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官能小説 もう一度君に恋して
再会
「綺麗だよ、由那……」
「本当にそう思ってる?」
「そんな風に言うなら、何度だって言ってやるよ。綺麗なだけじゃない。可愛くて、魅力的な俺の由那……」
しばらく恋という漢字の意味すら忘れていた由那。
けれども、その心の中にあった時計の針は、徐々に動き始めていた。
学生時代に就職活動の忙しさから疎遠になり、別れてしまったかつての恋人。
堀川眞に出会ってから―
不意に瞳を閉じ、そして開いてみる。
夢じゃない、眞の肌から感じる温もり、微かに鼻をくすぐる匂い。
週末のカフェで偶然再会した眞は、週末のカフェで偶然再会した眞は、あの頃の少年のような雰囲気から、少しだけ大人になっていた。連絡が途切れがちになり、連絡をしづらくなったこと、あれから誰とも恋をしていなかったこと、積もる話はまるでお互いに鏡を見ているようだった。
嫌いになって別れたわけじゃない。
むしろ、待っていた。
たった一歩、ほんの少し、踏み出す勇気が欲しかった。
願わくは向こうから、ごめんねと言うメッセージが届くんじゃないか、そんな淡い期待をしていた。そう、お互いに。
「俺さ、今すげー幸せだよ。このまま死んでもいいってくらい、由那と会えて、またこうしで抱きしめてる」
「そんな、大げさよ。それに死んじゃだめ。だって……私もあなたのこと、大好きなんだから……」
その言葉に応える代わりに、由那の身体を抱きしめる腕にいっそう力がこもる。
背中に、腕に、首筋に伝わるこの感触。
胸が高鳴り、思わず切ない吐息が漏れる。
「由那、愛してる」
「私も……愛してる……」
言葉だけじゃ物足りない。
指と指を絡ませて、お互いの首筋に頬を寄せて、涙がこぼれ落ちる感覚だけでも、伝えたい気持ちが1/10も伝わらない。
寂しい、切ない、嬉しい、愛しい、ありがとう、ごめんなさい、大好き、大好き。
しばらく抱きしめ合った後、お互いにじっと見つめ合う。
ファーストキスをした高校時代の体育館裏みたいに、緊張して少しだけ身体が震える。
濡れた唇が音も無く重なり合う。
柔らかく、優しい口付け。
小さな水音が耳元に響き、甘いしびれが全身に走る。
ためらいがちな唇は、やがてお互いを求めて優しく甘噛みする。
「んっ……好きだよ……愛してる……」
「私も愛してる……もう一度こうして、キスしたかった……大好き……」
ホテルの一室、淡い間接照明の明かりに照らされながら、マットレスの上にゆっくりと身体を預ける。
既に熱く、固くなった眞のものが、蜜に濡れた下半身を優しく愛撫する。
思わず声が漏れるのを、軽く唇を噛んで我慢する。
恥ずかしい、でももっと感じたい。
優しい腕に抱かれて、あの頃のように愛されたい。
「我慢しないで、もっと可愛い声を聞かせてよ。俺、由那が感じてる声、好きなんだ」
「そんな恥ずかしいこと、言わないで……」
「ねえ、あの頃はできなかったことしてみたい」
「できなかったことって……?」
「これで、由那のこともっと感じさせたい」
小さなピンク色のそれは、昔女子会で話に聞いたことがある、ローターというものだ。
今まででも恥ずかしかったのに、さらに顔が耳まで赤くなるのを感じる。
自分でも使った事が無いものを、想い人の前で使わされるなんて。
「えっと、私……」
「俺にもっと気持ちよくして欲しい、って言って」
「眞にもっと、気持ちよくして欲しい……」
「はい、よく言えました」
そっと頭を撫で、また優しくキスをする。
怖いのと、眞にもっと自分の本当の姿を見られたい気持ちが入り交じる。
「入れるよ」
ぎゅっと瞳を閉じて、こくりと小さく頷く。
熱くなっている由那の秘部に、眞の指先が触れると同時に、何かが下腹部に入ってきたのを感じる。
「あんっ……ふうっ、んっ……」
「もう声出ちゃってるんだ。由那は感じやすい子だね」
「感じやすくなんて……ただ、眞が好きだから……」
「俺だから感じてくれるんだ。ありがとう。それじゃ、もっともっと感じさせてあげるよ」
「感じさせて、眞……」
「素直な君が一番好きだよ。可愛い声をいっぱい聞かせて」
耳元で眞が囁く。それと同時に、ローターのスイッチがオンになった。
彼とは違う快感
それは小刻みに身体の内側で振動する。
小波のような刺激が、一度に全身を駆け巡っていく。
「んっ……あん……あっ、眞っ、そばにいて……!」
「由那、ここにいるよ。俺はここにいる。大好きだよ由那……!」
「あんっ……ふうっ、んっ……抱きしめて、お願い! 私、もっとあなたを感じたい……!」
セックスで眞を身体を重ねる度に、幸福を身体で感じられた。
自分で慰めるのとは違う、幸せで満たされる心の安らぎ。
でも、それとは違う押し寄せるような快楽の波に、心が呑み込まれていく。
怖い、でもやめたくない。
だから愛して欲しい、優しくして欲しい、そばにいる愛しさを感じたい。
「んっ、あんっ、あううっ、ふううっ……わ、私恥ずかしい……こ、こんなに感じちゃうなんて、今まで無かったのに……!」
愛されること、愛し合うこと、身体がその全てを受けて悦んでいる。
真っ白になっていく心が、眞の色に染め上げられていく。
自分を抱きしめてくれる手の温もり。
心と体をつなぎ止めてくれる大切な人の言葉。
「由那、もっと感じてよ。大好きな由那が気持ちよくなってるところ、もっと俺に見せて」
「眞っ、んふっ、私っ、こんなに感じて……初めてで……! こんなに声を、んっ、出してるの、あああっ! 眞っ! 眞ぉっ! お願い、そばにいて!」
「ああ、そばにいるよ。この手を離さない。俺はここにいるよ」
由那は陸に揚げられた魚のように背を反らせ、時に脱力する。
打ち寄せる快楽の中で、今までにないオーガズムが身体の内から湧き出てくるのを感じ取る。
「これ以上だめっ! 私、このままじゃ私っ……!」
「イっていいよ。大好きだよ由那」
「眞っ! 好きっ、大好きぃっ! あんっ、あっ、ふあああっ!!」

絶頂すると同時に、眞は強く由那の身体を抱きしめる。
しっとりと汗ばんだ肌が重なりあい、お互いの身体がさらに熱を帯びていく。一瞬意識が遠のきそうになったその時、身体の中で小刻みに震える振動が止まるのを感じた。
言葉を発することはおろか、心の中を整理することもできない。
酸素を求めて呼吸し、幸せが奥の奥から溢れては止まらない。永遠にも感じた一時の後、うっすらと瞳を開けたところに優しい笑顔がある。
「可愛かったよ」
「いじわるなのね……」
「いじわるじゃないよ。ただ由那に優しくしたかっただけ」
少しだけすねて見せても、眞は優しく微笑む。
昔は少し幼さを感じた眞が、まるで年上の先輩のように見える。
大好きだったあの頃の眞。
それが、今はもっと好きになっている。
「ねえ、まだまだ夜はこれからだよ。もっと由那のことを愛したい」
「あ、そ、そっか。ごめんなさい、私だけ先に……その、イッちゃって……」
「そうやって気遣ってくれるの、すごく嬉しい。もっともっと愛したくなる」
「眞……」
取り戻そう、恋の空白期間を。
今ならきっとまだ間に合う。
由那はそっと胸元に頬を寄せ、手を握る。
長い夜の始まりの予感に、昂ぶる気持ちを抑えながら―。
END
あらすじ
しばらく恋という漢字の意味すら忘れていた由那。
けれども、別れてしまったかつての恋人と再会し、時計の針が徐々に動きだす。
ファーストキスをした高校時代の体育館裏みたいに、緊張して少しだけ身体が震える。
「これで、由那のこともっと感じさせたい」
小さなピンク色のそれは、昔女子会で話に聞いたことがある、ローターというものだった…