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官能小説 【小説版】タワーマンションの女たち16話

もしかして、マンネリ?

春馬は私の胸を愛撫した後、クリトリスを舌先で転がし、ヴァギナに指を何度か出し入れすると、いつものように挿入した。

挿入の衝撃に息が詰まり、小さく喘ぐ。

春馬は一瞬、私の様子を気にしたものの、すぐに問題がないとわかると腰を動かし始めた。

春馬のセックスはいつも同じだ。

刺激もなければ、ムードもない。

結婚して四年も経てばこんなものなのかもしれないけれど、私はもっと愛されていると実感出来るセックスがしたい。

でも、きっと、私の上で懸命に腰を振る春馬は、私がこんなことを思っているなんて微塵も思っていないだろう。これがマンネリっていうヤツなんだろうか?

身体は快感に徐々に支配されていくのに、頭はやたらとクリアで、冷静に春馬とのセックスについて考えている。

「環奈、イクよ」

いつもと同じセリフを口にして、春馬は私の中で果てた。

温かな液体が私の身体の奥へと注がれていく。

彼は私の額にキスをすると、ティッシュを手に取り、私の秘部に当てながら、ペニスを抜き取った。

私は身体を起こし、自分で後始末をする。

逆流してくる温かな液体を何度もティッシュを変えながら全て拭き取ると、ベッドサイドに置いておいたペットボトルに手を伸ばした。それとほぼ同時に春馬も隣に置いてあったペットボトルに手を伸ばす。

セックスをすると、喉が渇く。

甘い言葉もなく、私と春馬は並んで水を飲んでいた。

結婚ということはこういうことなのだろうか?

隣でぐびぐびと水を飲み干す春馬の喉仏を見据えながら、ぼんやりと思う。

結婚する前は良かった。

仕事場でたまに顔を合わせ、時間が出来た時にデートをしたり、セックスをしたりする。彼はテレビ局のプロデューサー、私は脚本家だから、どちらも忙しいし、お互いの仕事にも理解があるから大きく揉めることもなかった。

けれど、結婚をすれば、私は彼の帰りを家で待つことになる。待つことは意外にも疲れるということが、彼を待つようになってわかった。

勿論、私には彼が仕事に行っている間、脚本を書いたり、打ち合わせをしたり、家事をしたり、やらなければならないことが沢山ある。それでも、待つ側というのは、なんとも言えない虚無感に襲われることがあるのだ。

春馬は「寝ようか」と言って、寝室の電気を消した。

私は春馬とのセックスのマンネリ化に危機感を持っている。だが、春馬は特になんとも思っていないようだった。その証拠に悩んでいる素振りもなく、すでに隣で寝息を立てている。

真っ暗の部屋の中では、どんな思考も悪い方へと流れていく。

セックスがマンネリ化すると、次第にお互いの身体に飽き始め、セックスレスへと移行し、やがては浮気へと心が傾いてしまうのではないか、と私は思う。

春馬は背も高く、顔もいい。ドラマの現場では、役者やモデルと間違われることも少なくなかった。

私だって、初めて春馬に会った時、役者だと思ったほどだ。

既婚者だとしても、そんなこと関係なく、彼を狙っている女子が多いことを私は小耳に挟んでいるし、実際、不倫を持ちかけられたという話を彼自身から聞いたこともあった。

幸い、彼は不倫の誘いになんて乗らず、私に笑い話としてその話を聞かせてくれたけど、セックスレスになってしまったら、話は別だ。

万が一、春馬が浮気に走ってしまったら、私はどうしたらいいのだろう。

考えても考えても、問題が解決しそうな案は何も浮かばない。

暗闇の中に私の暗澹(あんたん)とした気持ちも吸い込まれていく。

環奈、決意する

脚本に煮詰まり、コーヒーでも淹れようと椅子から立ち上がった時に、ふとスタンドミラーに自分の姿が映った。

……太った。

近所のスーパーに行くことはあるものの、基本的に外出はほとんどしない。ひたすら、仕事机に向かって、原稿を書いている。

やっぱり、動かないで食べてばかりいるから、太るんだよね……。

三十六歳という年齢も手伝って、私は若かりし頃よりも明らかに丸くなっていた。

もしや……。

春馬がマンネリなセックスをするのは、私に原因があるのかもしれない。

春馬は出会った頃と変わらず、カッコ良いし、不規則な生活をしているのにスタイルをキープしている。

それに引き替え、私は体型がだらしなくなっているのだ。 いくら、スキンケアをして肌やメイクに気を遣ったり、定期的に美容室に行って髪をキレイにしたりしていたって、体型が残念だったら、トータルビューティーとしては失格だ。

痩せよう……!

私はたるんだお腹を見つめながら、固く決意した。

官能小説タワーマンション挿絵:ベッドで寝る男女

ダイエット開始

「環奈、それしか食べないの?」

「うん……、ちょっと太っちゃったから……」

「そうかな? 太ったように感じないけど」

春馬は私の目の前でぱくぱくとハンバーグを食べている。しかし、私の前にはワカメサラダのみ。

ダイエットと考えて、私が思いついたのは食事制限だった。

手っ取り早く、痩せたい。

運動は苦手だから避けたい。

そうなると、食べる量を減らすくらいしか思いつかなかった。

身体にはあまり良くないことは想像がついたけれど、春馬との一生が掛かっているのだ。一時の体調不良くらいなんてことはない。

だが、しかし、ひもじい。

私は何より食べることが好きなのだ。

「ねぇ、環奈。そんなに食べたいなら食べなよ。さっきから、ずっと俺のハンバーグ見てるよ」

「えっ!? そんなことない! 大丈夫! 私は痩せるの!!」

「環奈が痩せたいなら、無理に止めないけど、女性は適度にふくよかな方が魅力的だと思うけどなぁ」

春馬は優しい。

だから、私が太ったことを指摘しない。

でも、春馬が変わらずカッコ良くいてくれる以上、私もあの頃と違(たが)わないスタイルをキープしていたい。

少しでも浮気に怯える原因を減らしたい。

だから、私はワカメサラダを食べるのだ。

「あー、美味しかった! ご馳走様! やっぱり、環奈の作るハンバーグが一番美味しいなぁ」

一番美味しい……?

他の女性と比べてってことじゃなくて、お店のハンバーグよりもって意味だよね……?

どんな言葉を聞いても、浮気に直結し始めている。

これはまずい傾向だ。

マンネリ化は進む

春馬に触れられた部分が熱を帯びていく。

昔は髪を撫でてくれたのに。

可愛いねって耳元で囁いてくれたのに。

今はそれもない。

まるで、ルーティンのように彼は胸を愛撫し、秘部をまさぐり、挿入する。

ダメだ。

マンネリ化は進んでいる。

私は春馬とのセックスに集中することが出来ずにいた。

こんな時、誰かに相談出来たらいいのに。

友達には相談しづらいし、相談したところで解決に繋がるとは思えなかった。それは、どの既婚の友達も似たよう悩みを抱えているような気がしているからだった。

そう言えば……。

ふと、ここに入居した時に聞いたバーのことが脳裏を過ぎる。

それはこんな噂だった。

このマンションの最上階には、セクシャルな悩みを解決してくれるバーがある――。

本当か嘘かはわからない。

けれど、このまま一人で悩み続けるより、一か八か行ってみよう。

もし、違ったとしても、お酒を飲んで気分転換すればいい。

私は春馬を受け入れながら、気持ちはどこか別のところにあった。

【NEXT】⇒マンネリに悩む環奈はマンションの最上階にあるバーに行くことを決心して…?!(【小説版】タワーマンションの女たち 17話)

あらすじ

夫・春馬とのマンネリに悩む主人公・環奈。「環奈の作るハンバーグが一番美味しいなぁ」という
春馬の言葉を聞いて彼の浮気を疑い怯えてしまう。
そんな環奈だが、あるバーの噂を思い出して…。

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