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投稿官能小説「遠距離前のプロポーズ」(ミミさん)


繋がりたい

部屋に入ると、私はジャケットを脱ぎ、ベッドの真ん中に座って彼に抱き締めてもらうのを待った。
彼は後ろから私を抱え込むように抱き締めた。スーツを脱いだ彼のあたたかさが伝わってくる。
思わず私は彼の胸に顔をうずめた。彼の手が私の髪を撫でる。そして私は泣いた。自分でも大袈裟だと思うけれど、涙が止まらなくなるほど私にとって彼の転勤は大きかった。

「ずっと好きでいてくれる?」

彼は私を抱く腕に力を入れた。

「当たり前やろ?遠くになっても俺たちは何にも変わらへんやろ?何の心配もせんでいいんやで。」

私は頷いた。でも涙が止まらない。

「仕事でも悩んでるときやから側にいてやりたかってんけどな…何でも話せよ。」

彼の言葉が嬉しかった。

「ありがとう。亮介もよ。何でも…嬉しいことも辛いことも全部教えてよ。」

私は彼に触れたい、と思った。
触りたい。
繋がりたい。
溶けてひとつになりたい。
体ぜんぶで彼の存在を感じたい。

私たちはゆっくりとお互いの服を脱がせ合った。たくさんキスをした。
唇に、頬に、首筋に、胸に。

背中に手を這わせ、足を絡め、見つめ合った。
私の体はどんどん敏感になっていく。私の指も感じやすくなった彼の体を触る。

「ね、もう繋がろう」

距離が離れるだけ(遠距離前のプロポーズ)

彼は私をもう一度ぎゅっと抱き締めた。

「亮ちゃんと繋がりたいの」

私が言うと彼はそっと私の足を開き、ゆっくりと、そして力強く私の中に彼自身を入れた。
私の体は反応して彼を受け入れる。
熱い。
彼の体温を私は体ぜんぶで感じた。最初は優しく、キスをしながらゆっくりと腰をうごかす。

「楓…」

彼が私の名前を呼ぶ。私は彼にしがみつく。腕を離したくない。
彼と繋がったままの私には彼の声が全身に響いて聞こえた。

「楓、ずっと一緒にいような」

その瞬間、私の頭にポン、と何かが落ちた。

「え、指輪」

「楓、今日は特別な日にしたかったんや」

彼の言葉はいつでも私を幸せにする。
ずっと一緒にいようね。
大好きよ。

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あらすじ

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