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官能小説 ディルドでひとりエッチ〜騎乗位体験〜【LCスタイル】
愛用のディルド
今日も私は、ディルドにまたがって腰を振っていた。
「はぁ、はぁ……っ!」
擦れていた外で軽くイってから、ナカによるディルドへの締めつけが強いものになる。
今度は奥が欲しくなってきたので、私は前に手をついて腰を上下に動かし始めた。
イった反動で愛液が溢れていた。滑りがよくなったディルドは、ずんずんと私のナカを攻める。
「あ、あっ!ッ……!」
ナカが刺激を欲していて、私の体がディルドを強く求めるのが分かる。その欲求に従って、私は腰を夢中になって振った。奥まで攻められて、体が熱くなる。頭がくらくらしていく。
私はずっと騎乗位が苦手だった。かつて彼氏に「上に乗って」と言われたとき、私はいつも内心で戸惑っていた。動き方が分からず、乗ったままじっとすることしかできない。それに、表情を見られるのが恥ずかしかった。
そんな私の姿を、彼氏はどう思っていただろうか。騎乗位のとき、気まずい空気を何度も感じたことがあった。
「んっ……い、いいっ!」
ナカが擦れる感触を感じる。ディルドが私の体を行き来するに従って、思考が陥落していく。
ディルドを使ってから、こんなに感覚が変わるなんて。昔の私は思っただろうか。
過去と今
それは遡ること数週間前。
ヴヴヴと振動音を鳴らしているローターを止め、私はベッドで一息ついた。
「あぁ、気持ちよかった」
彼氏がいなくなって、早三か月。私は今日も寝る前にひとりエッチに励む。
ひとりエッチをすると、快眠になる。肌の調子もよい。だけど、いま持っているローターだけでは物足りなさを感じていた。
私はちらりとテーブルを見る。そこには届いたディルドの箱があった。
頭の中で昔のことがよぎる。
騎乗位になると、彼氏にまたがったまま動かない私。彼氏と気まずくなった結果、私は挿入と同時に激しく上下に腰を動かせばいいと思うようになった。もちろん私自身に気持ちよさはないし、すぐに疲れてしまう。でも、それが正解だとずっと思っていた。
「いけない。いけない。昔は昔!今は今!もうそのことは忘れたの!」
ぶんぶんと首を振る。
「……思い切って使ってみようかな」
使い方は事前に商品説明のページで学んだ。私はディルドの箱を手にして風呂場に向かった。
ディルドと想像して浮かんでくるのは、脈が打っている様子まで再現されたリアルな肌色のもの。だが、箱から取り出すと出てきたのは、淡いピンク色のディルドだった。表面はつるんとしている。
「これなら抵抗感はないかも。全体的に柔らかくて……そこは実物に似せているのかな」
ディルドには、ぷにぷにとした感触があった。つんつんと突いて、私はそれを指先で味わう。先端の丸いふくらみも、どことなく愛らしさを感じさせる。
戸惑いからの開放感
実際に恋人とするような状況をイメージして、私は服をすべて脱いだ。
「床に張り付けて、コンドームをかぶせる。それから、ローションを垂らす……」
私は風呂場の床に貼り付けて、ピンク色のディルドに透明なコンドームをつける。
そして、上からローションをたらす。とろりとした液体が、男性の形をしたソレを伝い落ちた。
ディルドは騎乗位だけでなく、壁に張ればバックにも使える。手に持てば、バイブのようにも使える。だが、今日は騎乗位で使うと決めていた。
上や横からディルドを眺める。ディルドを掴んでぽきぽきと動かすと、角度を変えることができた。その描いた軽いカーブや膨らんだ先端を見ていると、私に男性のモノをイメージさせた。
挿入のために準備をしているだけなのに、私は胸がドキドキするのを感じる。イったばかりだというのに、体はまだ快感を欲しているのだろう。
そっと、秘所に手を当てる。ローターでした後に一度拭いたが、触るとまだとろりとしていた。ローションではないものが指について、私はごくりと唾を呑み込む。
好奇心で秘所の疼きが止まらない。ディルドにまたがると、位置を確認しながら少しずつ身を沈める。
「ん……ッ……」
ナカをかき分けて、ディルドがじっくりと入っていく。久しぶりの挿入感が懐かしく、嬉しくもあった。
身を深く沈めきると、奥までディルドが入ったのを感じた。少しキツい気がした。ここで上下に動くのかなと思ったが、私はディルドを買ったサイトで見た動き方を思い出した。
挿入後はすぐに動かず、しばらくそのままでナカを慣らすことが大切らしい。実際に彼氏としていたときは、待って慣らすということをしたことがなかった。
私は床に手をついて、前後に腰を揺れ動かした。痛いかなと思ったが、そうではなかった。
「次は、ゆっくり……ゆっくり……。こうかな?」
くいっくいっ、と腰を軽く振る。こんな簡単な動きでいいのかなと思ったが、微かにナカでディルドが触れ合っているのを感じる。私は一度抜くと、ディルドの角度を調節した。そして、もう一度挿入をして先ほどの動きをした。
「あ、これいいかも……」

動き方もそれほど疲れない。つい、何度も前後に腰を振る動きを繰り返してしまう。
私は最初よりも体がリラックスし始めたのを感じたので、気持ちいいところを探るように動きを変え始めた。
ディルドは男性のモノとは違って、時間に制限がない。自分の中にあるポイントを、ゆっくりと知ることができる。
前後の振れ幅を大きくする。腰で円を描く。後ろに体重をかけてみる。試行錯誤をしているうちに、私は前に手をついて上下に腰を動かしていた。
この動きがいまは気持ちいい。
そう思っていたときには、すでに私は息を荒げていた。動きが激しくて疲れているのかなと思ったけど、違う。
目の前にある鏡には、胸が柔らかそうに揺れている様子が映っていた。それに、満足げな表情をしている私がいた。
あれ、私ってこんな表情をするの?こんな、エッチな表情を――。
そろっと下を覗き込んでみると、ピンク色のディルドが秘所を出入りする様子が見えた。
ディルドに絡みつくローションと、私の愛液が絡み合っている。コンドーム越しのパステル調なピンク色の上で、液がきらきらと光っていた。男性のモノと違わない形状のディルドを、私の体は強く捕まえて離さない。
きゅんと私の胸も子宮が反応して、濡れ方が増していく。
刺激的な光景に興奮し、体が鳴らす水音がどんどんエッチなものになっていった。
「あぁっ!だめ!これ、すごく気持ちいいっ……!」
思考がまとまらない。私は脚を大きく広げて、壁と浴槽に手を当てて腰を上下に振った。
傍から見たら、きっとすごくエッチな光景なのだろうと自分でも思う。
もし、人に見られたら……すごく恥ずかしい。でも、やめられない。
騎乗位って、こんなに気持ちよかったんだ。こんなに、開放感に溢れているなんて。
私は何も考えず、心が求めるままディルドの上で動いた。ただ、ひたすら気持ちよさを求めていた。
今日もまたお世話になります
揺れる電車の中で、私はつり革を持ってぼんやりと窓を見る。仕事が終わる時間は、いつも外は真っ暗だ。
『最近、綺麗になったんじゃない?』
『肌がぴちぴちしてますね!』
そう声をかけてもらうことが多くなった。もっぱら、仕事仲間の女子からであるが。
ディルドを買ってから、まだ私に彼氏はできていない。でも、私のディルド生活は潤っている。
今日はどんな使い方をしようかな。セクシーな下着をつけて雰囲気を盛り上げて、楽しんでみようかな。それとも――。
自宅の最寄り駅に電車が着くまで、私の中で妄想が膨らみ続けた。
END
こちらの動画で、この小説を朗読していただきました!
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あらすじ
ずっと騎乗位が苦手で、元カレとのエッチ中に「上に乗って」と言われても動き方や気持ちよさが分からなかった。
でもそんな時にディルドに出会って…?
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