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投稿官能小説「声がHで感じる…」


声がHで感じる…

初めて会ったのはアルバイトの面接だった。

「ええと、椎名美月(しいなみつき)さん。さっそくですが椎名さんの業務内容はデータ整理ですがパソコンは使えますか?」

最初名前を呼ばれたときドキリとした。この人、とても声がきれいだ。
ぱっと見て顔もとてもきれいだと思ったけど、やっぱり声がとてもきれい。

「…さん、椎名さん?」

「は、はい?!」

「ふふ、面接で緊張していますか?」

書類を見ながら少しこの人はふわりと笑っていた。あ、違う。この人、笑った顔がすごくきれい。
そういえば名前を聞いていないことを思い出す。

「え、ええ、まあ…えっと」

私が口ごもるとこの人はああ、と言いながら書類を置いて私に振り返る。

「間口清二(まぐちせいじ)です。私は総務関連の特に人事関係をしていて、デリケートなデータを扱います。ただ、支社が多いからデータが膨大な上に毎日変わっていきます。椎名さんにはそのデータ整理をしていただきます。明日から大丈夫ですか?」

間口さんは整理した書類を机の上でトントンと鳴らし、私を見た。
まだ私はこの人に見とれている。ううん、見とれているのではない。声が耳に残る…

「はい。よろしくお願いします」

私は軽く礼をした。

仕事は思ったよりも忙しかった。
内容がデリケートなものの扱いなだけあってこの部署にいる人数が私を入れて4人ととても少ない。他からの応援も入れられないし、この部署は関係者以外出入りを禁止されている。

間口さんは私の教育係となり、丁寧に教えてくれた。
私もパソコンは得意としていたからすぐに覚えられた。間口さんの教え方はとてもわかりやすく、優しい。その教えるときの声がとても心地よかった。
そんな私はいつものように覚えたてのデータ整理をしていた。
いつもは人がいるのに、今日に限って2人とも休んでしまった。ただでさえ少ないところなんだから体調管理してほしい、なんてことを間口さんは残念そうな顔で言っていた。

でも怒ってはいなかったから優しいな。
なんて思っていたけど仕事量は想像以上にあり、今日終われるかさえ問題だ。そんなに集中しているから、私はそばまでいたことに全く気づかなかった。
今だって気づいていない。

「椎名さん」

耳元でふわりと声が聞こえ、私はガタガタンと机と椅子を鳴らし、思い切り立ち上がってしまった。
なに、これ。顔が、耳が、体が、熱い…
間口さんは少し驚いた表情を見せていた。

「すみません、そんなにびっくりされると思わなかったので」

「あ、あー、いえ。何でしょうか」

困ったような顔をしていたけどまたふわりと笑い出す。

「いえ、あまりにも集中していたから邪魔してはいけないと思いつつ、つい声をかけました。今日は突然2人とも休んでしまって仕事量があると思いますが」

「え、いや…大丈夫ですよ、これくらい」

「そうですか。ですがよかったら少々休まれませんか?休憩時間もすっかり過ぎてしまっていますよ」

間口さんがそんなこと言うから腕時計を見た。確かにもう2時になろうとしている。

「う、わー。時間ぜんぜんわからなかったです。ありがとうございます」

「はい、いってらっしゃい」

私はその足でトイレに入った。
さっきは本当にびっくりした。声をかけられた耳に吐息がまだ残っている気がする。そしてほんのり感じる秘部の湿り…
感じたんだ。間口さんの声に性を感じたんだ。

どうしよう。
間口さんをたまらなく好きだ。私は彼とキスすることを想像した。抱きしめてもらうことを想像した。セックスしていることを想像した。
耳元で名前をささやかれていることを想像した…

そのまま胸元に抱き寄せられた

結局私はぜんぜん休めなかった。
想像、いや、妄想?そんなので顔を赤くして、秘部を湿らせ、どこに行けるわけもなく。しょうがないと思いながらデスクに戻った。

「あれ、椎名さん。休憩はどうされました?」

「あ、すみません。何だかさっぱりしちゃって」

私はそう言ったが間口さんが何だか信じてくれてない顔をしている。

「そのわりに顔が赤いですよ。もしかして椎名さんも…。大丈夫ですか?」

間口さんはそういって私の頬に手を当てた。
ビリッ。
私の体に、いわゆる電気が走り、私はその場に座り込んでしまった。

なにこれ。すごくきもちいい!!
もちろんそんな私にびっくりして間口さんは慌ててしゃがんだ。

「だ、大丈夫ですか?!」

間口さんが私の両肩を優しくつかんで抱き上げようとする。その触れたときにまた電気が走った。

「あっ…」

え、と間口さんの声が聞こえた。私もあれ、と思った。
私、今どんな声だした?
思わず間口さんの顔を覗き込む。間口さんの顔は真っ赤だ。

「あ、いやいや、あの、忘れて、下さいっ」

抱きかかえた腕を離そうとしたが間口さんはそれを離さない。そのまま胸元に抱き寄せられた。
嫌味のない、少量のオーデーコロンが香るその奥で、心臓の音がトクトクと聞こえた。
多分、普通より早いのだと思う。

「あの、まぐ…」

「本気にとっても、いいですか?」

耳元で聞こえた。ちょっと震えたような声。
…緊張?
私は顔を上げると間口さんの顔がすぐ近くにあった。
いいですよ、そんなこと言っていないのに間口さんの形のよいふっくらした唇が私に近づいてきた。
間口さんの優しい唇の中からねっとりとした舌が私の口の中に侵入してくる。とても。とても。あたたかく。湿っていて。

クチュ

絡んだ音がした。こんな静かなところで響くこの音はとてもエロティックだ。

一度唇を離し、またキスをする。それを何度も何度も繰り返し、間口さんは私の胸元に手を伸ばしてきた。間口さんの熱は私の秘部にあたり、とてもくすぐったい。
優しく。優しく。ブラウスのボタンをすべて外し。人差し指と中指がツーっと胸元をすべる。また身体に電気が走る。更に身体をなでて。
もう身体が言うことをきいていないのではないかと思えるくらい。

「ああっ、や、あーっ、まぐ、ち、さっ…」

外に声が漏れているのではないかと思えるくらい。もちろん間口さんが私に触れているからだけではない。
間口さんは耳元に口を近づけて

「椎名さん、とても、かわいいです」

「い、やぁ…あーっ、あぅ」

間口さんの声が一番しびれている。
間口さんはそれに気づいたのか、耳元に口を近づけたままスカートをめくり、パンティをするりと脱がす。

「椎名さん、すごくきれいなのが出ていますよ」

間口さんは私にそういってたっぷりと濡れそぼった秘部にそっと。それは触れたらすぐに壊れるようなものを触るように。

クチュン

「や、ああぁぁああーっ」

私はすっかり身体をのけぞってイッてしまった。
なに、もう何も…考えたくないっ
私がそうなっているのに間口さんはすっかり意地悪そうな表情をしてまた耳元で言う。

もう何も…考えたくないっ…

「椎名さん、すごいです。とてもきれいで、かわいい。もう私はがまんできません」

間口さんは私に優しく優しくキスをしながらカチャカチャしていた。
あ、もしかして出るのかな。

そんなことを思っていると間口さんの熱が私のとても濡れて熱くなったところに触れた。私のそこはもう何が触れても気持ちいいけど、間口さんの熱が一番気持ちいい。
またキスをした。舌が絡んでできた熱は全身がとろけそうだ。いや、もっととけてなくなってしまうかと思えた。
キスをしながら間口さんの熱が私にだんだん侵入してくる。

「しい、な、さん。すごい、です。椎名さんの、中、とけそう、ですっ」

「あ、ああ…あっ、あーーっ、熱いっ、あつ、いぃっ、ま、ぐちさ、ぁん」

またイッてしまった。入っただけなのに。
耳元でそんな切ないことを言われればもう電気が走るどころの話ではない。

「ま、ぐちさぁん、まぐちさ、ぁんっ」

私の声が切なそうに聞こえたのか、間口さんは少しづつ侵入した私の中を動き始める。その熱が出たり入ったり。たまに入り口でつっかかったり。と思えば奥まで優しく。力強く入ってきたり。
間口さんはその間にもキスをした。何度も。何度も。そんな。何度目かのキスで。私の記憶が途切れた。

目が覚めると私は裸にひざかけがかけられていた。背もたれなしのベンチを2つ並べたのがベッドのようになっていたけど寝心地は少々悪い。
ふと顔を上げると目の前に椅子に座った間口さんがいた。私が起きたことに気づくと、あのふわりとした笑いをして私の頭を優しくなでた。

「あの、間口さん」

「はい、どうしましたか」

ああ、駄目だ。声がきれい。顔がきれい。とても。とても。

「好きです」

こんな、格好で言うことじゃないなぁ。言ってから思ってしまった。
間口さんはなでるのをやめ、今度は手を握った。

「では椎名さん。私もあなたが好きです」

「えー、本当ですか?」

困った笑い方をして手を握りながら

「実は椎名さんの履歴書を見て一目ぼれしたんです。他の部署に持っていかないように必死でした。本当に、かわいいと思ったんです」

間口さんは少し照れながら話してくれた。

「あー、じゃあ私も一目ぼれです。間口さんの声がとてもきれいで」

「知ってますよ」

え、私は思わず声を上げてしまった。知られていたなんて思わない。

「だからわざと耳元で話しかけたりしてしまいました。すみません。火をつけて」

「うわ、以外に策士ですね」

「そんなことないですよ。椎名さんをずっと見ていたからこその策です」

この。優しくて。声がきれいで。顔もきれいで。でもちょっと意地悪な間口さん。
もっと。もっと。彼を感じていたい。

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あらすじ

声がHな男性に一目ぼれ…。

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