになりながらしゃぶっていると、次第に自分の口内が性器のような気がして桃花は驚いた。まるで膣の中にいれられているような感覚に陥る。
一度そう感じると、自分の中で貴之のペニスが動く感覚に桃花は酔いしれた。
足の間が熱い。自分の口の動きに合わせて、蜜口がヒクヒクと動いているのが分かる。
「桃花。もういい」
貴之が桃花の肩を掴んで離そうとする。けれど桃花は離れなかった。
「桃花」
もう一度呼ばれる。
桃花は咥えたまま顔を上げて貴之を見た。
貴之が腰を引いてペニスを引き出す。唾液が糸を引いて、桃花のあごにも伝った。それを、貴之の指先が拭う。
桃花はまた押し倒されて、貴之の下敷きになった。
切なくてもっと
「あ……っ」
濡れそぼった場所を貴之がなぞる。
「溢れるほど濡れてるじゃないか」
貴之はさっとゴムをつけると、すぐに桃花の中へ押し入った。
「ああっ……、あっ……」
桃花の高い声が響く。
貴之は桃花の両足を持って、中へ深く打ちつけた。
数回打ち込んだあとで片手を外し、桃花のクリトリスを撫でる。
「やっ、やめ……っ」
桃花の甘い嬌声を聞きながら、貴之は愛液をたっぷりとなすりつけてそこを擦った。
痺れが広がってすぐに絶頂を迎えそうになる。
桃花は体を震わせてそれを嫌がった。
「んっ……、だめっ、一緒にしちゃだめ」
けれど貴之はやめない。
無言のまま腰を打ちつけながら、桃花の花芯を激しくこねる。
「あ……っ、あ……っ――」
貴之のものを強く締めつけ、桃花はすぐに達した。
一瞬にして高みへ昇る感覚に、目の奥へ閃光が走る。
クリトリスでイったのか中でイったのかも分からなかった。
貴之は手を離すと、また両足を持ち上げ深くへ打ちつけ始めた。
「ああっ……、あっ」
桃花の助けを求めるような高い声が貴之の腰の動きに合わせて飛ぶ。
響く振動に合わせて桃花の体も震える。
一度達した体は苦しいほどに快楽の余韻を残して桃花の体をいじめる。
苦しいのに、切なくてもっと欲しい。
まだまだ欲しい。
「桃花」
呼びかけに、苦しくて閉じていた目を桃花は開けた。
貴之の目が優しい。
まるで恋人を見るみたいに、優しい。

桃花が手を伸ばすと、貴之は体を倒して桃花を抱き締めた。
そうしながら激しい挿入を繰り返す。
「桃花」
桃花の耳たぶを食みながら、もう一度貴之は桃花を呼んだ。
桃花はそれに応えるように貴之の体を抱き締める。
抱かれている。
ただただそれが嬉しくて。
桃花は強く強く抱き締めた。
やがて。
ぐっと深くへ打ち立てた貴之は、そのまま果てた。
不格好に抱き合ったまま、ふたり共動けずにただ呼吸を整える。
「私の中、好き?」
「ああ」
短く答えた貴之を、桃花はもう一度きつく抱き締めた。
目覚めるとあなたがいる
シャワーも浴びずにもう一度抱き合ったあと、ふたりはそのまま眠った。
程よいアルコールと快楽が回って、ずっしりと心地よい眠りに沈んでいた。
桃花が目を覚ますと、貴之は背を向けてまだ寝息を立てていた。起こさないようにそっと顔を覗き込むと、なんだか気難しい顔をして眠っている。明るい場所でこうして無防備な顔を見れば、やっぱり貴之は桃花よりうんと年上だ。同年代の男性とは違う。
一回り以上も違う男性を、桃花は可愛いと思った。思わず抱き着きたくなって留まる。
そういうの嫌いだったよね、と思って静かにまた横になった。見慣れない天井を見上げる。
ぼんやりしていると、またまどろみに襲われてきて桃花は目を閉じた。けれどそれとほぼ同時に、貴之が動いてベッドが軋む。
「起きたの?」
目を開けて声をかけると、貴之が上体を起こした状態で桃花を振り返った。
「……ああ。君は、起きてたのか」
「うん、さっき」
「シャワー浴びてくる。桃花も浴びるか」
「うん。一緒に?」
「どっちでも」
「一緒でもいい?」
「ああ」
嬉しくなってすぐにベッドから起き出す。
またつい抱き着きそうになって留まると、貴之が桃花の体を抱き寄せてキスをした。
「気を遣わなくていいから」
「そんなことないよ」
「…………」
「ごめん嘘。くっついたら貴之さん嫌がるから」
「どうして」
「嫌いでしょ。ベタベタするの」
「セックスのあとはな」
「え、そうなの?」
「ああ」
「じゃあ今は?」
「セックスしてからだいぶ経つ」
「じゃあ時効だ」
桃花は笑顔になって貴之の腰に抱き着いた。
それからふたりでシャワーをして、洗いながらためたお湯でバスタブにつかる。
貴之は桃花を後ろから抱き締めて、首筋にキスをした。
「くすぐったい」
「激しくならいいのか?」
「またする?」
「しない」
「おじさんだから?」
「そうかもな」
「意地悪言ったのに」
「ああ」
「私たち、喧嘩したりすると思う?これから」
「するだろうな」
「そうかな。貴之さんは何言っても怒らないし、いつも私がひとりで空回ってるだけだし」
「そうでもない。本当は君がうわてだよ、いつも」
「嘘つき」
「本当だ。君は一線を超えてこない。機転が利く」
「……褒めてる?それ」
「ああ」
「じゃあいいけど」
貴之の手がお湯の中で桃花の体の上を滑った。脇腹をたどって茂みをかき分ける。
「……しないんじゃなかったの?」
「しない。でも、バスタブのふちに座って」
「なんで」
「座って」
貴之が二度言う時は絶対譲らない時。
桃花はお湯から出てバスタブのふちに腰かけた。
貴之が桃花の足をなぞって、ゆっくりと開かせる。その間に顔を埋めて舌を這わせた。
「ん……っ、嘘つき」
「嘘じゃない。セックスはしない。桃花をイかせるだけだ」
「ん……っ、ぁ……――」
淫靡な水音が浴室内で反響して耳に残る。
桃花は貴之の髪に指を通して撫でた。お風呂で火照った体に別の熱がこもり始める。
貴之がさらに桃花の足を割り開いて肩に乗せると、吸い立てられたクリトリスが膨れて甘く切ない痺れの中へ投げ出された――。
あらすじ
シャンパンを飲んだ後、当然のようにベッドへもつれあうようにして倒れ込んだ。まるで恋人同士のような、甘い時間。今日は今までの二人とは違う気がしていて…。